表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『捨てられた孤児が神界(最上層)を目指したら最強に!?〜仲間と家族のために世界をひっくり返す〜』  作者: 雨空 幸歩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/29

19話










「・・・いいなー!俺も魔法使いたいっ・・・!」


「15歳になったらどんな才能かわかるんだ。それまでの我慢だな」


「ちぇ・・・でもほとんどの人は才能なしなんだろ?もし才能がなかったら最悪じゃんっ!」


「そうだなー・・・こればっかりはどうにもならんことだからな。才能があることを願うことしかできん。」


「おうー」


「ただ何回も言うが、俺が魔法を使えることは・・・

 ルイと俺だけの秘密だ。・・・いいか?」


「わかってるよっ!絶対誰にも言わねー!

 でもさ・・・リョウガにも秘密なのか・・・?」


「・・・ああ、リョウガにもだ。約束だぞ。」


「・・・おう!約束なっ!」









 ———











 ガリュウが魔法を使っているのを初めて知った時。


 自分の頭がおかしくなったんじゃないかと思うほど、衝撃を受けたことをよく覚えている。






 リョウガと2人で仕事から帰っている途中、突然雨が降り出してどんどん雨が強くなった。

 家にたどり着く頃には、2人ともびしょ濡れになっていた。


 家で待っていたガリュウが新しい服を用意してくれていて、びしょ濡れになった服は綺麗に洗ってから干してくれていた。


 雨に濡れてすっかり体が冷えていた2人は、さっさとご飯を済ませて、布団に潜り眠りについたのだ。


 夜中にふと目が覚めて、キッチンに灯りがついているのに気がついた。


(・・・ガリュウさんがまだ起きてるのか?喉乾いたし、ついでに水飲もーっと)



 ベッドから降りてキッチンへ向かう。

 キッチンの中で、入り口に背を向けたガリュウが立っていた。


 そこで少しの間ぼーっとガリュウの背中を見つめていた。

 スラムに来てサナに出会って、・・・それから色々なことがあってガリュウ達と暮らすことになった。


 ルイは「父親がいたらこんな感じなのかな・・・」と照れ臭くも温かな感情が芽生えていたのだ。


 そんなことを思いながら見つめていた背中だったが、突然「・・・ウィンド」とガリュウが唱え、手のひらから風が吹き出したのだ。



「・・・え・・・!?」



 バッ—



 振り返ったガリュウとバッチリと目が合ってしまった。

 ルイは先ほど見たことが衝撃的で、頭がパンクしていた。


「!ルイ・・・見ちゃったか・・・?」


 ガリュウの言葉にコクコクと頷く。


「そうか・・・。・・・こっちにおいで、これは"魔法"だ」


「まほう・・・?」


「そうだ。・・・ただし、誰でも使える訳じゃない。15歳の誕生日を迎えるとみんなが教会で鑑定を受けることが義務付けられているんだ。」


「・・・教会で・・・?そんなの聞いたことないぞっ」


「そうだろうな、みんな15歳になって初めて知るんだ。鑑定を受けて何もなかった者はそのまま帰される。だが才能があった者は・・・そこで初めて魔法の存在を知らされるんだ。・・・そしてその魔法を自分が使えるということもな。」



 ルイはずっと教会に住んでいたのだ。

 教会のことなら何でも知っていると言えるほどだ。

 今まで自分の家だと思ってきたのだから。


 そのルイでさえ知らなかった鑑定の話・・・。

 まさに寝耳に水の話だ。

 俄には信じがたい。

 しかし、この目でたった今、魔法の存在を知ってしまった。



(じぃちゃんや、シスターは知ってるってことか・・・?)



 ルイが教会で育ったということはガリュウ達にもまだ話していない。

 サナはルイがストラタスから来たということを、初めて会った日に話したから知っている。


 ガリュウも何かしら気付いてはいるだろうが、直接ルイに聞いてくることはなかった。



「ガリュウさんも15歳の時にその鑑定を受けたのか・・・?」


「ああ、俺もそこで初めて魔法の存在を知ったんだ・・・薄々気付いているかもしれないが、俺はこのスラムの生まれじゃない」


「っ!」


 ルイも感じていたのだ。

 ガリュウは上手くスラムに溶け込んでいる。

 しかし、ふとした時のちょっとした行動、言動に隠しきれない気品があった。


 これは、外から来たルイだからこそ気付いたことでスラムの人たちが気付くことはないだろう。

 そしてそれを誰にも話すことなく、心の中に留めていたのだ。


「俺たちは同じだ・・・ルイも外から来たんだろう?・・・俺と違って正規のルートではないみたいだがな」


「・・・っ俺はっ、悪いやつに捕まって・・・要らないからって・・・それでここに捨てられたんだ・・・」


「俺が外にいた時の話だ・・・ストラタスでは有能そうな子供たちが時々姿を消すことがあるんだ・・・そしてその子供たちが元のところに帰ってくることは・・・ない」


「・・・え」


「捕まった子供たちは上に・・・上の層に連れて行かれるんだ。ルイはそこの選別で、落とされたんだろうな」


「っ俺の・・・俺の友達が2人、連れて行かれたんだっ!その連れて行かれた子供たちは・・・っ無事なのか・・・?」


「・・・友達が・・・残念だが、その友達が無事かどうかは俺にもわからん。だが、生きてはいるはずだ・・・(使い道がある限りは)」


「!・・・そっか!生きてるのか!それなら俺が上を目指していれば、アイツらに会えるんだなっ!」


 ガイとジンの無事が分からず折れそうになっていた心が、ガリュウに聞いた言葉で・・・光が指したような気がした。


 ルイの言葉を聞いたガリュウが驚いた顔をしている。

(・・・?そんな変なこと言ったか?)





「・・・上を目指す・・・?」










最後まで読んでくださってありがとうございます✨


感想・レビュー・お気に入り登録、

めちゃくちゃ励みになります!


それでは、また次の話でお会いしましょう!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ