魅惑のカボチャ
完結?
目の前には周囲に冷気を放ち佇む死神。
武器は、冷気で鎌を作ったことで二刀流となった、きっと手数は増えてくるだろう。
俺は刀を構え、初撃に備える。レイドボスさんとサンラクも同じく様子を伺っている。
「さぁ、何をしてくれるんだ?死神さんよ」
興奮からか死神へ語りかけるサンラク。
そして、それに応えるかのように死神は冷気を強くし、その姿を隠す。
俺は不意打ちに気をつけ、注意深くその冷気の中にいるであろう死神を見つめる。
「「!?」」
しかし冷気が晴れると、死神の姿は消えていた。
見逃したのか?いや、他二人の反応からもそれはないはずだ。
なら考えられるのは死神は姿を消せるということか?
周囲を警戒しながら死神を探す。
「っ!」
一瞬。背中に冷気を感じ、すぐさま飛び退く。
振り返ると、俺のいた場所には死神が鎌を振り下ろしていた。すぐさま他二人が死神へ攻撃を始める。
・・・危ねぇ、普通に即死しかけたぞ?
だが、接近されたことで分かったこともある。
1つは、姿を消せること。接近された場合、これは奴から放たれる冷気で察知できる。
2つ目は、長時間の接近は危険ということ。奴の冷気に触れると、だんだんと触れた箇所が凍りついていく感覚があった。数分触れれば、体の部位が凍るだろう。
他二人も奴に接近したことで、分かったようだ。
「すまん、凍ってきた」
「・・・じゃあ交代」
攻撃を捌いていたサンラクが、一度下がりレイドボスさんが一騎討ちをする。
高速で振り回される鎌を的確に弾いていくレイドボスさん。斬星竿の長さによって、冷気に触れる面積が少ないため、数分間は下がらないだろう。
「灰狼。レイドボスさんが下がったら同時に攻撃頼むわ」
「了解。短期決戦で行くか?」
「あぁ、俺が隙を作るから介錯頼んだぜ」
「任せろ」
作戦会議を終わらせ、交代を待つ。
この狂騒を終わらせようか。
「・・・交代お願い」
「「任せろ」」
交代とともに死神の標的が俺へと変わり、死神の鎌が冷気と共に振り下ろされる。
それを刀で受け流し、胴体を斬る・・・手応えはない、ダメージはないと思うべきか。
なら、どこかに急所があるはず・・・首か。
追撃を捌き切り、距離を取ることで冷気から離れる。
「俺の相手もしてくれよってなぁ!」
死神の後ろから斬りかかるサンラク。
すぐさま回転するように鎌を振り回し対応する死神。
サンラクに標的は移るのを確認し、抜刀の準備をする。
後は、サンラクが隙を作るのを待つのみ。
死神の猛攻を避け、サンラクも目的の行動を引き当てるのを待つ。
そして
「待ってたぜ!」
遂に乱数を引き、目的の大振りの二つの鎌を振り下ろす死神。
その二つの鎌を自身の二振りの刀で弾く。これで隙を作る・・・筈だった。
鎌を弾かれた死神は、冷気の鎌を消し両手でもう一つの鎌を握る。
そして、鎌を無防備なサンラクの胴体へ向けて水平に振るう。
「っ!」
響き渡る金属の弾かれる音。
「・・・危ない」
いつのまにかサンラクの横まで移動していたレイドボスさんによって鎌は斜め上へと弾かれ、空を斬る。
今しかない、必ず首を断ち切る。
一歩。斬ること以外を思考から排除する。
二歩。死神へ向けて跳ぶ、狙いは首のみ。
一閃。目にも止まらぬ抜刀術、模倣だけが得意な者が持つ唯一の技。人間ならば首の骨と骨の間を斬るように。
首を断ち切られた死神はそのカボチャ頭だけを残して消えた。
「ただいま、レイドボスが討伐されました。これから3分後にイベントを終了します。」
アナウンスが響く。
レイドボス戦の戦利品であろう物はカボチャ頭・・・いや、この場合ジャック・オー・ランタンというべきか?
流れからして敵が落とすのはスコアとなるお菓子だ。これをお菓子というかは置いておいて、間違いなく大量のスコアになる。
一時休天誅はレイドボスである死神が倒されたことで、もう終わった。
「一応聞いとくけど譲ったりしない?」
「スコアは欲しいんでね」
「・・・無理かな」
サンラクに視線をやる。どうやらこの中で誰が一番脅威かわかってるようだ。
3分間の二度目のレイドボス戦開始。
3分では決着はつかず、結局誰もジャック・オー・ランタンを取らずスコアは確定した。
「怪異狂騒」のランキング
1位ユラ(レイドボス)
2位海蘊藻屑
3位灰狼(修羅)
4位サンラク(祭囃子)
5位当千(勇者)
6位メタルマシュマロ(唯一剣)
7位誠意大将軍(吹雪狩)
8位むっちりタングステン(針千本)
9位京極 (あるてぃめっと)
10位摩天郎(↑)




