陰陽太極図
シスター「カエデさん!ヒール!」
シスターは僕に駆け寄り、回復魔法を当てる。
「ぐはっ」
僕は血を吐いた。
シスター「大丈夫ですか!?」
「ええ、なんとか」
冒険者ギルド長「大丈夫か!?」
警備隊長「くそっ、敵が多すぎて駆け寄れねえ」
商工会議所長「まったくだ」
建築ギルド長「お?うちの者が来たぞ」
作業員「親方!工事どうしますか?」
建築ギルド長「魔王が来た!工事してる場合じゃねえ!」
「続けてください」
建築ギルド長「え?」
「工事は続けてください、陰陽太極図を完成させるんです」
建築ギルド長「お、おう、わかった、おい!作業は続けるんだ!早く街道を完成させろ!」
作業員「わかりました!」
魔王「工事だと?お前ら何をしている?」
冒険者ギルド長「へへっ、教えねーよ」
警備隊長「知りたければ俺たちを倒してからな」
商工会議所長「かかってきやがれ!」
建築ギルド長「そうそう倒せないぜ俺たちは」
「みなさん!」
冒険者ギルド長「カエデ!重力攻撃だ!」
「はい!重力攻撃!」
魔王の半径数メートルに重力の圧が発生する。
魔王「ぐふうっ、こしゃくな」
冒険者ギルド長「くらえ!」
ボカッ!!
おじさんたちのパンチが魔王を捉える。
警備隊長「舐めんな!」
バキッ!
商工会議所長「くらいやがれ!!」
ドゴッ!
建築ギルド長「うおら!」
バキッ!
魔王「くっ、何ゆえに人間どもがこんな力を!?」
冒険者ギルド長「この魔道具だよ!はーっ!」
冒険者ギルド長が拳の魔道具に念を込める。
冒険者ギルド長の拳のラッシュ!
魔王「ぐっ!うっとうしい!」
魔王が拳を振りぬくと冒険者ギルド長はかわす。
冒険者ギルド長「あぶねえあぶねえ・・・」
警備隊長「気をつけろ!そいつはエネルギー弾を放つぞ!」
魔王「くらえ・・・」
魔王が手をかざすと商工会議所長がガゼルパンチをくらわす。
商工会議所長「ちえい!」
ドゴッ!
建築ギルド長「くらえ!」
バキッ!
魔王「貴様らーーー!!」
ドガッ
バキッ
ボカッ
ボコッ
魔王は激高しておじさんたちを次から次へと殴り飛ばした。
魔王「はあ、はあ」
「みなさん!」
冒険者ギルド長「つ、強い」
警備隊長「これはあかんな」
商工会議所長「魔道具もひび入ってるし」
建築ギルド長「これはまずいな・・・」
魔王「雑魚は後にしてやる、とりあえずはお前だ」
くそ、早く工事が完成しないだろうか・・・
と思っている矢先、魔王のパンチが僕の顔面を捉えた。
バキッ!
「は、早すぎる・・・」
体重の軽い僕はまた10メートルほど吹き飛んだ。
勝てない・・・
もう終わりかもしれない・・・
作業員「伝令!街道が開通しました」
「え?」
城壁全体が光りだす。
痛かった僕の顔も痛みが引いてきた。
陰陽太極図完成
体に力があふれ出す。
「な、なんだ・・・この力・・・」
地面の奥深くから何か巨大なものが脈打っている。
ドクン。
ドクン。
「龍脈が……僕の身体に流れ込んでくる……!」
【風水レベルがMAXになりました】
【スキル:龍脈レベルMAX 地震レベルMAX 地形攻撃レベルMAX 重力攻撃レベルMAX】
【新規スキル解放:地龍憑依】
魔王「何が起きたんだ!?これでもくらえ!!」
魔王は手からエネルギー弾を放つ。
「くっ、地形攻撃!真空破!」
エネルギーと真空破が相殺して消える。
魔王「ば、馬鹿な・・・俺のエネルギー弾が相殺されただと・・・!?」
「今なら勝てる気がする!!魔王!!勝負だ!!」
僕はダッシュしながら魔王に殴りかかる。
ボゴオォッ!!
魔王「ぐはあっ!!」
魔王が数十メートル吹き飛ぶ。
魔王「ぐぬぬ、絶対に負けなあい!!」
魔王がダッシュしてくる。
魔王の飛び蹴りを僕は片手でいなして回し蹴りする。
魔王はまた数十メートル吹き飛ぶ。
「もういいよ、そろそろおやすみ、重力攻撃!!」
ドゴオオォォン!!
数十メートルもの重力の圧が魔王と魔物たちを押し潰す。
魔王「ぐはあっ!!」
「シスター、魔法を」
シスター「え?なんですか?」
「ホーリーアローを僕の手にかけてください」
シスター「わかりました!ホーリーアロー!」
バシュウウゥゥ!!
僕の手にシスターのホーリーアローをかけた。
僕は一直線に魔王の方へと駆け寄った。
「くらえ!これはみんなの怒りだ!!」
ドゴオオォォン!!
魔王の顔面にパンチする。
魔王「ぐおおおおおぉぉぉっ!!」
魔王は顔面を中心に崩れ去ろうとしていた。
それもそのはず、ホーリー(聖)属性は魔の属性を持つ者にとって猛毒なのだ。
前回の戦いでシスターのホーリーアローが魔王を退けたのを僕は観察していた。
魔王「こ、こうなったら!!無限細胞分裂!!俺の欠片達よ!!とにかく逃げろ!!」
滅びかけた魔王は無数の鴉や悪魔に変化して散り散りになっていった。
シスター「待ちなさい!ホーリーアロー!」
魔道科の生徒たちもシスターに続いたが、飛んでいく魔王の欠片達にほとんど当たらなかった。
「勝ったのか・・・」
冒険者ギルド長「よくやったな」
警備隊長「ほんとお前がいなかったら危なかった」
商工会議所長「あいつ逃げやがったな」
建築ギルド長「しつこいよな」
シスター「ええ、また来るかもしれませんわ・・・」
勝ったのはいいが僕たちは一抹の不安を抱えていた。




