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宣誓!人類の味方となるダンジョンにする事を誓います! 〜チュートリアルを装った攻略させないダンジョン作り〜  作者: 天沢与一


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71話 似てる声

 どうやって地球の情報を集めたのか。

 ダンジョンの地球に置いた目的は何か。


 わかっていないことは色々あるが、特にこの2つは重要になってくると思う。今の所、手がかりすら掴めてないんだけどね。引き続き向こうの文字を探すしかない。


 けど、今日は一応成果出たし、探す作業終わりにしようかなと思ってたところ、研究者さんから追加でメッセージが送られてきているのに気づいた。



---


 まだまだわからない部分もあるが君のおかげで最低限の文章を読み取ることができた。


 現在わかっている単語から私なりに文章を作成したので、ダンジョンに謎として設置してみてはくれないだろうか?



ካረጻ ዎ ሣጋሺቴኢሩ ሞኖ ዮ ፗ

ኮኤ ሞ ናኢ ኖኒ ፊ

ኮቶባ ሓ ኦኩሬሩ ኖካ ፗ


---



 えっ……もうそのレベルに至ってんの??


 とりあえず謎として設置できたから文章として合ってるんだろうけど、なんで読むんだろう。


 現在わかってる単語のみで構成されているなら俺にも読めそうだが……


 確かካረጻは身体でኮኤは声だったよな?あとはኮቶባは言葉だ。他は……なんだろう。これかなって言うのはあるけどイマイチピンとこない。


 素直に研究者さんに文章の意味を聞いた。



---


身体を探している者よ

声もないのに

言葉は送れるのか


---



 らしい。


 聞いてみれば確かに今ある単語から作れそうな文章ではあるけど、だとしてもミスなく組み合わせるのって異常では?


 あの人にそういうこと考えるの無駄か。


 うん。今日はもういいや。今度こそ作業を終わりにしよう。










 あれからZでも情報収集をするようになった。


 転載動画が流れてきたり、陰謀論とか社会問題を提起する投稿が流れてきたりするが、上手く使えばダンジョンのマニアックな情報を見つけられる。例えば、松戸ダンジョンの3階層には秘密の隠し部屋があり、そこに出現する黄金のスライムを倒すとものすごい激レアなアイテムがドロップする、みたいな。


 あとは国が一般の探索者には解放していない筈の国会議事堂ダンジョンの攻略情報とかもある。その情報が本当かはわからないが。


 いつものようにタイムラインを眺めていると、ふととある投稿が目に止まった。


『海外の美人探索者がつよすぎるwww』という文章と共にどこかの国の探索者が女性探索者に絡んでいる動画が添付されていた。


 いつもならスルーするタイプの投稿だ。


 けれどもなんか気になった。サムネに映っていた探索者が鮮やかな青髪だったからだろうか。


 とりあえず動画を再生してみる。

 ご丁寧に日本語字幕がついていた。



『Oi, sis.《へい、姉ちゃん》

 You're an explorer,aren't you?《探索者だよな?》

 It's dangerous on your own!《1人じゃ危ないぜ!》』


『That's right.《そうそう》

 You'll get tangled up with people like us.《俺らみたいなのに絡まれちまう》

 If you come with me,I'll protect you.《一緒に来たら守ってやるよ》』


『Warning. 《警告》

 If you don't let go,I'll knock you out.《手を離さなければぶっ飛ばします》』


『Hoo! You said it.《ひゅー!言うね》』


『Oh, how frightening.《おー、怖い怖い》』


『3, 2, 1, 0. go(では)



 goという声と共に1人を投げ飛ばし、もう1人を蹴り飛ばした。ダンジョンの外で行われたとは思えないほど鮮やかな体術だ。


 でも、引っかかったのはそこじゃなくて……青髪の探索者の声がどこかで聞いたことのある声をしていた。


 いやいや。そんなことあるのか?

 デルタAIのモデルが寒色系の髪色をしているという情報を持っているから、そう聞こえてしまっているだけか?


 もう一度声に注視して聞いてみた。



『Warning. If you don't let go,I'll knock you out.』



 ……やっぱりいつも聞いているAIの声に似ている。


 うーん……でも、そもそもデルタAIのモデルは人間じゃなかったはずだ。人型ではあるらしいけど。あと、この動画では女性に見えるが、デルタAIのモデルに性別なんてない。


 けれど、もし向こうの人がこちらに来ているなら、地球の情報にやけに詳しかったことに納得してしまう。魔法で人類に紛れるなんて朝飯前だろうし。


 だけどもやっぱり、そんなことある?って気持ちになってしまう。



「ねぇ、君って英語話せる?」


『回答。可能です』


「じゃあ、“Warning. If you don't let go,I'll knock you out.”って言ってみて」


『かしこまりました。Warning. If you don't let go,I'll knock you out.』



 ……今の声は少なくとも俺には動画と同じ声に聞こえた。


 そういうことなんだろうか。


 この動画に映ってる探索者に会ってみたいところだが、これどこで撮られた動画だろう。英語喋ってるという情報しかないな、英語で話す国は多すぎるから絞れない。


 仮に国が特定できたとしても、海外だと伝手がないから俺には探す術がない。せめて日本だったらまだやりようあったのに。


 ……研究者さんに頼んでみるしかないか?前に外国からスキルの書を取り寄せようとしてたくらいだし、海外にも警察官みたいな知人がいっぱいいそう。


 AIの声と似ていると伝えれば、食いつくだろう。


 さっそく、“この動画に映ってる青髪の探索者を探せる?AIの声に似ているから見つけて欲しい”とメッセージと対象の動画を送ってみた。


 すぐに探してみると返信が来たのだが、その後すぐに“ただし条件がある”と追加の文言が来た。


 その条件とは、府中ダンジョンを一緒に探索すること。


 これ絶対後付けだろ。


 こちらはどこの国で撮られたかもわからない動画の探索者を探して欲しいと面倒なお願いをしている立場なので条件をつけられても文句は言えない。文句は言えないがか……なんでそこまで俺と探索したがるんだよ。


 要するに研究者さんと一緒に府中ダンジョンか、自力で海外にいる探索者を探すかの2択なんだけど、後者はどう考えても無理なんだよな。


 あー……腹を括るか。条件をつけられる可能性を考えなかった俺が悪い。


 しぶしぶ。本当にしぶしぶ、わかりましたと返信した。

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