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「時空の交差点を護る女神たち」(セーラー服と雪女 第24巻)  作者: サナダムシオ


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28/32

㉘ いつものテレビ塔にて

「いやあ、今回は中々の強敵でしたね。」

 アメリカンコーヒーを飲みながら、伯爵が言った。

「まさか、古代エジプトの神々が絡んでいるとはね?」

 熱々のミルクティーをフーフーしながら、雪子が答える。


 ここは事件から数日後の、名護屋テレビ塔の亜空間レストランである。

 今日もたまたま、他のメンバーが来ていない。

 サン・ジェルマンと真田雪子の、二人きりだ。


「前にシュメールの一件があったから、古代の神々は、てっきりみんな並行世界の、鳥族や爬虫類族、犬族、猫族のどれかだと思い込んでいたけど…。」


「……それらに、四次元の住人が介入している可能性も、出て来ましたね。」


「そして、四次元の住人たちも、決して一枚岩ではないのね。」

「セト神は、ある種の階級らしきモノを、仄めかしていましたからねえ。」

「多分、三次元世界で神を名乗る者は、四次元の世界でも、そこそこ偉いって事でしょうね。」


「……ああ、そう言えば、あのセト神の姿。今まで見たどの動物神とも、違う頭部でしたね?」

「そうね。尻尾もヘンな形だったし…アレは一体なんて言う動物なのかしら?」


「私もあれから色々調べてみましたが……結局"セトアニマル"としか、言いようが無いみたいですよ?」

「ええ〜、そんなあ。」 


「誰も知らない、正体不明の架空の生物とか……地球外生命だったりして。」

「これ以上、世界観が広がったら、流石のアタシもついて行けないわ。」


「何を言ってるんですか。宇宙は広いんです。それに貴女は、"超時空の魔女"なんでしょ?」


「その二つ名、もうスッカリ返上したい気分よ。強いヤツが、まるで鳥山明先生の"ドラゴンボール"みたいに、どんどん増えて行くんだもの。」


「アハハ、確かに。それもそうですね。」

「……貴方だってアヤシイものだわ。」

「何が…ですか?」


「だって貴方、時々アタマが切れ過ぎる事があるもの。まるで"知恵の神トート"が乗り移ったみたいにね?」

「そりゃあ……買いかぶり過ぎと言うモノですよ。」

「本当に……そうかしら?」


 そこで数秒間、二人は見つめ合う。


「……何てね。冗談よ、冗談!」

 雪子は笑って見せる。

 だが眼は笑っていなかった。


「……ですよねえ?」

 伯爵も笑うが、緊張感は拭えない。


「でも一つだけ言える事は……。」

「……何ですか?」

「例え貴方が、何者であるにせよ……今までずっと、私の味方で居てくれたわ。」

「……。」


「だから私は、これからも貴方の事を信じるわ。私が自分の次に信じているのは…貴方よ。そこのところ、よろしくね?」


「……もちろんですとも!」

 サン・ジェルマンは、力強く頷いたのだった。

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