ノウェル市長
ノウェル市長「いやあ、どうもどうも」
闇市のトップだから強面かと思いきやフレンドリーなおじさんが現れた。
「初めまして、あの早速なんですけど魔王に通用するような魔道具を探しておりまして」
ノウェル市長「魔道具?」
冒険者ギルド長「魔王の奴が復活してな」
警備隊長「俺たちも腕っぷしではならしたもんだが拳が全く通用しなくてな」
ノウェル市長「え?魔王と戦ったのか?」
商工会議所長「そうなんだ、俺の飛び蹴りが全く通用しなかった」
ノウェル市長「(なんて恐ろしいやつらだ・・・)」
建築ギルド長「そこで格闘戦でもあいつに通用するような武器を探してるんだ」
ノウェル市長「なるほど、あいにくそんなものがあったら高値で売られてるはずなんで、なかなかそんな話はねえなあ」
「・・・そうですか」
ノウェル市長「しかし南だったら・・・」
ノウェル市長の顔が曇った。
「み、南ですか・・・」
ノウェル市長「南の奴らなら魔道具も作れるかもな」
「なるほど」
ノウェル市長「けっ、あのオタク野郎ども、こっちが闇市なのを馬鹿にしやがって」
冒険者ギルド長「ああ、仲が悪いのはほんとだったのか」
ノウェル市長「仲悪いなんてもんじゃねえ、お互い闇市だったのにあっちのほうが優秀な職人がいたからってものづくりの町になったのよ」
警備隊長「なるほどなあ」
商工会議所長「ふむ、どっちが儲かるのやら」
ノウェル市長「けっ、盗品売るしか能がねえって馬鹿にしやがって、頭来るからたまに侵入してやつらの作品盗んでるのよ」
「(やっぱりやべえ人だ・・・)」
建築ギルド長「おいおい、そんなんでよくやってこれたなあ」
ノウェル市長「だから仲が悪いんだよなあ」
「しかし魔道具の材料になるようなものありますか?」
ノウェル市長「そうだなあ、あ、ミスリルくらいならあるが、魔王に通用するか?」
冒険者ギルド長「どうなんだろうな、オリハルコンくらいあると嬉しいが」
警備隊長「ないよりましだろうがな」
商工会議所長「うーん、あいつに通用するのか?」
ノウェル市長「あ、1000万でどうだ?」
冒険者ギルド長「足元見やがんな」
警備隊長「払えないこともないが」
商工会議所長「ちっ、仕方ねえな、払ってやるよ」
「武器作りに役に立ちそうですよね」
建築ギルド長「そうだな、楽しみだな」
「キバ・アにも行ってみますか?」
ノウェル市長「お前らキバ・ア行くのか?ああ、あいつらぶっ潰してやりてえ、お前ら協力してくれよ」
冒険者ギルド長「おいおい、物騒だな」
警備隊長「最終的にはどっちも街道に入ってもらうよ」
ノウェル市長「なんだと!?あいつらと街道で繋がっちまうのか!?」
商工会議所長「なんだ、嫌なのか?」
ノウェル市長「嫌なんてもんじゃねえ、お前らの傘下に入るからよ、あいつらぶっ潰してくれよ」
建築ギルド長「こりゃだめだ」
「街道に入ってくれるのは嬉しいのですが、魔王が現れた今人間同士で争っている場合では」
ノウェル市長「ふん、勝手にしやがれ」
「わかりました、では街道は繋いでいいんですね?」
ノウェル市長「どうぞ」
冒険者ギルド長「誰と戦ってるんだ・・・」
警備隊長「大人になろうぜ~」
商工会議所長「そうだよ、街繋いだほうが儲かるんだぜ」
建築ギルド長「建物も増えるしな」
とんとん拍子でノウェルが街道に加わることになった。
今まではシン・ド・ジュクから南へ南へ進んできたが、クブロ・ヴェイからのルートも開拓しておこうと思う。
街道の噂を聞きつけたクブロ・ヴェイとノウェルの中間の町々も続々と傘下に入っているのでちょうどよかった。
「わかりました、今回はここらへんで引き揚げますがありがとうございました」
ノウェル市長「へっ、街道とやらを繋げたって俺らはずっと闇市だぜ」
冒険者ギルド長「いいやつなんだが意固地になるなよな・・・」
警備隊長「うーん、これは手に負えない」
商工会議所長「つける薬のなんとやらだな」
建築ギルド長「なんだそりゃ、聞いたことねえぞ」
「ありがとうございました」
僕たちはノウェル市長舎を後にした。




