表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/24

散策(3)

 ピピピピピ、とタイマーの音で起きる。


 布団の魔力に導かれ、いつの間にか眠っていたらしい。


 もう8時間とか、時間が経つのが早すぎる。まだまだ眠い。


 一緒にベッドで寝ていたスーちゃんにつんつんと励まされ、仕方ないなぁ、と起きることにする。


 洗面台で顔を洗いすっきりする。そしてブラも忘れずに着込み、時間調節ダイヤルは回さず外へ。


 ちょうど太陽が昇っているところなのか、薄暗かった森に、だんだんと鮮やかな色が付いていく。


 おおーっとその光景を眺める。やがて、太陽が完全に昇ったのか、いつものような森になったところで、お腹がきゅーっと自己主張する。


 いつものように机と椅子を準備し、召喚するのはあたたかいかけうどん。


 スキルもいろいろ試したし、そろそろ人里に向かおうかな。そしてそのためにはエネルギーが必要! ということで、トッピングに野菜のかき揚げを召喚する。


 このかき揚げは、大盛りで有名なうどん屋のもの。うどんを頼んだ後に見つけ、あまりに美味しそうでついつい取ったものの、ボリュームがありすぎて涙目になりつつ食べたという思い出の一品。


 もちろん今の体で考えても一人では食べられる量では無いので、スーちゃんと半分こ。タマネギの甘みがアクセントになって美味しかったけれども、それでもうどんと合わせてお腹いっぱいになってしまうくらいにはボリュームがあった。


 

 朝食を片付けて、昨日のように枝を用意して神頼み。昨日はキノコを見つけたわけだし、頼ってみるのも悪くないだろう。さて、人里のある場所はどっちだ! と。


 手を離しても、なかなか倒れない。別に突き刺しているわけでも無いのに、不思議な光景。迷うようにぐらぐら揺れた後に、太陽が昇ってきた方向に倒れる。よし、今日はそっちに向かおう!





 そんな感じで始まった転移3日目の散策は、昼休憩を挟みつつ歩くこと半日。特に何事も無く日が暮れてしまった。生き物の気配を感じることもあるけれど、遠ざかっていくのか、すぐに感じなくなる。襲われないのは良いことだけれど、ちょっと不気味。

 夜は昨日のように神域へ。実験として、台所にあったコップに氷を召喚。台所の机と冷蔵庫に置いておく。そして風呂に入って眠った。


 4日目。机の上の氷は溶けており、冷蔵庫の氷はそのままだった。冷蔵庫はともかく、神域でも時間は過ぎるみたいだ。水を流しに捨て、新しく氷を召喚して机の上に。

 そのまま外に出て、朝食を食べる。ついでに捧げ物をしてからの神頼み。枝が指し示すのは太陽の方向。それを信じて進むも、半日歩いても何の成果も無い。

 今晩も神域へ。今度は机の上の氷は溶けていなかった。神域に人が居ない場合は時間が止まっているのかな。今度はあついお茶を召喚し、机と冷蔵庫に置いてみる。そして風呂に入って寝た。


 5日目。机の上のお茶はぬるくなっていたが、冷蔵庫の中のお茶は熱いままだった。これ冷蔵庫と言うより時間停止箱なのでは。物を腐らせにくくするという意味では同じ効果だけれど、さすが神様製、チートな性能だよ。

 外に出て朝食。朝食後に神頼みをするも、示すのは同じ方向。ただ、倒れるまでの時間が早くなった気がする。あと何日か試しても人里が見当たらなかったら、別の方向に行くことにしよう。そう思いつつ歩くこと半日、特に何も無かった。今晩も神域で寝た。


 6日目。朝食後の神頼みは同じ方向。半日歩くも何も無い。当てもなくさまようのはつらいなーと思いつつ恒例の木登りタイム。日が落ちたころに周りを見渡して、やっぱりなにも明かりが無いな、と思って木から下りようと…… いや、何か明るいところがあったような気がする。


 もう一度周りを見渡すと、薄暗いながらも明かりが見える。こころなしかそのあたりだけ木が生えていないような気もするし、何かあるのでは無いだろうか。いや、ちょうど進んでいる方向だし、神頼みを当てにするなら何かがあるのは確実だろう。そう思って気を楽にしつつ神域で眠った。


 7日目。昨日見えた明かりの方向に進むも、未だたどり着かない。木に登ると近付いているのは確かである。そして近づいてわかったのは、あの明かりは村っぽいと言うこと。月明かりに照らされて木でできた家が十数軒ほど並んでいるのが見える。明かりは家の窓から漏れていたものみたいで、今日も窓から明かりが漏れている。カーテン越しなのか、淡い光ではあるけれど。

 そして家の周りには畑らしき場所も見える。この距離なら、あと2日でいけるかな?

 地面に降りて神域を開き、風呂に入って眠った。


 8日目。荷物も何も持たない女の子がいきなり現れたらさぞ怪しかろうと、最初の日に玄関に放り込んだままのリュックを引っ張り出してきて背負う。今まで肩に乗っていたスーちゃんは、肩紐に場所を奪われてご立腹のようだ。まぁまぁとなだめて、頭の上に乗ってもらう。


いつものように半日くらい歩く。そして今日は明るいうちに木に登り、村を偵察。よかった、村の中を歩いているのは人間みたい。これがオークやエルフだったりしたら、村に行くかどうか迷ってしまうところだった。オークだったら襲われるかもというのが恐いし、エルフだったらよそ者に厳しそうだからね。今晩も神域で寝た。


 9日目のお昼過ぎ。やっと森が途切れ、村が見えるところまで来た。といっても村の部分だけ開けているだけで、村の周りは相変わらず森だけれど。

村の様子はというと、目の前にあるのは畑。何の植物かはわからないが、青々と繁っている。そして離れたところに家が建ち並んでいる。まずはどんな様子か、木の陰に隠れてこっそり覗いてみようかな。


ついに村にたどり着きました!

続きは明日の20時過ぎ予定…

7/13;時間経過の実験を追加

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ