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049 ▲ 能力大会・観戦者の遅刻(閑話)
「流石、遠音デショ」
私の一言で遠音は今にも泣きそうな顔をしていた。
だから言うのを止めてあげることにした。
ところが、そんな遠音の後ろに居た如月さんが失笑する。
「『うっせなー! 遅刻しちまったもんはどうしようもねーだろ!』って思っているわよ?」
「ああん?! 貴様ぁ ……」
遠音のそんな発言に私は満面の笑みになる。
そして、その笑顔のまま遠音の腹部の肉を抓ってやった。
「うおおおぉぉぉぉ ……」
痛そうに唸る遠音の肉を離せば、少しスピードが落ちたことで、遠音の後ろに待機していた如月さんがやんわりと両手を両脇に当てている。
それだけでもくすぐったそうに遠音は腰をねじらせていた。
「やめいっ」
「嫌なら反省しよう?!」 「反省の色が無い!!」
そこは気が合うらしく、私は如月さんと一緒に遠音を学校に急かしていた。




