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3020ストーリー~『第二の地球』と戦士の記憶を辿りながら~  作者: ユニィウルフ
〈第二章〉未来を渡りし者へと告ぐ

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〈二章アウトロ:後編〉ドパガキ・パニック?!-2


「「「ドパガキ~~!!」」」

「うげぇ?! なんだこのガキ!!」

「アタシに任せてくれ……!」


 薄曇りの天気の中で、大通りの真ん中に三人組の少年が、真顔で奇妙な踊りをしながら歩いており、それを見た人は慌てて逃げ回っていき、建物や駅の方面へと急いで駆け込んでいった……!

 スフィーリアは杖を片手に、少年達の方へと向けながらマジックを放った……!


「リフレス!!」


 スフィーリアは、回復マジックの一つである『リフレス』を唱え、少年達をどうにかしようと試みる。少年達は変な踊りを止めて、視線を地面の方に向いたまま立っていた……。


「な……治った……?」

「いや……! 本来なら、Typeの力に関する異常を治すマジックだが……症状が酷くて、この子達は一時的に止めているだけだ! 今のうちにみんなを避難させろ!」


 スフィーリアは真剣な表情で、街の人々を冷静に避難させる事を指示した。そして、私達も速やかにオペレーターの『レイ』に連絡をして、他の戦士達にも何人か出動させるよう話した……。


 睡蓮は逃げ惑う人々を案内する最中に、反応がない中年男性二人を見つけたそうだ……。


「おや……お二人さ~~ん? 何でそこに突っ立っとるんですか?!」

「「……」」


 二人は何度声をかけても返事は返ってこない……やっと、動き出したと思ったらこちらも禍々しいオーラを纏いながら、大声でこう言い放った!


「「ドパガキ~~!!」」

「……どうやら、この現象は子供だけじゃないみたいね……!」


 先程の少年達と同じように、変な踊りをしながらこちらへと近寄ってくる……中年男性の二人は続けて、大声でこう言い放っていた……!


「ドパガキ~~!! よおごりん(ヨーコリン)、アイジデル(愛してる)~~!!」「ドパガキ~~!! ひまぢゃん(ひまちゃん)、アイジデル(愛してる)ぅぅぅぅぅ!!」


 ラッキーは耳を疑うかのように、首を傾げていった……。


「……こいつら、自我が僅かに残ってねぇか……?」

「ヨーコリン? ひまちゃん……? アイドルユニットの『マルマンっ!』の方でしょうか? 確かこの間、公式ゲームの更新があったそうですが~~」


 セナは見覚えがあるような目で、中年男性の二人について心当たりがあることを話した……。


「恐らく、ガチャかしら……? 以前、この二人はオープンカフェの客人としてやってきたけど、ガチャが当たらなかったらしく悔しがっていたわね……当たらなかった時に『次こそは!』って期待しちゃう事が多いものよ……」


 確かに、よく見たら以前のオープンカフェでの任務で客人として知り合った、アイドルの大ファンの二人組だった……記憶内では、ガチャで目当ての物が当たらずに、涙目で叫んでいた上に、笑がアイドルにそっくりだからってファンサービスを求めていたような……幸いに一緒にいたウルが止めてくれたため大事には至らなかったけど……。


 その二人が、現在は何者かに取り付かれているような状態でいた……スフィーリアはすぐさま杖を片手にあちらへと向けて、『リフレス』のマジックを唱えた! すると、こちらも動けなくなっていて、急いで避難させる行動に移した……。


「何とか、安全な場所へと避難させたわね……」


 ようやく、一般人の安全確保を終えた頃、私達は大通りの中央に集まった……おかしな挙動をしていた人に関しては、スフィーリアが『リフレス』を唱えて、一時的に外へと待機させている……。

 そんな中で、今日休暇中と思われる戦士の女性二人が、アパレルショップの前で立っていた……。


「……? 知り合いの陰が……」

「あっ……! ネリネ! 弓! 大変なの……!」


 フューチャーファイターズの一員、ネリネと弓だ……二人は本来、休日を取っては遊びに行くことが多いらしく、本日はオータムシティには、プライベートで来たらしい……しかし、セナは声をかけても返事は返ってこない……。


「……? 二人共……?」

「「……」」


 セナはネリネの肩を軽く叩くも、無言のままだった……やっと会話するようになったと思われたが、大声でこう叫んだ……!


「「ドパガキ~~!!」」

「ちょっと……! あなたたちまでどうしちゃったの?!」


 セナは目を見開いて、驚きを隠そうとせずに後ろに反った……すると、スフィーリアは二人の共通の話題を察する……。


「この二人と言えば……『動画』だな……特に短いのばっかり上げていた気がするよ……」

「まさか……『動画』も関係があると言いたいのか……? でも、『ドラマ』と『動画』と『ゲーム』の共通点は……どれも、ネットやテレビ、端末で出来たり、観れたりする事ぐらいしか思いつかねぇぜ……!」

「そのまさかだ……! ローデアはそれに関連していた物を武器にした可能性が高い! オータムシティらしく、文化を使うなんて……いかにもあいつがやりそうな事だな……! この事を視野に入れて、足取りを掴もう……!」


 スフィーリアはすぐさまに、ネリネと弓に対して『リフレス』を唱えた……! やっぱり、人々がおかしくなったのはローデアが一足先に、オータムシティに小細工を仕掛けたのか……恐らく、持ち去った悪霊の力とマジックを複合をして使用したと思われる……。


「間一髪だったね……」

「ふぃ~~……ホラーな本の主人公になった気分だぜ……」


 ラッキーは足で頭を掻きながら、ため息をついた……睡蓮は頭に電球を付けるかのような感じで、何かを思いついたような感じで話した。


「本……? ああ、そうや!!」


 睡蓮は端末を操作した後、分厚いを取り出していた……この本の表紙は、脳みそが大きく描かれていたのだ。


「なんだい……? 『頭のしくみ大百科』……?」

「五百子ちゃんが勧めてくれた、本がここで役に立ちますね!! 実は、何か共通点があるなとおもて、引っ掛かってたんですが、思い出して良かったです~」


 睡蓮はゆっくりと分厚い本を開いていった……本の内容は、今回の件での手がかりが書いてあった……。


 『ドーパミン中毒』


 脳内の神経伝達物質である、『ドーパミン』が過剰に放出されることで、脳の報酬系が刺激されて、日常的な出来事に満足できなくなる状態の事を指します。

 『ドーパミン』が過剰に放出され続けると、脳内の疲労により、前頭葉の機能が低下されてしまいます。

 特に、SNSやショート動画、ゲーム内のガチャシステムなどは、ランダム要素がある『変動比率強化』と呼ばれる仕組みを活用しており、脳に強い刺激が出るようになり、ドーパミンは更に過剰な放出されます。

 症状は、集中力の低下、無気力、うつ病や認知症のリスクが高まってしまいます。


 『ドーパミン中毒の対策・回復方法』


 ・一時的にドーパミンの過剰放出される活動を断つ、『ドーパミンデトックス』を行う。端末やゲームなどの場合は『デジタルデトックス』とも言う。 (少しづつでOKです。無理に我慢する必要はありません)


 ・不要な通知をオフにして、なるべく使用時間を減らす。


 ・端末以外の『達成感』を増やして、料理や創作、運動などの活動や散歩や音楽、読書などのあえてアナログな趣味を増やす。


 これにより、ドーパミンの受容体が回復して、やる気や集中力の回復をする事が可能です。

 『ドーパミン中毒』は、この機械が発達する『第二の地球』の中で、誰にも起こり得る症状です。まずは、生活環境や使用状況を見直すことが大切です。


「ああ、原因が分かったぞ! セナ、オータムシティ内で多かった会話は何だったか、覚えているかい?」

「さっきの会話を聴いて……みんな、端末ゲームやショートドラマとショート動画……どれも、手頃な娯楽の話題が多かったわね」

「その通りさ! 恐らくあいつは、何らかの形で手頃な娯楽にマジックを仕掛けたんだよ!」

「でもよぉ、無理矢理見るなって禁止しても、逆効果だとおもうぜ? 下手すりゃ、水に放り投げられちまうぞ?」

「そこに関しては、アタシに考えがある。でも今は、みんなの安全が先だ……!」


 睡蓮は端末に、本をしまった後、私達はすぐさまにローデアの足取りを掴もうと、大通りの奥へと向かっていった……。



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