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アサガオ府へ――


 レイト地方、フューチャーファイターズのレイト部隊の拠点にて、風通しの良い上にヒマワリ・ネオンシティの光に照らされながら、私はセナとラッキーを連れて、きらりを探した……。

 私達は『レイトミライフェスティバル3020』の会場にて、重工機がウイルスに感染して暴走した時に突然、現れたバリア……私はきらりが会場にやって来て杏音達や建物を守ってくれたと思い、私は現在、きらりと初めて話した場所である、屋上へとやって来た……私とセナは探し回ったけど、ラッキーは不機嫌そうに足で耳をかいていた……。


 「きらり~? きらり~? 今どこ??」

 「ケッ! なんで寝てる最中に人探しなんだ!! でも、ク〇みてぇな夢を見てたから助かったぜ!」

 「イリルがレイト地方で出会った、変わった子に助けられたって言うから、探すことになったのよ……。それよりも、今の時代のロボットって夢を見るのかしら?」

 「AIに夢なんか見るなって言いたいのか?! 桃とルッコラ一号が俺様の部下になって、俺様のパシリを使える夢を観てぇっつってもか?」

 「いかにもラッキーらしい夢ね……それより、イリル……? その子の特徴は――」


 セナはきらりの特徴を問いただして来た途端に、頭から直接、声が鳴り響いてきた……!


 ――来たんだね……。


 「きらり……あの時、乗っ取られた重工機から身を守ってくれたのって、あんただよね……? 助けてくれて、ありがとう……」

 「お礼は結構だよ……キミの事は信じているから……」

 「うえっ?! なんだてめぇ!! 後ろからこっそり現れて来やがって!! かっさらうのかよ!!」

 「あ……あなたがイリルが言ってた、きらりなの……?」

 「うん……」


 きらりは私達の背後から、足音を立てずに降り立ってきて、声を発していた……私はきらりに聞きたいことをいくつか問いかけた……。


 「そう言えば、脅威を打ち負かす事ができるのは、私だって分かるの……?」

 「キミは……ただならぬ気配を感じる……キミは様々な『可能性』に満ちている……他の人とは遥かに上回る、多数の『可能性』が……特に、この地を修正できる『可能性』をキミは沢山持っているから……」


 きらりは私をレイト地方を正しい方向へと導き、『第二の地球』を救えるって感じたらしい……確かに私は、これから復活しようとする『ダークマター』を倒し、ライルを見つけ出す為に、この時代にやって来たんだけど、私はこれまでの記憶がない……それでも、記憶を取り戻すためにも兼ねて、この時代を『トキワタリ』として旅をするとした……。

 そんな風に思いながら、私は注意深く周りを見渡しながら、きらりの正体について、少し戸惑いながらも話した……。


 「他には……誰もいないね……正直に話していい?」

 「いいよ……」

 「あんた……ひょっとして、『宇宙人』……? しかも、私達が行方を追っている『フィーア星人』でしょ……?」


 きらりは目を閉じて、首をゆっくりと縦に振った……どうやら彼女は『フィーア星人』で間違いない……私はこの言葉を話した後、きらりは長い沈黙をする……。


 「……」

 「全然真顔じゃねぇか……隠すような事じゃねぇなら最初から俺様達にも話せば良かったじゃねぇか!」

 「いや……隠さないといけない……『運命の人(この子)』が『トキワタリ』を隠すのと同じ理由だよ……後に『運命の人(この子)』が私の正体を見破るのを分かっていたから……口出さないように……した……これから起こること……話してもいい……?」


 きらりは、真剣な表情で私達にこれから起こることを伝えてきた……ひょっとして……また、無視できない存在による案件か何かだろうか……。


 「この地に……ダークマターが生み出した宇宙人……『ズィーヴェン星人』が『第二の地球』に紛れ込んでいた……アサガオ府のナデシコ通りに降り立つ……行かないと、幽霊の街となる……」

 「?!」

 「なんですって……?」

 「幽霊の街になるって具体的にどういう意味だよ!! いったいどのようになるんだ?」

 「それは……そのままの意味だよ……ゴホッ……」


 きらりは顔色が良くない状態で私達に、未来予知を予言していた……きらりは口を手で抑えながら咳き込んでいたけど、この状態で出歩いたら見つかって捕まるかもしれない……!


 「きらり……? 大丈夫……?」

 「うん……バリアを使うのも未来察知を使うのも……力を使うから……そろそろ、行かないと……いけない……」

 「待って……拠点で休んでいって……そしたら……ってあれ……?」


 私は、きらりが立っていた場所に目を向けていたら、きらりの姿はなかったのだ……今回は一人になるのは無茶だと思いながらも彼女の安全を願うしかなかった……。

 そして、日が昇り、私達はきらりが名を挙げていた、アサガオ府のナデシコ通りに向かおうとレイト線の駅の改札を潜り抜けた……電車に揺られるがまま、しばらく経つと高い寺らしき建物が見つかった……あれはきっとガイドに載ってた『アジサイ寺』かな……今の時期は木は緑だけど、秋になれば綺麗な赤色に色づくそうだ……。

 そんな風に感じたら、間もなく降りる駅に到着するようだ……私達は駅の扉を通った後、和風の建物が見える通りへと地に足を着いた……。


 「アサガオ府に来るのは初めてね……」

 「『快速急行』……超はえーが、結構時間かかったな……」

 「さぁ、きらりが言ってた事が本当なら、放っておくとこの辺りがやられちゃうはずよ……! 早く『ズィーヴェン星人』を見つけ出すわよ!」

 「でもよぉ~、こんなわびさびワサビなとこでどう見つけりゃいいんだ? 餌で釣るか?」

 「いや……あの企業に頼るしかない……『フィーア星人』を探しているらしいから、因縁関係にある『ズィーヴェン星人』について何か知ってるかもしれない……」


 私は、きらりのような『フィーア星人』を探しているっていう『ノック・ゼクス』を尋ねにナデシコ通りの道を歩いて行った……しかし、フューチャーファイターズと現在『フィーア星人』の捜索の件について言い合っている状況だ……上手く協力に賛成してくれるかどうか、不安でしかなかった……。

 そんな状況下で、ナデシコ通りを一歩二歩と前へ進んでいった……すると、道中で荒げた大きな声が聞こえた……。


 「調子に乗んなゴラァ!!」

 「……ん? 何かあったのかしら……?」


 すぐさまに、私達は口論になっている場所へ耳を傾けながら走っていった……すると、登坂を登る途中にある芝生広場に、ワインレッドのスーツを着た男性と後ろに黒いスーツを着た男性二人、そして言い争ってるのは、服装から見て調査員チームの三人の一員だった……。


 「あ~? あのワインレッドスーツのじじいどっかで見たことあるぜ? 俺様達が拠点に来たばっかりの時にいなかったっけな……?」

 「うん……『ノック・ゼクス』の最高責任者、『陸奥川(むつのかわ) 山麓(さんろく)』だね……」

 「前に羅城が言ってた、『ノック・ゼクス』の本社がアサガオ府にあるって言ってたけど……この辺りにあるのかしら……」


 調査員チームの一人は足を強く踏み鳴らして、拳を握りながら山麓にクレームを言っていた……。


 「お前の所の、ウイルス因子予防ワクチン効き目がねぇって、友人が言ってたぞ! それどころか、俺の親友はウイルスに感染して、ウイルスになっちまい、どっかに行ったんだ……! 俺はこの目で見たんだよ!!」

 「大変申し訳ございませんが、我が社のノック・ゼクスはそのような事例は起こっていません……私達は安全面を重視し、大手の医薬品メーカーとの取引のみをしておりますので」

 「そいつを諦めろってか? ふざけんなよ!! あいつとは小学校時代なのに!! さては、裏ではウイルスと取引してんのかよ!」

 「その質問に固く同意しかねます……我々はウイルスとは一切の協力関係を得ていません。万が一この様な事態になってしまっては、ノック・ゼクスに不利益を講じる事になってしまいます。もし、ワクチンに不具合が出てしまった事が判明したら、直ちに賠償金を支払う事を約束いたしましょう」

 「また賠償金……?! お前たちの脳みそは金しかねぇのかゴラァ!!」


 激怒している、調査員チームは山麓に向かって、拳を握って顔面を狙って殴りかかろうとした……その瞬間、金属の音と共に見覚えがある姿もあった……。


 「暴力はよせ……! 『ノック・ゼクス』のウイルス因子予防ワクチンは私の家族も使っているが、現在大きな問題が起きた報告はない……!」

 「フン……! どうせ、金があるやつが権力が上ですよ~っだ!! まぁいいか! 倒産するぐらいの賠償金を請求してやるから、覚悟しておけよ!」


 調査員チーム三人は、捨て台詞を吐きながら、ナデシコ通りの坂を下って行った……それと入れ替わりに私達は山麓と羅城の所に向かうとした……。



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