⑦ ジャンヌと雪子
更に、その翌日の金曜日。
この日は、ジャンヌ・ダルクと雪子が担当だった。
360°全方位の、相手からの殺気を読み取る、最強の戦士かつ軍師と、超時空の魔女を自称する、チカラを持った見た目永遠の17歳の二人だ。どこからナニがやって来ても心配無用だった。
昨日の事もあり、今日はマスター・ウアジェトから、円盤型の船が貸し出された。もちろん専属の操縦士付きである。
コレで地表のみならず、空と海を兼ねる部分も、しっかりと監視できそうだった。
すると早速、人工太陽の向こう側から航空機がやって来た。彼女たちには、その詳しい機体名は分からないが、パッと見た感じ、第二次世界大戦のころのモノのようだった。
そして機体のマークから察するに、ソレは米軍機らしかった。
それを見た円盤の操縦士は、直ぐにマスターに連絡をとり、指示を仰いだようだった。
そして彼は、雪子とジャンヌが何か言う前に、もうその航空機を先導し始めたのである。
ここから先の記述は、その航空機に乗っていた、リチャード・イヴリン・バード少将が書いた、日記の抜粋である。
1947年2月19日
6:10 燃料などの準備が整い離陸。
8:15 ベースキャンプとの無線をチェック。
特に異常無し。
9:10 眼下には広大な雪と氷の世界。
気のせいか、氷が少し緑がかって見える。
9:15 遠くに山脈が見えて来た。
10:00 山脈を越えると、緑の渓谷がある。
小川も流れている。そんなバカな。
ナビゲーションシステムが制御不能だ。
10:15 緑の渓谷がどんどん広がる。
太陽光の色が不思議な感じだ。
ゾウが居る…いや、マンモスだ!
10:30 外気温計が摂氏23度を指している。
無線が繋がらない。
11:30 街のようなモノまで見えて来た。
こんなのどうかしてる。有り得ない。
すぐ横に円盤型の航空機が近づいて来る。
11:35 無線から北欧訛りの英語の指示が。
「少将、我々の領域にようこそ。7分後に着陸
させますので、お待ち下さい。」…確かそんな
内容だった。
11:40 乗機が何か見えないチカラに導かれるよう
に、ユックリと着陸態勢に入る。
11:45 機体から降りると、背の高い金髪の、武器を
持たない人物たちに、出迎えられた。




