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宣誓!人類の味方となるダンジョンにする事を誓います! 〜チュートリアルを装った攻略させないダンジョン作り〜  作者: 天沢与一


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81話 ホテルに戻る

 せめて事前に言ってと怒る寧音を奈那さんがなんとか宥めて、俺たちは車に乗り込んだ。


 気絶した人がいる状態でレンタルカーショップに車を返しに行ったら流石に言い訳ができない。隠遁者スキルを使えばたぶんなんとかなるけど、それだと気絶した人を抱えてホテルに戻ることになる。だから途中ホテルに寄ってもらい、入り口前で瑛士と俺と蓮見を降ろしてもらった。


 この人選になったのは、もし蓮見が起きてきてまたモンスターを出してきたら対応できるのが同じダンジョンマスターである俺らだけだからだ。


 瑛士に先導してもらい、俺が蓮見を抱え、隠遁者で姿を隠した状態でロビーを通る。


 そのまま瑛士の部屋に行き、寝ている蓮見をベッドに寝かせて隠遁者の効果を切った。



「誰にも怪しまれなかったね!」


「ダンジョン内ならともかく地上でスキル使ってることに気づける奴はいないだろ」


「それもそっか」


「俺着替えてくるからそいつ見張っといて」


「おっけー!」



 ドラゴンとの戦いで怪我はしなかったけど、砂埃とか建物が燃えている時に発生した灰で服は汚れた。

 出来ればシャワーを浴びたい気分である。


 けど、瑛士に監視を任せたままは不安だから、

 サッと着替えてすぐに戻ってこよう。まだ起きないと思うけど、念の為ね。


 急いで部屋に戻って明日帰る時に着ようと思っていた服に着替える。明日は帰るだけの予定だったけど、一応動きやすい服を選んどいて良かったな。


 ついでに魔力の回復薬を飲んでから瑛士の部屋に戻ると、瑛士は備え付けのソファでくつろいでいた。蓮見は今もベッドに眠ったままだ。


 俺が使った睡眠薬のアイテム説明欄には3〜4時間眠り続けると書いてあった。時間に幅がありすぎていつ目覚めるかわかんないんだよな。あと使った時間も把握してない。たぶん2時間も経ってないとは思うけど。


 つまり最低でも1時間程度は暇である。


 とりあえずトランプでスピード勝負をしながら車を返しに行った弥竹姉妹を待った。



「よっしゃー!また勝った!」


「あー、無理だったか。後2枚だったのに」


「俺スピード得意かも」


「お前反射神経はいいよな」


「そうかな?探索者向いてる?」


「反射神経だけでは向いてるって言えない」


「じゃあ後何があったら向いてるかな?」


「知らないけど少なくとも慎重さは必要じゃないか?」



 とりあえず脳死で斬りかかるのはやめた方がいいと思う。ダンジョンで花のモンスターに返り討ちにあってたし。


 ……そういえば2人遅いな。ホテルに着いてからもう30分経つ。


 ここからレンタカーショップまでそこまで遠くなかったよな?


 なんて思ってたらチャイムが鳴った。インターホンついてたんだこの部屋。


 瑛士が対応すると、相手は弥竹姉妹だった。



「あー!つっかれた!!聞いてくれる!?私たちは車返しに行っただけなのに目の前で多くもらった分は返金すべきだっていう店員と最初から多くもらうことが前提で貸したんだから返金する必要はないっていう店員が揉め出したの!こっちは返金されてもされなくてもどっちでもいいのに!そもそもそういうのって客の見えないところでやりなさいよ」


「そっかー。大変だったんだね!」


「そう!大変だったの!お姉ちゃんは役に立たないから私が対応したんだけど、別になんでもいいからさっさと帰らせてって言っても返金したい店員がそういうわけには行かないとか言い出して。ならさっさと返金してって言ったら返金したくない店員がそれはちょっとって言い出して。何回も言うけどこっちはどっちでもいいのに!結局連絡先渡して返金する場合は連絡してって強引に帰ってきちゃったわ」


「俺も一緒に行ければよかったね」



 おぉ。凄い勢いで喋る寧音に対して瑛士が良い感じに相槌を打っている。


 奈那さんは何も聞いていないフリをしている。



「あんたが居ても別に状況は変わらなかったと思うわよ。あー、あの店員達今思い出してもムカつく。それで?例のダンジョンマスターは進展あった?」


「特には。まだ目覚めてないしいつ起きるかもわからない」


「そう。それは面倒くさいわね。さっさと起こす方法はないの?」


「どうだろう。今の睡眠状態を異常状態と認識されてるなら、異常状態回復薬が効く可能性はある」


「あ!それなら俺今持ってる!」



 なんで持ってるんだよ。

 怪我人相手じゃ使うタイミング無いだろ。


 まぁいいや。



「……なら使ってくれるか?」


「おっけー!」



 ええとね、なんて言いながらカバンを漁っている。


 マジックバッグなら欲しいものを思い浮かべれば自然とそれを掴める筈なんだけど。

 普段から鞄の中身が汚い人間って、マジックバッグの中身も汚くなるものなのだろうか。



「俺が出そうか?」


「待って、待って!絶対にあるから。俺入れたもん……あ!あった!これだよね?」



 色的には色合ってそうだけどなんか少し不安だ。



「奈那さん」


「あぁ。瑛士くんが持ってるのは間違いなく異常状態回復薬だな」


「よかった!使い方って他と一緒でかければいいんだよね?」


「それであってる」



 ちなみに回復薬と分類されるものは一般的に飲ませても、ぶっかけても効果が発揮すると言われている。


 どの回復薬も説明文には使い方が書かれていないけど、AIに聞くと薬液が身体に直接触れればいいと言うような回答をしてくれる。


 特研の東畳さん曰く、各回復薬の成分は違うらしい。だけど、1つの瓶を2人で分けるのは不可能……というか2人目は効果が出ないので、回復薬になんらかの魔法はかかってると思う。中身が空になった瓶はなんか消えるし。



「じゃあかけてみるけどいい?」


「あ、ちょっと待って」



 いつでもポイズンスライム出せるように画面を待機させておこう。あと起きた瞬間攻撃されるかもしれないから身体強化も使っとくか。



「おっけー。かけていいよ」


「はーい」



 瑛士は手に持った瓶の蓋を開け、蓮見の顔面に思いっきりぶっかけた。

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― 新着の感想 ―
うわぁぁぁぁあ最新話に追いついてしまった!! 応援してます めっちゃ面白いです。続きをお待ちしております! もちろん作者さんのペースで、お願いします!
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