※7 友達たちと共闘1
第1章 冒険のはじまり
※7 友達たちと共闘1
半ば走るように家に帰ってきたショウマは親からのおさがりのスマホをすぐに確認する。このスマホは現在電話として使用することはできず、自宅のWi-Fiを利用してインターネットを使用できるようにしたもので、すでにタカシからの連絡は来ていた。
「兄貴も後から来てくれるって。[部屋6-5]パス[11111]で待ってるから」
(※パス:PASS:知らない人が勝手に参加してこないよう、予め自分たちで決めた ものを入室時に打ち込むシステム)
急いでゴーグルを手にしマイクをONにするスイッチを探す。昨晩は横に姉がいたので直接会話していたが、今日はマイク・スピーカーを使っての会話になるからだ。もろもろの準備をしログインした後に指定の部屋を探していると、見つけた[部屋6-5]に見慣れぬプレイヤー名[HIGH4]が表示されていた。たぶんタカシであろうがこの名前はなんなのであろうか?パスを打ち込むと入室できたので、タカシであるのは間違いない。
画面暗転の後に明るくなってきたその景色は、木々に囲まれたの小さな村っぽいところだった。
昨日、初めてのプレイヤーに推奨される[初心者部屋]に入ったときは草原の中であった。これは初心者が街の中からスタートすると迷ったりして草原に出れず、チュートリアルの戦闘までスムーズにいけないことを回避するための処置としてである。なお、初心者部屋には基本的に攻撃してくることのない経験値の低い敵のみのがいる[初心者の島]フィールドであるため、レベルが5~6を超えてくるとレベルが上がり難くなり、[初心者部屋]は卒業となっていくのである。
なので、一般的にプレイする場合はショウマたちが入った[部屋〇-〇]が使われることになる。
タカシ:「やあ、ショウマだよね?学校では詳しく聞けなかったけど、その鳥がSSRのキャラ?見た感じすでに飛べなさそうだけど、ステータス(キャラの能力)はどんな感じ?」
ショウマ:「表示するから見て…こんな感じ」
※ステータスは体力[HP]・スキル使用力[MP]に能力6種類:物理攻撃力[STR]、体力[VIT]、知能[INT]、精神力[MND]、すばやさ[AGI]、器用さ[DEX]から構成されている
タカシ:「ステの合計数で比べると普通のキャラより少し多いとは思うけど…しかし偏ってるね~。[STR]と[AGI]が終わってる。これだとソロでプレイするのは厳しいね」
※([STR]と[AGI]が終わってる…これらの能力が普通のキャラより劇的に少ないこと)
ショウマ:「やっぱりタカシもそう思う?倒すのに時間が掛かるし敵から逃げれないって…これ、難易度高いよね?」
タカシ:「でもどんなキャラでもすべての事ができる訳ではないし、PTではそれぞれの得意分野を使って役割分担するからね。俺は敵を引き付ける役とかしているけど、回復専門で後ろからヒール(回復魔法)を掛ける[シカ]やバフ(支援スキル)を掛ける[イヌ]など、皆が皆、攻撃している訳ではないよ」
ショウマ:「タカシの使っている[チーター]は[AGI]高いよね?、見た目カッコいいし。ボスとかを仲間のところまで引っ張って(連れて)来たりするんでしょ?」
タカシ:「いや~、ショウマが昼に言ってた[敵をおびき寄せる]能力がボスにも使えるなら、完全にオレの上位互換だと思う。オレはボス連れてくるの失敗したりするから。だからショウマがボス呼べるのなら、オレはショウマの[カカポ]がうらやましいけどな。まあ、このゲームやってたら人のキャラを羨ましく思うときが多いし、それ言ってたらキリないから」
1ヶ月程プレイしているだけで、なんかベテランプレイヤーみたいと思うショウマであった。




