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異世界で錬金術の現代風メシ  作者: yex
パシフィスト編

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第十八術 出発!いざ『トランザ』へ!

数日後――

俺たちはアダマンタイトの買い取りが終わったとの連絡を受け、ギルドマスターのガンロックさんのもとを訪れていた。

ギルドへ入った瞬間、目に飛び込んできたのは――積み上げられた大量の袋。


「おお、よく来たな『自由の食旅(スローイーター)』よ」


満面の笑みを浮かべるガンロックさんの後ろには、ずらりと並ぶ麻袋の山。


「す、すごい数の袋ね……」

「ガンロックさん、これは……」


俺が尋ねると、ガンロックさんはニヤリと口角を上げた。


「ああ、やっとアダマンタイトの買い取りが終わったから、そのGよ!聞いて驚けよ?ざっと3(・)0(・)0(・)0(・)万(・)Gよ!」

「「さ、3000万G!?」」


思わず二人で叫んでしまった。

トライサーペントの時以上のGが出たんだけどぉぉぉぉ!?そんなにすんのあれ!?


「なんせ、アダマンタイトスライムから取れる鉱石は天然物と質(・)が違う。一塊で500万はくだらんぞ」

「ごっ!?」


そんなにすんの!?やばすぎだろ!?


「ふ、二人で割っても1500万?はわわ……嘘でしょ……そんな大金、魔賢者レベルよ……」

「めっちゃ震えとる!?」


莫大な金額にカタカタと震わせるガーネットさん。

そりゃそうだ、前世で言えば宝くじの高額当選みたいなものだしな……。


「して、これからどうするんだ?もしかして次の街に行くのか?」

「え、ええ……そうですが……」


俺が頷くと、ガンロックさんは腕を組んだ。


「ふむ……とすると次は……『トランザ』だな。あそこはこの国の『貿易都市』と言っても過言ではない!それにな、あそこは街で有名なダンジョンがあるのだぞ?」

『ダンジョン!そんなものがあるのか!』


と、銀瓏がダンジョンに興味を示したのか話に入り込む。

あ、目が輝いてる……嫌な予感しかしない。


「ああ、なんせまだ誰もダ(・)ン(・)ジ(・)ョ(・)ン(・)を(・)制(・)覇(・)し(・)て(・)い(・)な(・)い(・)からな……あそこは二十階層だが、Aランクの冒険者でも最下層へ到達が困難だったようだぞ?」

『ほう……最下層にまだか……よーし、主よ!その『トランザ』に着いたらダンジョンへ行くぞ!久しぶりに骨のあるやつと戦えるぞ!!』

「の前に……『トランザ』で依頼を終わらせてからな?バロンさんが言ったとおり、あそこにも高ランク魔物の討伐があるからな?」

『むっ……まぁいいだろう。それが終わり次第ダンジョンへ行けばいいからな』

「はいはい……」


……ダンジョンか、本音を言えば行きたくない。

でもレベルも上がるし、何せ銀瓏がいるから、俺たちは安心できるし……まぁその時考えればいいか。


「では、ガンロックさん。俺たちはこれからその『トランザ』へ出発しようと思っています」

「おう、そうか!では、気を付けてな。それと、また来たくなったらいつでも来いよ!歓迎するぜ?」

「はい!ではまた、お会いしましょう!」

「お元気で~!」


そのあと、俺たちは街の人へ出発の挨拶をし、銀瓏に乗って大空へと羽ばたいていった。


◆


「ガーネットさん。『トランザ』ってここからだと何日かかるんですか?」


空を飛びながら尋ねる。


「そうね……ここからだと、沼地を通って、はぐれダンジョンを通り過ぎた後に『トランザ』があるから……普通なら一週間ぐらいかかるけど……」

『なに、ダンジョンか!それはいいな!少し寄り道するとしようか』

「え?ちょっ!?」


また食いついた、この戦闘狂は……ダンジョンって聞くと、すぐこうだな……


「あの、ガーネットさん。『はぐれダンジョン』って?」

「はぐれダンジョンは、ま(・)だ(・)踏(・)破(・)し(・)て(・)い(・)な(・)い(・)ダ(・)ン(・)ジ(・)ョ(・)ン(・)よ」

「踏破?」

「本来なら冒険者が制覇することで、国のダンジョンとして確立するんだけど……派遣した冒険者が行ってもまだ踏破していないの。だからギルドで依頼を出されているんだけど……」

「それって、『トランザ』のダンジョンと同じ?」

「いや、あれは踏(・)破(・)自(・)体(・)は完了しているの。踏破はダンジョンの最下層のお宝や素材を回収して戻って来ればそれは国のダンジョンとして登録されるの」

「へー、そうなんですね」


まぁ、銀瓏なら楽に制覇できるだろうな……

と、空を見渡しながら考えると、深い森の姿が見える。


「お、あれって沼地ですか?」

「ええ、そうね。にしても流石銀瓏……普通なら二日かかる沼地をもう半時間で着いたよ……」

『はぐれダンジョンはその先だろ?少し巻きで行くぞ』


―――バサッ!!


「うおぁぁぁ!?ちょっ!?」


急にスピードあげんな!?落ちる!?


◆


数時間後――

到着した先は巨大な洞窟だった。

こ、ここがはぐれダンジョンか……中は普通だな。


「ここのダンジョンはBランク冒険者でも踏破ができなかったって言われたわね……」

「本当ですか……」

『ダンジョンに行きたいが……もう夕日が上ってきた。行くのは明日にするか』


気付けば空は赤く染まっていた。


「そうだな。今日はここで野宿して、明日ダンジョンに行くか……というわけで今から夕食作るか……」

『うむ!楽しみだ!今日は何を喰わせてくれるんだ!?』

「そうだな……久しぶりにさっぱりした物が食べたいし……」


俺は『等価交換《カタログ》』を開く。

おっこれなんてよさそうだ?『よだれ鶏』ってやつ。

丁度、クイックホークっていう鳥の魔物もいるし、一回やってもいいな。


まず、鍋に水2カップ(分量外)と塩、酒を入れて中火にかける。

沸騰したらクイックホークの肉、錬金で作ったしょうが、ねぎの青い部分を加える。

再び沸騰してから1分ほどゆでて火を止め、ふたをしてゆっくりと火を入れる。

30分程度おき、火が入ったら肉を取り出して冷ます。

冷めたら5mm幅程度に切り、器に並べる……

そして最後に『等価交換』で作った『よだれ鶏』のタレをかければ……

―――完成!!『よだれホーク』!


「わー!美味しそう!」

『ふむ……何やら刺激しそうなにおいがするな……』

「唐辛子が入っているからな、大丈夫?」

『まぁ多少はいけるが……では頂こう』


と、銀瓏に続いて俺も一つ、『よだれホーク』を食べる。


―――ハグッ


『っ!旨い!』


んー!さっぱりとした茹でた肉に、辛みのあるソースがたまんねぇ~!


『このソース、辛みが強いが、肉との相性がいいな!』

「本当~!さっぱりしてていくらでもいけるわ!」


数分で夕ご飯を食べたあと、片付けようとした時銀瓏が、俺にお願いを要求してきた。


『主よ……前に食べたあの甘い菓子がまた食べてみたいぞ』

「ん?あ、もしかしてデザート気に入った?」

「あ、ずるい!私も食べたい!!」

「はいはい……いいですよ少し待っててくださいね」


そう言い、俺は『等価交換』を開いて、スイーツを探す。


「辛い物食べたからな。今日は冷たい物がいいな……おっこういうのはどうだ!」


そこには『バニラアイス』と映し出されていた。うん、冷たいもので辛さを中和するのはいいな!

そう思い、俺はデカいファミリータイプとお手頃サイズの二つを錬金する。

MP 1000するが、まだ【MC】は残っているからいいよな。


―――キュイィィンッ


荷物が届き、確認すると、アイスが届いた。

早速食後のデザートとして食べる。

「よしよし。はい、ガーネットさん。そして、銀瓏にはファミリータイプな。これぐらい位なら大丈夫だろ」

『おお!!何だこれは!』

「『アイスクリーム』っていう氷菓子だよ。乳と卵と砂糖などで作れるんだ」

「へーどれどれ……んー!!濃厚で冷たい!さっき食べたよだれホークの辛いタレの残りがすっと消えた!」

『おお!本当だ!甘くて濃厚な菓子だな……』

「うめ~!市販のアイスもいいが、錬金の手作りのもいいな!」


錬金って手作りに入るかわからんけど……

それはそれとして美味しい!『ハーゲン●ッツ』と同等の味だ!


『ぷはー……うむ!今日も旨かったぞ!』

「本当……デザートも食べれるし、最高ね」


こうして、喜ばれると……作りがいがでてまた作りたくなるな~!

よーし、明日ダンジョンに行くし、終わったらこりゃ豪華にいくか!

そう心に決めて、俺たちは静かに眠りについたのだった。


ふわぁ……お休み~……

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