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ある冒険者たちが世界を救うまで  作者: 如月つばさ


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89/120

第89話 アーイディオンポース到着

 そして次の日の朝。

 アーイディオンポースの飛空機械発着場に、リントヴルムが着陸した。


 リントヴルムから降りてきた俺たちの前に、一人の騎士がやってきて一礼した。

「私、アーイディオンポース飛竜騎士団の副団長を務めております、アレックス・フォルスターと申します。“悠久の翼(エターナルウイング)”の方々とお見受けしましたが、三名……ではありませんでしたか?」

「正解。なんだけど、一人負傷中で、今日は二名よ」

「そうでしたか。……ガーディアンフォースに所属する方々は、日々過酷な任務に就いていると聞いています。どうぞご無理はされませんよう、その方の一日も早い回復をお祈り申し上げます」

 その騎士、アレックスは再び礼をした。

 基本、すごく真面目な人なんだろうな、というかお堅い感じだよな。


「早速ですが、女王よりあなた方を案内するよう仰せつかっております。どうぞこちらへ」

 アレックスは、俺とリナベルを三頭の飛竜の前に連れて行った。

 青い鱗を持つワイバーンタイプの飛竜だ。奥の二頭の横には、それぞれ軽鎧を纏った騎士が立っていた。

 ワイバーンには、馬のように手綱は付けられておらず、持ち手が付いた鞍が背に装着されているだけだ。

 どうやって制御してるんだろう?


 俺とリナベルは、奥の二頭にそれぞれ案内された。

「騎乗」

 騎士が短く言うと、ワイバーンが態勢を低くした。

「言葉が……分かるんだ」

「その通り。この種はとても賢いんだ。訓練すれば、ちゃんと騎乗者の意志を汲んでくれる。 ……さ、前の方に乗ってくれ」

 鞍は二人乗り用だった。

 鐙に足をかけて乗ろうとした時。

 ワイバーンが急に振り返って、俺の頬をベロンと舐めた。

「ひえっ……」

「すまん、大丈夫か?……君はよほど好かれているんだな、今までそんなことをされた人間を見たことがない」

「そ、そうなんだ……」


 走竜といいワイバーンといい、どうして竜種は俺にちょっかいを出したがるんだ?

 うう、おかげで顔半分が涎でベトベトだ……。

 気付いた騎士が、水筒の水で湿らせた布で拭いてくれた。

「ありがとう」

 俺は礼を言って、右手で鞍に付いてる持ち手を掴み、身体を引き寄せて跨った。

 俺が乗ったのを確認して、後ろに騎士が跨った。


「君は……左手が使えないのか?」

 ……さすが騎士だな、こんな少ない動作で見抜くなんて。

「うん、ちょっと厄介なことになってて……」

「そうか、回復(ヒール)やポーションも万能ではないからな。……早く治るといいな」

 騎士はそう言うと、他の二頭の方に合図を送った。

 どうやら俺たちを待っていたようだ。

 そして順に空へと飛び立っていく。

「飛翔」

 騎士の言葉で、俺の乗ったワイバーンも飛び立った。


 あっという間に地上が遠ざかっていく。

「しっかり掴まっとけよ」

 騎士の言葉に俺はうなずいた。

 ワイバーンはさらにスピードを上げ、城を目指し飛んで行くのだった。

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