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呼び出し

ホームレス問題は差し当たっては段ボールを寝床にしてもらって、ギルドからは街の清掃の仕事を与えることによって徐々に改善していった。


中には警備の仕事を始める者も出始め、ホームレスを辞めて住宅に住む者も現れ始めた。


そう言えば龍脈というスキルがあったな。


試してみるか。


僕は書類に追われるストレス解消からスキルを発動した。


スキル発動!


龍脈レベル1!


ゴゴゴゴゴゴゴ


なんだ!?地震か!?


キャー!!


「うわー!!地震が起こる能力か!!」


冒険者ギルド長「おい!大丈夫か!」


警備隊長「地震久しぶりだな」


商工会議所長「おいおい、大損失だぜ」


建築ギルド長「建築中の建物大丈夫かな・・・!?」


クブロ・ヴェイ「賑やかでいいじゃねえか」


冒険者ギルド長「能力?どういうことだ?」


「なんでもありません!夢見てました!」


警備隊長「さすがにお前でもそんな能力ないよな?」


商工会議所長「いやああれもこれもはできんだろう」


建築ギルド長「頼むからもうやめてくれよ」


クブロ・ヴェイ「はっはっは、慌てんなよお前ら」


完全に僕の責任だったが僕でないふりをした。


事なかれ主義というか前世の悪い癖だ。


はあ、やらかしてしまった。


冒険者ギルド長「ん?手紙が来たぞ」


警備隊長「どこからだ?」


商工会議所長「ヤブーシからだってよ」


建築ギルド長「なにい?あいつらからだと?」


クブロ・ヴェイ「なんだ?戦争か?」


冒険者ギルド長「おい市長、読んでくれ」


僕はドキドキしながら手紙を開けた。



拝啓 愛するシン・ド・ジュクとクブロ・ヴェイ首脳陣


あなた方の隆盛は耳に入っています。


耳寄りな話があるので話し合いをしませんか?


お返事お待ちしております。



「ヤブーシってどんな町なんですか?」


冒険者ギルド長「この辺最大のスラムだ、しかし爆撃してきたくせによく言うぜ」


警備隊長「こりゃ戦争だな」


商工会議所長「お前ら行って来いよ、俺はシノギがあるから」


建築ギルド長「日和ってんじゃねえよお前」


クブロ・ヴェイ「これは殴り込みしかねえだろ」


「え、話し合おうって言ってますけど・・・」


冒険者ギルド長「これは果たし状だよ、喧嘩売ってんだよ」


警備隊長「やっと表立って喧嘩出来るな」


商工会議所長「忙しくなってきたのに困るなあ」


建築ギルド長「それは確かにそう、ケガしたくないし」


クブロ・ヴェイ「久しぶりだから勝てるかなあ」


あ、この人たち本気で喧嘩する気なんだ。


僕は喧嘩しないで済む最善の方法を考えていた。


「えっと、一応形式上は話し合うということになっているので話し合いという形を取りたいと思います」


冒険者ギルド長「お前の立場上そう言うしかないわな」


警備隊長「交渉決裂したらそのときはそのときだわな」


商工会議所長「けっ、あいつらと組めるかっての」


建築ギルド長「あいつらもそう思ってるよ」


クブロ・ヴェイ「まあ最初は話し合って揉めたらやるか」


「えー、なるべく揉めない形で話を進めたいと思います」


好戦的なおじさんたちは無視して僕は話を続けた。


「全員で行きますか?」


冒険者ギルド長「そうだな、それが筋だろう」


警備隊長「久々に喧嘩できるしな」


商工会議所長「しょうがないなあ」


建築ギルド長「日和ってたやつが良く言うぜ」


クブロ・ヴェイ「とにかく、明日にでも出発するか?」


「そうですね、皆さんが良ければすぐにでも行きましょう」


善は急げということで明日出発することになった。



次の日。


僕と怖いおじさん5人は大勢の怖いおじさん、お兄さんたちや怖くないおじさんおばさんお姉さん、子供たちに見送られてヤブーシに旅立つのだった。


冒険者ギルド長「しかし色気のねえパーティだな」


警備隊長「仕方ねえだろ、女連れて行くわけにもいくめえ」


商工会議所長「まあ普段遊んでるからこういう時くらいはな」


建築ギルド長「結構正念場だよな」


クブロ・ヴェイ「ちげえねえ」


「ヤブーシ市長ってどんな人なんですか?」


冒険者ギルド長「表立って攻めてこないで爆弾仕掛けるような奴だからな」


警備隊長「陰湿な野郎だ」


商工会議所長「けっ、タイマンじゃ俺以下だぜ」


建築ギルド長「はっはっは、元のお前に戻ったな」


クブロ・ヴェイ「頭同士の話し合いに殴り合いもないだろ」


こうして話していたら夜が更けてきた。


冒険者ギルド長「さてさて、野営だ」


警備隊長「こればっかりは出世しても変わらんな」


商工会議所長「あいつらぶっ潰してこの辺城壁にしてやる」


建築ギルド長「一番攻撃的だな」


クブロ・ヴェイ「しかしあいつらと手を組めたら大きいな」


「え、ヤブーシってそんなに大きい町なんですか?」


冒険者ギルド長「あの辺では一番大きいスラムだな」


警備隊長「まあ場所としては谷や川や山ばっかりで空気がよどんでてな」


商工会議所長「辛気臭え場所だぜ」


建築ギルド長「坂多いのはきついよな」


クブロ・ヴェイ「うちとは大違いだぜ」


冒険者ギルド長「似たようなもんだろう」


警備隊長「まあなんか似てるわな」


商工会議所長「同じ穴のなんとやらだ」


建築ギルド長「おいおいこんなところで揉めるなよ」


クブロ・ヴェイ「うるせえなてめえら」


僕は頭が痛くなった。

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