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『捨てられた孤児が神界(最上層)を目指したら最強に!?〜仲間と家族のために世界をひっくり返す〜』  作者: 雨空 幸歩


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11話








「ただいま〜」



「遅いぞ・・・。ってお前・・・何やってんだよ。こんなガキをボコボコにする暇があるならさっさと帰ってこいよ。俺に穴の番をさせてんだから待たせんじゃねーよ」



「わりぃ。でもこいつが逃げるから悪いんだよ〜」





 ルイが逃げ出した時—


 すぐに反応した2人だったが、穴を開いたままこの場を後にすることはできない。


 そこで、

「メイはここにいて〜。俺がささっといってくるわ〜」

 とバンの提案で、メイの留守番が確定したのだ。




「すぐに追いついたんだけどな〜。必死に逃げてるところが面白くて、ププっ。どこまで走るのか見てたんだよ〜」


「待つ必要なんてないんだよ。さっさと捕まえて引きずってくればいいんだから」


「それじゃあもったいないだろ〜。こいつをボコボコにしてストレス発散もできたし、一石二鳥〜」


「・・・俺は何も得してないけどな」


「まぁまぁ〜、こいつをさっさと捨てて今から飲みに行こうぜ〜!気分がいいからな〜特別にメイにだけ奢ってやるよ〜」


「言ったな。じゃあ、それで手打ちにしてやる。さっさと片付けるぞ」





 メイとバンの2人が楽しそうに飲みに行く話をしているなか、身体中の痛みを堪えていたルイには2人の話はほとんど聞こえていなかった。


 教会に拾われてから11年・・・こんな怪我をするようなこともなければ、暴力を振るわれることもなかった。


 バンの言ったとおり、ぬくぬくとした環境で育ってきたのだ。

 じぃちゃん、シスターアンヌ、シスター達、教会の子供達...


 物心ついた頃からみんながいるのが当たり前で、寂しいと感じたことなどなかった。


 今までどれだけ恵まれた環境にいたのかを、皮肉にもバン達のおかげで気付くことができたのだ。





「じゃあな〜俺たちがどんな"地獄"から這い上がってきたのか、存分に思い知るといい。目の前はずっと真っ暗闇の絶望だ。


 ・・・お前はあの"地獄"で生き残れるかな?」



「わっ・・・」




 そうしてバンの言う


 "地獄"へとついに落とされてしまったのだ——










 ————













「イテテ・・・」





 バンに穴から放り出され、ついに壁の向こう側にきてしまった。

 今さら焦ってもしょうがない。

 一旦落ち着いて辺りを見回してみる。


 メイ達に捕まってからどれくらい時間が経っているだろうか・・・


 沈みかけていた夕日はしっかりと沈み、暗闇が辺りを支配している。


 今日は月が出ている。


 暗闇に慣れてきた目で月明かりを頼りに周辺を観察する。





「森だ・・・さっきいたとこと全然かわんねーじゃんっ!まさか壁の向こう側ってのは勘違いだったりっ・・・!?」



 さっきまでいた森となんら変わらない景色が広がっていて、ここが壁の向こう側だとは俄かには信じ難い。

 慌てて後ろを振り返ってみると・・・そこには先ほどまでは確かにあった穴が見事に塞がっていた。


 ・・・もう戻ることはできない





「まずはこの縄をどーにかしないとなっ・・・



 なんか切れるもんとか落ちてねーかな・・・?」






 周辺を探してみても特に切れるようなものは見当たらない。



「おっ、でっかい石があるじゃん!そういえば・・・前にじぃちゃんが石で紐を切ってたな・・・」



 ガンズがやっていたことを思い出しながら手首に縛られている縄を石の尖った場所に押し付けながら上下に動かしていく。



「おぉっ!いい感じだ!」



 縄が太いため、少しずつではあるが薄くなっていくのを感じる。

 この分だとそんなに時間がかからずに縄を外せそうだ。


「これはあれだ!先人の知恵ってやつだな!前にジンが言ってたやつだ」



「ジン...ガイ...どこ行っちまったんだよ...ほんとにあの光が船なのか?あいつら上に行ったんだよな?


 ・・・ってことは【インスペルス】で勝たなくても上に行けるってことかっ!?」






 ・・・・・・





「いや、でもなージンとガイは連れていかれちまったってことだろ・・・連れていかれたやつはどうなるんだ・・・?」




 ブルッ—



 ジンとガイの安否がわからず思わず身震いしてしまう。連れて行かれたらどうなるかなんて、ルイに分かるはずもない。


 そしてその答えを知っているのはルイ達をこんな目に遭わせた謎の5人組だけだ—






 パサッ—



「よし!取れたっ。すげー!ほんとに取れたー!

 これで自由の身だーっ!!!」




 シーン・・・



 真っ暗闇の中、から元気を出して声を出してみるが答えてくれる人はいない。




「・・・んじゃあ、これからどうするかだなー」





 カサカサッ—


 ザッ——



「・・・——・・・」


「——・・・・・・——」





 !!!





 人の話し声が聞こえてきた。


 とっさに何処か身を隠せる場所を探すが、隣にある石では不十分だろう。


 ・・・


 そしてふと、バンに捕まった時のことが蘇ったのだ。



 タタッ—シュッ——







「ウソじゃねー!こっちの方で声が聞こえたんだよ!」


「んなわけねーだろーがよ!誰がこんな壁の近くに寄るってんだよ!そろそろ戻らねーとやべーって!魔物避けが切れるぞ!」


「だから急いでるだろっ!もし誰かいて逃してみろよ・・・ボビーに殺されるっ・・・」



 2人の男がついさっきまでルイがいた石の横まで歩いてきた。



「・・・・・・・・・おい、ボギー・・・この縄みろよ!」


「ああ?・・・・・・マジか。ボミーが聞いたのはほんとに誰かの声だったのかよ!」


「ほらみろー!俺の言ったとおりだったろ!」


「ああ・・・でも肝心の"ソイツ"はどこだよ?」


「・・・っ!!!逃げたのか?やべーよっ・・・このことがボビーにバレたら・・・?」


「今日は俺とお前が見張りの責任者だからな・・・殺られちまうぞ・・・」


「よしっ!このことは俺とボギー2人だけの秘密にしようぜ!ボビーにバレる前に"ソイツ"を見つけ出して"躾"するんだ!」


「・・・・・・っそれしかねーか。はぁ・・・めんどくせーなー!ボミー!この辺から隈なく探していくぞ!」


「アイアイサー!」









最後まで読んでくださってありがとうございます✨


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それでは、また次の話でお会いしましょう!


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