125 ☈ 山神(閑話)
山神は何でも知っていた。
――が、話しが凄く長過ぎて、結論だけで良いのだが。
と言っても、
「まぁまぁ、話しは全部聞くものですよ」
何て言って説明を続けてしまう。
――いや、まぁ、確かに経緯も必要だけどな!
見る見る内に外は暗くなり、やがて森に暗闇が訪れていた。
が、山神の話しは終わらない。
私がちらちらと外を見ていると、
「おお、こんなに夜が更けってしまっていたとは!!」
何てワザとらしく驚かれる。
いや、絶対に気付いていただろ……。
「今晩は泊まっていきなさい。これ、ウミにタニよ、お客様に布団の準備をなさい」
「いや、帰りますので!!」
と言って走って縁側から飛び出した。
が、何故か私は山神宅の玄関に居た。
「……あれ?」
「この山の結界は特殊でなぁ」
山神はそう答えながら玄関にやって来る。
「ワシも夜はこの家から出られんのじゃ!」
「そこ、威張って言うところじゃないから!!」
「面白いツッコミをしてくれるのう、ほっほっほー」
何故か嬉しそうに返答されてしまう。
ダメだ、コイツは……!
「それにまだ、話しも終わっておらんしのう」
「えっ?! まだ終わってないの??」
「良い反応じゃ。あと3日くらいは覚悟しておきなさい、っほっほ」
そんなに聞いていられるか!
せっかくの特訓して身に着けた魔力が消えてしまうわ!!
と内心でツッコミしながらも思い切り溜め息をついていた。




