↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある冒険者たちが世界を救うまで  作者: 如月つばさ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
105/120

第105話 師弟対決

 先に動いたのは紅い機神だった。

 剣を銃に持ち替えて銃撃してきた。

「くっ……!」

 あの銃は連射できるのか!

 フェルドも似たようなやつを持ってたから、量産タイプだな……。


 俺はひたすら避ける。

 あの銃は確か精神力が切れるまで撃ち続けられるはず……。

 このままじゃ、埒が明かない。


「“水槍(ウォーターランス)”」

 銃撃を避ける時に放った水の槍が、紅い機神に襲いかかる。

 紅い機神は銃撃で水の槍を破壊したが、辺りに大量の水がばら撒かれた。

「かかったな!“天地雷(アークサンダー)”!」

 天地を繋ぐ雷が紅い機神に降り注いだ。

 水をかぶってるから結構効くはずだ。

「ガアアアアッ……!!」

 紅い機神が吠えた。

 一瞬、片膝をついたが、すぐに態勢を立て直し、再び剣で斬りかかってきた。

「うそだろっ!」

 効いてないのか!?

 俺は後ろに下がって剣を躱した。


 その後も斬りかかってきた剣を連続で躱し続けていると、紅い機神がじれたのか、銃に切り替え撃ってきた。

「こんな至近距離で……!」

 身体を捻って避けるが、少し脇腹を持っていかれた。

「“回復(ヒール)”……!」

 即座に治療するが、痛みを感じた身体はすぐには動かない。

 紅い機神は再び剣に切り替え、袈裟斬りを放ってきた。

「“魔法盾(シールド)”」

 展開された障壁が、破壊されながらも紅い機神の剣を弾いた。

 その隙に、紅い機神から距離をとる。


「“爆熱光(フレア)”!」

 凄まじい爆発が紅い機神を包み込んだ。

「グアアアアアッ……!!」

 紅い機神が苦悶の声を上げた。


 効いてる……!

 このクラスの魔法じゃないと、大したダメージは与えられないのか……!

 ごっそりと魔力を持っていかれたけど、迷ってる場合じゃない。

 続けて撃とうとしたら、銃撃された。

「くそっ……!」

 さすがにそれは許してくれないか……!


 俺はまた、ひたすら躱す。

 そして銃撃が途中から魔法に切り替わった。

「やばいっ……!」

 ゴブリン共を薙ぎ払った炎の渦に襲われたと思ったら、溶岩みたいな岩が飛んでくる。

 これは……両の腕を振るう者(ツヴァイハンダー)の魔法だ……!

「“吹雪(ブリザード)”……!」


 ……師匠はサラマンダーを信仰してて、加護を得てるから、火系の魔法が得意だった。

 両の腕を振るう者(ツヴァイハンダー)の能力で使う魔法の片方は、いつも火の魔法……多分、制御がしやすかったからだろうな……。


 紅い機神が放った魔法を、ブリザードが飲み込んでゆく。

 こっちも身体強化(リインフォース)をかけてるから、ハイクラスの魔法の威力は半端ないはずだ。

「“氷結霧(ダイヤモンドダスト)”!」

 ダメ押しで、もう一つ氷系の魔法を重ねる。

 それを見た紅い機神は「獄炎(インフェルノ)」を重ねて相殺した。

「マジか……!」

 その炎の中を突っ切って、紅い機神が斬りかかってきた。

 間に合わない……!


 俺は咄嗟に左手で剣を受けた。

 斬り飛ばされるなら、それでも構わない。


 硬質な音が響き、紅い機神の剣が止まった。

 驚く紅い機神を「風(ウィンド)」で吹き飛ばす。


 そして「雷(サンダー)」の魔法陣符(マジックカード)を取り出した。

 今なら、俺にも出来ると思う。

 魔法陣符(マジックカード)に魔力を流すと同時に唱えた。

「“雷光矢(ライトニングアロー)”!」

 空中にいる紅い機神に、轟音と共に無数の雷の矢が降り注ぐ。

 悲鳴すら掻き消され、紅い機神は地面に叩きつけられた。

「出来た……!どうだ……!?」

 声と魔法陣符(マジックカード)の二重詠唱。


 紅い機神は動かない。

「やった……のか?」

 紅い機神に近付こうとした時。

 急に起き上がった紅い機神は狂ったように「獄炎(インフェルノ)」を連発してきた。

「ちょっ……!」

 俺も「氷結槍(フリージングランス)」でその全てを相殺する。

 どんだけ魔法陣符(マジックカード)に「獄炎(インフェルノ)」を描き込んでんだよ、師匠……!


 しばらく続いた魔法の撃ち合いは、唐突に終わった。

 紅い機神の魔法陣符(マジックカード)が発動しなかったのだ。

「魔力切れ……!やるならここしかない……!」

 俺は一枚の魔法陣符(マジックカード)を取り出した。


 ここに来る道すがら、結局いい策が思いつかず、苦し紛れに描いた魔法陣。夜にその威力を増すという。


 俺の魔力も残りわずか……頼む、効いてくれ……!

 魔法陣符(マジックカード)に魔力を流すと同時に唱えた。

「“流星衝(メテオフォール)”!!」

 紅い機神が銃に切り替え、その引き金を引く直前。

 空から幾筋もの光が、紅い機神に降り注いだ。

 それは凄まじい威力をもって、周囲の地形を変えていく。

 衝撃と共に粉塵が舞い、紅い機神の姿が見えなくなった。

 しばらくの間続いたそれが終わった後、辺りは静寂に包まれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。