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ある冒険者たちが世界を救うまで  作者: 如月つばさ


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116/120

第116話 精霊竜の探索へ

 そして次の日の夕方。

 村から少し離れている、最初に降ろしてもらった場所で待っていると、空からリントヴルムがやってきた。

 着陸し、降りてきた人影を見て、俺は思わず駆け出していた。

「コーディ!」

 子どものように飛びついた俺を、コーディは優しく受け止めてくれた。

「ライト、良かった、元気そうだね」

「コーディも」

「うん、お陰様で。……ライトが回復(ヒール)をかけてくれたから、生体部分の損傷が少なくて、早く治ったんだよ」


 そしてコーディはリナベルを見た。

「あれ?リナベル、耳が……」

「うう、精霊竜の血を吸った私が悪かったのよ……興奮しすぎて全く集中できなくなっちゃって……」

 コーディの視線の先には、耳が尖ったままのリナベルがいた。

「え?ええ!? ……どういうこと?精霊竜の血を吸ったって……?」

 コーディは困惑している。

「ライト君、いいわよね?」

 俺はうなずいた。

 コーディにも知ってもらってた方がいい。

 リナベルはコーディに俺が精霊竜となったことを話した。


「そんなことが……。確かに少し雰囲気が変わったかなって思ってたけど」

 コーディは隣に立つ俺の顔を覗き込んできた。

「でも、ライトはライトだよね」

「当たり前だろ」

 俺はにっと笑った。

 コーディも笑みを返してくれた。


 その後、一緒に家に戻ろうとすると、リナベルはちょっと行く所があると言いだした。

 明日の朝、再びここで待ち合わせることにして、ふらりとどこかへ行ってしまった。

 リントヴルムからご飯のおねだりがあり、魔力をあげた後、コーディと二人で家に戻ったのだった。



「……そういえば、島の外側が凄いことになっててびっくりしたよ。あれ、ライトがやったんだって?」

 翌朝、リナベルとの待ち合わせ場所で、コーディが俺に尋ねてきた。

 じいちゃんには数日出掛けるからと伝えてある。


「オイラも帰ってきた時、目を疑っちゃったよ。座標は合ってるのに景色が全然違ってたから」

 リントヴルムも言葉を挟んできた。

「あはは……」

 俺は半笑いだ。

「ご、ごめん……つい出来心で……。竜の宝玉の力を借りたらイメージ通りに出来るんじゃないかと思って……」

 頭に乗っている竜の宝玉が、もぞっと動いた。

「あ、いや、責めてる訳じゃないんだ。あそこは母さん以外誰も住んでないし、母さんも心が安らぐって言ってたから問題ないよ。ただ……他の人の前では絶対にやらないでね」

「うん、リナベルにも釘を差されたよ。特にお貴族様の前では厳禁だって」


 そうやってコーディやリントヴルムと話していると、空中からひらりとリナベルが下りてきた。“飛翔(フライ)”で飛んできたらしい。

「お待たせ。それじゃ行きましょうか」

 見ると、リナベルの耳はもう尖ってなかった。

「分かった」

 俺とコーディはうなずいた。


 今日、じいちゃんに教えてもらった精霊竜を探しに、原素神殿のさらに北にある高原に行くことにしていたのだ。

「コーディの動作確認も兼ねてるから、無理のないように行きましょ。それじゃリントヴルム、お願いね」

「了解ー!」

 飛空機械のように姿を変えたリントヴルムに乗り込んで、俺たちは高原を目指し出発したのだった。

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