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フィーア星人との記憶


 ――こっちだよ……。


 レイト地方の拠点の屋上にて、風の音しか聞こえないこの辺りに唯一の声がしてきている……しかも、耳から聞こえるわけじゃなくて私の頭の中に直接話しかけているような……。


 ――上を見て……。


 たしか、日が明るい時にビルの屋上でこちらを見ていた気がしてきた青い服装の少女が、更に高い所に座りながらこちらを見ていた……。


 「やっと会えた……『運命の人(トキワタリ)』……」

 「あんたは……?」

 「『機星(きらぼし) きらり』……ひとまずこう呼んで……」


 私の頭の中から話しかけていた、青い服装の少女、『機星 きらり』が現在座っている場所から、私のことをじっと見つめながらテレパシーを使って話しかけて来た……。

 そして、気づいた後、高い場所からマジックを使うかのように、ゆっくりと私の目の前に降り立っていた……。


 「これだけはハッキリと言わせて……この地は修正が必要……」

 「修正って……? 『レイトミライフェスティバル3020』に問題があるって事……? それとも――」

 「『レイトミライフェスティバル3020』……私、あの博覧会……好きじゃない……」

 「……なんで……? みんな、わいわいと楽しみにしていたよ……ただ、開催式は散々な結果になっちゃったけど……」

 「故郷を思い出しちゃうから……私の故郷はかなり前に滅ぼされてしまったから……そうとも知らずに……みんなは、『楽しい』と話している……それも、一つの分岐点かもしれない……私にはわかってしまう……このまま放っておくと、この星が危ない……でも、キミは……これから起こる『脅威』を打ち負かす事ができるから……キミはどんな困難があっても乗り越えられる事ができるから……」

 「『脅威』って……ウイルスの事……?」

 「聞きたいことが沢山あるみたいだね……でも、話すのは……この時じゃない……」


 そういいながら、きらりは星のような青色の光を綺麗に纏いながら、どこかへと行ってしまった……。


 ――そして、翌朝……私はベッドから降りて、背を伸ばしていった……。

 結局一睡も出来なかったな……昨夜の事について、情報量があまりにも多い……『この星が危ない』や『脅威』とかきらりが私に言い残して、いきなり行ってしまうし……私は今回の旅もそう簡単には行かないな……そう思っていた私は険しい顔をしながら考えていた……すると、セナは私の顔を目の前に飛び、眺めながら――


 「イリル……? 寝てないのかしら……?」

 「うん……」

 「『最強の大戦士』も夜更かしかよ! 俺様はスリープモードを自由に使えるから、ロボットで良かったぜ!」


 ラッキーは腰に手を当てながら、堂々としながら話していた……すると、部屋から出ると同時に廊下から足音がしてきたのだ……。


 「おはよう……メイキョウ部隊のご三方……昨日は休めただろうか……?」


 ゆっくりと歩く、鎧の戦士の姿……羅城が私達の目の前に、優しい目つきで話していた……私は全然寝れていない事を明かした……。


 「なるほどな……それはさておき、雷美殿とその友人がお見えだ。休憩スペースに行こう」

 「わかった……」


 私達は、羅城の後をついていきながら、雷美達がいる休憩スペースに向かって行った……その最中、羅城はレイト部隊の状況について話していた……。


 「そうだ……浩司や隊長から言っているかもしれない事だが、最近レイト部隊では現在、多忙な状況下である……古代タイムマシンについては浩司やリト達に任せているが、『フィーア星人』については未だに進捗がない状態なんだ……未だに把握しているのは、不時着場所はホシノヶ丘という事と未来予知の能力がある事ぐらいだ……」

 「未来予知か? そいつにあったら、俺様がいつ独立できるか調べてほしいもんだぜ!」

 「ラッキー……些細なことに使うのやめなさいよ……」


 フィーア星人は、未来予知を察知しているか……ん……? 待って……未来予知に関して何だか心当たりがあるような……。


 「はっ……!」


 ふとした瞬間、私はあの時の記憶が、蘇ったかのように浮かび上がった!


 ――「キミがイリルだね……」

 「……?」

 「私はコードネーム『リファ』、人呼んでは『未来の戦士』と呼ばれている……どうだ? 君さえよければ一緒に行動をしないか……」


 そうだった……あの時、私は周りが芝生で覆われている平原で、大きな岩で力が入らないまま休憩していた所、白と水色の髪で青が強調された戦士のコードネーム『リファ』と出逢った頃だ……。

 『リファ』は私を見つめながら、手を差し伸べていたが、私は笑顔を見せることもないまま、芝生の方を向きながら『リファ』にこう話した……。


 「ごめん……あんたには私なんかもったいないよ……私はあまり優秀な戦士じゃないし……第一、皆私と行きたがらないのに……」

 「やっぱり……キミならそう言うと思ったよ……」

 「……というと……?」

 「私には、これから起こる事が全てわかってしまうんだ……これは……私の故郷の星、『フィーア星人』の特質の一つだ……キミはこれから、戦士の一人とペアを組むこととなる……」

 「どんな戦士と……?」

 「キミと同じような雰囲気の服を着た、茶髪の男性でハンマーを中心にあらゆる武器を得意としている優れた戦士……名を――」


 「コードネーム『ライル』だ……よろしく頼む……イリル……」

 「コードネーム『イリル』……よろしく……ライル……」


 そして、ライルと初めて出会って、初の遠方任務を任されたあの日、ライルは私を見つめて、少し微笑みながら明るい声で話していた……。


 「お前……何だか俺に似てるような気がするな……こんな偶然……いや、運命もあるんだな……」



 「――リル殿……? イリル殿……? どうしたんだ……?」

 「羅城……思い出した事がある……私……『フィーア星人』に会ったことがあるんだ……」


 羅城はこの言葉を聞いて、床に足を踏み入れている最中に一旦足を止めて、目を見開いたような視線で私を見ていた……。


 「フィーア星人に……? それって、どこでだ……?」

 「えっと……この時だ――」

 「イリル!! 明かすなって言ってるだろ!!」

 「いや……君がトキワタリだってことは隊長からは聞いた、正直言ってくれ。他には誰もいない」

 「えっ……そうなんだ……えっと……詳しく話すと、この時代に来る前――」


 私は羅城に思い出した事を話そうとした所、一瞬にして急にきらりと話した事が頭によぎった……!


 「あっ……!!」


 ――「私にはわかってしまう……このまま放っておくと、この星が危ない……でも、キミは……これから起こる『脅威』を打ち負かす事ができるから……」


 あの時、きらりが言っていた言葉……なんだか『リファ』に似ているような気がする……でも、昨晩の事を羅城に言っても処理する事は難しいだろうな……ここはひとまず置いといて、思い出した事だけを話そう……。

 私は、『リファ』が言っていた言葉を一から丁寧に話していた……。


 「なるほど……特殊能力を使って、君のパートナーを合わせたんだな……」


 羅城は顎に手を当てながら、私達と共に休憩スペースへと向かった……。



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