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7章プロローグ
長い旅だった。
いくつもの世界を巡り、いくつもの混沌を、この目で見届けてきた。
だが、いまだかつて、これほどまでに「完成」に近づいた舞台を、私は知らない。
秩序という名の書割の裏側で、役者たちは、それぞれの台本を、それぞれの想いで演じ続けてきた。
嫉妬。裏切り。愛情。復讐。
そのどれもが、ありふれた感情だ。
だが、ありふれたものだからこそ、それが極限まで煮詰められた先に生まれるものには、見る価値がある。
積み重ねてきた、全ての伏線を。
配置してきた、全ての駒を。
温めてきた、全ての感情を。
そろそろ、一つの舞台の上に、載せる時が来たようだ。
秩序に守られたあの街が、混沌に呑まれるまで、そう長くはかかるまい。
そして、その果てに――
一体、何が生まれるのか。
私は、ただ、それが見たくて、ここまで来た。
さあ。
これより、この物語に――
終幕を。
否、真の意味での、幕開けを。




