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「時空の交差点を護る女神たち」(セーラー服と雪女 第24巻)  作者: サナダムシオ


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㉚ 再び超時空犬猫会議

「猫王子ミケーネ、報告を!」

 議長が発言を促した。

 今日の議長は虎王ティガーだ。

 

 ここは、とある亜空間の会議場。

 ミケーネが話し始めた。

「先日、惑星ガイアの地下世界への、侵略行為が有りました。」

 とたんに議場がザワザワしはじめる。


「私が秘密裏に訪れた時には、何も無かったぞ。」

「私だってそうだ。」

「何だって、突然そんな事に?」

「何か隠し事でもあるのか?」


「皆、静粛に!」

 議長が戒める。

「……ミケーネ、続けて。」


「ハイ、全くの突然の事態でして…攻めて来た者の名は、アポピス。内実は古代エジプトの、神々同士の争いでした。そして、現場の混乱を収めたのも、その神々の一人でした。」


「ソレは誰かな?」

「最初は、複製ニンゲンの成雪という者の姿でしたが……途中から正体を現しまして、本人は"セト神"と名乗っていました。」


「ソレは例の謎の生き物だな。」

「ハイ。」

 セト神は惑星ガイアにおいて、"正体不明の生き物"だという事は、この議会でも共通認識だった。


「……それにどうやら、地下世界に関係する、古代エジプトの神々は、単なる爬虫類族ではなくて、四次元の住人たちの憑依も有るようなのです。」


 またざわめく議場。

「静粛に!」

 再び声を掛ける議長。


「獅子王レオン君。そう言えばキミの妻も、元エジプトの神では無かったかな?」

 議長に指名された形になって、獅子王は立ち上がる。


(虎王め、余計な事を……。)

 内心穏やかではない獅子王。 


「実は我が妻セクメトは、バツイチでして……前の結婚生活中までは、そうだったらしいのですが、どういう訳か、その頃の記憶は無いそうなのです。」


 彼女が酒乱で、呑んでいる時の記憶を失いやすいという事は伏せておこう。獅子王はそう思った。


「……やはり憑依されていたという事か。他にこの件に関連する情報を、持つ者は居ないか?」


「そうそう、黒猫嬢や犬王も、古代エジプトで、神々の一角を担っていた時期が有ったのではないかな?」

 ふと、狼王ウルフィが呟いた。


「狼王、不規則発言だぞ……まあ、良いか。では犬王よ、何か言っておくべき事は無いか?」

 議長に言われて、アヌビスが立ち上がる。


「実は……この際白状しますが、セト神は、私の叔父にあたる者らしいのです。ただ今までは、"彼に見つかってはならない"という、無くなった母の遺言が有りましたので……音信不通にしておりました。」


「それはまた……穏やかでは無いな?」

「はあ……ですから、大した情報は持ち合わせません。バステト嬢も、地下世界に関わったのは、つい最近の事なので……多分何もご存じ無いかと。」


(本当は、アポピスと闘えなくて、悔しがっていたけど、それは黙っておこう。)

 犬王はそう思った。この場に居ない者を、欠席裁判のように吊るし上げるのは、彼の本意では無かった。

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