第84話 コーディの治療と一時の休息
そして次の日の朝。
孤島の隠れ家に着いた俺たちは、ヒルダの部屋に駆け込んだ。
「騒々しいねぇ、どうしたんだい?」
ヒルダは朝食を終えたところだったようだ。ティーセットでお茶を飲んでいた。
「頼むヒルダ、コーディを助けてくれ!」
「んん!? 何があった!?」
リナベルに抱えられているコーディを見て、ヒルダは顔色を変えた。
「奥の部屋へ来とくれ!すぐに診よう」
奥の部屋のベッドに、リナベルがコーディを横たえた。
「……母さんごめん……、循環機を破損した……」
「相手の武器は何だい?」
「大剣だ……僕の大剣を折る程の威力で……防ぎきれなかった……」
「分かった、すぐに開腹するよ!」
何か色々な機械をコーディに取り付けた後、ヒルダは変な管のついたマスクをコーディに被せた。
数秒経つと、コーディが意識を失った。何だ?あれ……。
「リナベル、手伝ってもらえるかい!?」
「わかったわ」
「……ライトは悪いけど隣の部屋で待ってておくれ」
しょうがないよな……正直どうしていいかわからないし……。
「コーディは大丈夫なんだよな?」
「ああ、心配しなさんな」
そのヒルダの言葉に、俺はうなずいて隣の部屋へ移動した。
そわそわしながら待っていると、ベヒモスが現れた。
〝落ち着かないな……心配か?〟
「もちろん!……何もできないから、余計にな……」
少し気落ちした俺の前に、ベヒモスが顔を近付けてきたと思ったら、そのまま身体を咥えられた。
「なっ……ど、どうしたんだ……?」
〝少し気を張りすぎだ。あのハーフエルフの女……ヒルダといったか、心配するなと言っていただろう?〟
ベヒモスは身体を横たえ、俺をその上に乗せた。
「身体だけでもリラックスするといい。……少し疲れが溜まっているのではないか?〟
「大丈夫だから……」
言葉とは裏腹に、ベヒモスのお日様の香りのする毛に埋もれていると、頭がかくんと落ちた。
「はっ……!い、今……」
〝悪いことは言わん、休めるうちに休んでおけ〟
「う……わかったよ……」
そこから眠りに落ちるまで、幾らもかからなかった。




