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鏡の向こうの私

鏡の向こうの私


ある朝、鏡を覗き込むと、そこに映る自分の位置が微妙にずれていた。気のせいだろうか。首を傾げてみるが、映る私はほんのわずかに遅れて動く。


翌日、さらにずれが大きくなる。歯を磨くと、鏡の中の私は一拍遅れて手を動かし、その目は戸惑いに満ちていた。


三日目。違和感は確信へと変わった。鏡に映る私は私でありながら、私ではない。何かが違う。こんにちはと言ってみる。「こんにちは。」同じ声、同じ顔、彼女は私だった。別の世界に存在する、もうひとりの私。

彼女は何を知っているのか。私たちはしばらくの間、鏡を介して互いを知ろうとした。


しかし、ある日。鏡は黒く染まった。


何も映らない。私は手を伸ばした。鏡は冷たく、そこには何の反応もない。


彼は消えた。


私は鏡に映るはずの自分を探し続けたが、どれほど覗き込んでも、そこにはただの闇が広がるばかりだった。


鏡の向こうの私がどこへ行ったのか、なぜ消えてしまったのか。


それは、今もわからない。


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