23-3 インフルエンザの目覚め
陽人は会場の映像を移し替えてきて、爆弾らしき黒と紫の長い箱が、あちらこちらに仕掛けられていた事が判明された……! すると、現場からはあまりの事態に辺りは大騒ぎとなってしまう……!
「はぁ?! いつの間にそんなもんが?!」
「我とした事が……相手の策に乗ることを許してしまった……!」
「さようなら……皆さん、『ズィーヴェン星』でまた会いましょう……そして、戦士の皆さんには、この残酷な風景を目にじっくりと焼き付けてください……」
「もう終わりですぅ~~……」
爆弾に表示されているカウントダウンは、0と表示されていた……守れなかったと思うと、頭がクラクラしたような感覚でいた……。
ドゴォォォォン!!
――ウィィィィン
陽人が会場に仕掛けた爆弾は、爆発音が鳴っても周囲に瓦礫やガラスの破片が飛び散る事はなく、モニター画面がゆっくりと飛び出てくる……すると、モニター画面が付いたら巷ではお馴染みのあの広告が流れてきた……。
「我々は今年の『レイトミライフェスティバル3020』を応援しております! みんなで一緒に、『アース・キャンディー』!」
♪ Here We Go!! 『浮島サイダー』!!
煮卵・六右衛門先生の人気Web小説『過去最悪の悪役令嬢の前世は、悪魔でも魔女でも何でもなく、現実世界の【蚊】だったらしいです。』がアニメ化決定!
書籍版、コミカライズ版、今から読んでも遅くないようです。
「……はて?」
陽人はぼんやりしたかのように、目を丸くしていた……それよりも、あれって爆弾じゃなかった? 何故か新型の広告看板になっていた為、辺りは呆然としていた……。
すると、どこからかスピーカーが鳴り響く音の後、とある三人組の笑い声が聞こえてくる……。
「ニャフフフ……レイト地方中に仕掛けられた爆弾はこっそりとただの広告看板に換えさせてもらったニャ!」
「悪いな~~俺達は性格激悪だから~~! お前の子分のツケを払わないと気が済まないからな~~!」
「悪いけど、あの憎きな女はアタシ達が倒すのよ~~! あんたが一番にはさせないわ~~! さぁ、さっさと大人しく負けを認めなさ~~い!!」
シャド・ニャンとヴェンル、そしてベンガルの腹を抱えるような笑い声が、スピーカーを通じてでも聞こえてきた……羅城は危機を回避してくれたベンガル達に対して、胸に手を当てながら、礼を言った。
「ベンガル……感謝する……」
「……お礼はいらないわよ! どうせ、これ終わったら敵に戻るんだから~~!!」
ベンガルは顔が赤くなっている事がこちらにも伝わってきた……さらに、私達の目に前に大剣を両手に持ったアライグマの獣人と、ヘビィシューターを持った、責任者らしき人物の姿が落下して、着地してきたのであった……。
「その上で、もう装置は使えないぞぉ~……睡蓮ちゃんがこっそりとプランZまで考えてくれたおかげで、助かったよぉ~……」
「陽人には、『シャドウ・インフルエンザ』のご使用をこの様な形で封じさせてもらいます……!」
どうやら、祐郎と『ノック・ゼクス』は、会場内にあったエネルギー装着を破壊していたらしい……陽人は自力では立てない程に力を抜かしながら――
「そ……そんな……」
肩を落とし、腕にも力が入らない状態の陽人は、ずっと床の方をじっと見つめて、身を縮ませていた……ラッキーは軽くジャンプしながら、笑顔で話していた。
「これで、『レイトミライフェスティバル3020』は元通りだな!!」
「フフフ……ハハハ……あはははははは!」
再び、陽人がこちらを視線に向けないまま、笑い声を見せて来た……そして、ゆっくり立ち上がり拍手を送ってくる……。
「実に面白い……やはり勝負はこうでないといけませんね……しかし、装置を破壊したり、爆弾をすり替えられた所で私の計画には一切関係がございません……『シャドウ・インフルエンザ』……答えよ……」
なんと、陽人は『シャドウ・インフルエンザ』にエネルギーを独自の装置に前もって蓄積していた……! 山麓は見開き、あの装置のことで声を荒っぽく話す……!
「……! いつの間に、我が社と同じ技術を……『自己エネルギー蓄積装置』を……改悪して、『シャドウ・インフルエンザ』を使えるようにまで……!!」
「改悪……? 山麓くん達の技術は確かにどれも、目が行く技術ばかりです……山麓君……『あの時』の決着はまだ着いていないのですよ……それにも関わらず、ぬるく健やかな人々の暮らしを最優先するとは……ゼクス星人の名を知ったら、聞いて呆れますね……」
「私はそこまで、感情に囚われてばかりの生命ではありません……あの人は、私に生きる選択肢を十分に分け与えてくれました……とは言え……全く無策な訳ではございません……陽人様もウイルス抜きとしても十分に暮らせたはずなのに……残念としか言いようがありません……」
山麓は陽人に対して、首を横に振りながらため息を付いていた……。
そして、陽人は、禍々しいエネルギーを蓄えて、『シャドウ・インフルエンザ』を呼び起こそうとしていた……すると、会場内で、一番高い場所の展望台が縮み始める……!
「何を言おうと無駄なようですね……それでは、もう時間です……あの偉大なるお方は私に力を授けてくれるようだとおっしゃっていました……!」
「ぎゃぁぁぁぁぁあ!! 地震、地震や~~……!!」
「皆……あの高き塔を見よ! 陽人殿がいる場所は……」
「はい……これは高い場所から見渡せる、展望台のように見えて……『操縦席』なのですよ……ここまで隠してまで運び出すのはさぞ苦労したことか……」
展望台を装った、インフルエンザの操縦席が本体と連結して、繋いでいた鎖を壊しながらちぎっていった……陽人は、禍々しい触手に縛られ、目を赤く光らせながら叫んでいった!
「ここからが本b……ぐっ、あっ……ああああああああ!!」
陽人は触手に縛られた後、長い沈黙に促される……すると、こだまがかかった声が、陽人の口から発して来た!
「……愚かな人間どもよ……我が陰謀の塵となるがいい!!」
「陽人はん……等々言葉まで気が狂ったんか……?!」
「否……あ奴はもう、陽人でもズィーヴェン星人の王でもない……『シャドウ・インフルエンザ』は陽人を通じて、言葉を発している……」
声としては確かに陽人なのだが、彼の意識はインフルエンザに憑依されていた……。
すると、セナからオペレーターの声ともう一人の『ノック・ゼクス』の社員の声が聞こえてきたのだ……。
「もしも~~し? こちらのズィーヴェン星人はだいぶ片付いたんで、『フォア』様と共に、オペレーターとして努めますね~~」
睡蓮は『シャドウ・インフルエンザ』の全体図を見せて来て、いくつかの部位を指しながらも説明をした。
「『シャドウ・インフルエンザ』の特徴は手足と大砲を別々に行動が出来ることです! また、最大の武器として、背部に『地球破壊砲』の装着を確認! 陽人さんはこれを使用して、『第二の地球』を壊した後、『リバーライズ』を唱え、『ズィーヴェン星』を蘇らせる計画を企てているようです……!」
「地球破壊砲だと……?!」
「どうやら、陽人様が前もって、『シャドウ・インフルエンザ』の準備をしていたせいか、チャージ完了推測時間は精々30分しか残されておりませんね……」
「30分?! 30分以内であのデカいの倒さんとあかんの~~?」
みかんは、腰を抜かしそうになりながらも、マジックユニットを片手に持っていた……睡蓮は、エネルギーに関する資料も同時に載せてきた……。
一つは禍々しいから、ウイルス因子だが、もう一つの白いエネルギーって……『ノック・ゼクス』に関連するエネルギーだろうか……?
「ところがどっこい、我が社の『ノック・ゼクス』のエネルギー技術の反応とフィーア星人らしきエネルギーの反応も見られました~~陽人様はウイルス因子とエネルギー技術をどうにか結合させて、『シャドウ・インフルエンザ』の力を倍化させていますね~~。ただし、落とし穴がありまして、二つのエネルギーは相性が悪く、沢山のTypeの力を加えるとエネルギー漏れが発生してしまいま~~す。簡単に言えば、以前『トロイの木馬』プログラムが仕込まれた薬の超巨大兵器バージョンで言うべきですね~~」
「元々、『ノック・ゼクス』はウイルス因子を予防する物を作ってるのに、なんでエネルギー技術が狙われてるのかしら……?」
「お恥ずかしながら、我々の武器も我が社のエネルギー技術を使われていまして……他にも、防衛用の大砲や盾も対ウイルス用に、いくつか使用しています……ズィーヴェン星に狙われる一番の理由が恐らく……」
「なんで、もっと早く重要な事言わなかったんだ!!」
ラッキーは山麓に対して、怒鳴りつけるも『フォア』がラッキーを宥めていた……。
「今は責めてる場合じゃありません! 理由はともあれ……『シャドウ・インフルエンザ』を討伐作戦を開始いたします! ご無事を祈っています……!」
『フォア』達の通信はセナのバックグラウンドにしながら、私達の無事を願っていた……。
私はライトシューターを上に向けて、言葉を叫びながら、みんなを支援をする……!
「『これからの未来』を変える!!」




