第十五術 アダマンタイトスライムとアダマンタイト製武器
次の日、起きて朝飯を済ませた後、早速『アダマンタイトスライム』がいる鉱山の中へ向かうのだった。
「ここが、ある鉱山の中か……」
「ここにはアダマンタイト以外にもC~Bランク並の鉱石が手に入るからね……研究の為にも少し持って帰ろう」
『ふん……随分と退屈なところだな』
中に入ると、赤、青、緑など、キラキラ輝く鉱石がいくつもあった。
宝石自体が輝いているのか、洞窟でも明るく感じる……
「えっーとこの奥に……いた!」
そこには頭に水色の鉱石をかぶっているスライムが、鉱石を食べていた。
あれがアダマンタイトか……
「あの鉱石を食べているってことは……」
「ええ、間違いないわね。あの魔物が『アダマンタイトスライム』よ。Aランクのようね」
「Aランク……結構強いな」
『ふん……そんなもん俺の敵ではないわ』――バッ!
そう言い、銀瓏が飛び出し、アダマンタイトスライムに攻撃を仕掛ける。
『フンッ!』
――バキッ!!
銀瓏の勢いをつけた叩きつけで、アダマンタイトスライムはいとも簡単に割れ、崩れる……ヒェッ……
『この程度か……』
「うわぁ……Aランクを簡単に倒しやがったよ……ん?」
アダマンタイトスライムを倒したその時、物陰からアダマンタイトスライムが多数出現した。
いや多っ!?まだこんなにいたのかよ!?
「うおぉぉあ!?こ、こんなに!?」
「流石に多すぎでしょ!」
『騒ぐな』
と、銀瓏が冷静に言う。
『多少強くなっても所詮スライム……恐れるにたりん』
「いやだとしてもこの数は多すぎでしょ!!」
『はぁ~……主お前、自分の能力を忘れたのか?』
「え?」
『奴らは同じ『アダマンタイト』の鉱物で倒せる。そして今、ここには無限と言えるほどのアダマンタイトがある……あとは分かるな?』
「えっ?……あっそうか!」
そうか、『錬金』!錬金でこの鉱物を武器にすれば、戦える!
いつも調味料に使っていたから忘れてた……だけど、そうと分かれば――
「『錬成』!」
――ニョ~ン……ジャッキィン!!
俺は一塊のアダマンタイトを手に取り、『錬金術』で剣を錬成し、襲ってくるアダマンタイトスライムに攻撃してみる。
「うおぉぉ!!」
――スパァァァンッ!!
うおっ!?なんて鋭い切れ味!一回でアダマンタイトスライムを真っ二つにしちゃったよ!!
「凄いよ!流石『錬金術』!」
『ほう……多少はやれるな』
「すげぇ……これなら!」
これでアダマンタイトスライムを倒せると分かると、俺は一心不乱にバッタバッタと薙ぎ払うのだった。
「『煉獄炎魔法』!」
――ゴォォォォッ!!
「うおぁぁぁぁ!!」
――スパァン!スパァン!スパァン!
『ふん!!』
――ドコォォォンッ!!
アダマンタイトスライムと戦って一時間、ようやくすべてのアダマンタイトスライムを倒した俺は息切れする……
「ぜーぜー……つ、疲れた……」
「お疲れ~幸、銀瓏……」
『ふむ……少々暴れ足りんかったな……』
「あんだけ動いたくせに?」
『それにしても、アダマンタイトスライムを相当狩ったからな……俺レベルも多少は上がっているだろうな』
「あーアダマンタイトスライムって経験値がとっても豊富だから20くらいは上がっているかもね……」
と、ガーネットさんが銀瓏のステータスを確認する。
どれどれ……俺も見てみるか。
【名前】 銀瓏
【年齢】 600
【性別】 ♂
【種族】 シルバードラゴン
【二つ名】 『光輝なる白銀龍』
【契約先】 酒森 幸
【パーティ】 自由の食旅
【レベル】 530
【ステータス】
・体力 6600
・魔力 10500
・筋力 7200
・俊敏性 7200
・耐久性 8800
【スキル】
・炎魔法・水魔法・雷魔法・風魔法・土魔法・形態変化
・ドラゴン魂・無詠唱術・消費魔力術・魔力感知術・念話
【個体能力】
・氷結魔属性
うーん、元のステータスが高いのか全然変わっていないようにみえる……でも30ぐらいは上がっているな……
もしかしたら俺もレベルが上がっているかな?少ししか倒していないから、せいぜい5ぐらいかもしれんけど……
【名前】 酒森 幸
【年齢】 20
【性別】 ♂
【職業】 Cランク冒険者
【パーティ】 自由の食旅
【レベル】 25
【ステータス】
・体力 500
・魔力 1900
・筋力 340
・俊敏性 300
・耐久性 340
【スキル】
【契約獣】『光輝なる白銀龍』
【個体能力】
・錬金術 (新スキル)
【錬金】物体を『転移』『合成』『魔力』の転換ができる
【錬金術:剣】錬金術で剣を作り、発射する。
【錬金術:風】錬金術で風魔法を操る。
【錬金術:龍魂】ドラゴン系統の技を錬金術で操る。
【錬成】鉱石や無機物を変形させ、武器他を作る
【加護】 創造神の加護【小】
・自動魔力回復【小】 ・魔力最大値20%UP ・ 魔力成長値UP【小】 ・状態異常無効 ・物質生産効率UP【小】 ・自動回復【小】
うぉっ!結構上がってた……なんでだ?
「あーそういえば……パーティをつくると、魔物を倒した時に倒した経験値を少し、他の人達に渡せるんだよね……だから私もレベルが10上がったんだよ!」
「へー……パーティってそんな特典もあるんですね……ん?」
なんだ?錬金術の隣に『新スキル』って書かれてているな……どういうことだ?
「あのガーネットさん、この錬金術の隣になんか書いているんですけど……」
「え?……ああ、これはあれね。所謂『進化個体』ね」
「『進化個体』?」
「たまにあるのよ。個体能力が強くなって、全く別の者に変化したり、スキルが新しく増えたりしてね。今までの人生を体験した分から進化するから、同じ個体能力でも進化先が違うのよ」
「へー……今までの人生を参照にして進化するのか……」
俺の能力は主に調味料とか食材ばっか作っていたから、それに沿った進化をするのかな?
まぁ、なんにせよ試してみないと分からないからな……ポチっと。
―――キュイィィィィンッ!
『新スキル』の項目を触ると、そこが光始め、終わったころには、新たな項目が増えていた。
「っ……ん?これは」
「何々?―――『カタログ』?何それ?」
【個体能力】
・錬金術
・等価交換(NEW)
カタログってあれだよな?パンフレットとかチラシみたいな商品の紹介のあれだよな?
「『カタログ』って言うのは分からないけど、早速やってみる?」
「ええ?……あーまぁいいけど」
等価交換ってことは、何か物を交換するって事なのか?
そう思い、早速『等価交換』を使ってみる。
「……こい!『等価交換』!」
――ピロンッ
「なっ!?」
「うわぁーすっごい種類……」
『んお?なんだなんだ?あの旨そうな肉は!』
軽い機械音が鳴ると、俺の目の前にデジタル場面が現れ、目にしたのは……
食材や日常製品などといった日本で売られている物が現れたのだった。
「な、なんじゃこりゃあ!?」
なんか錬金術がネットショッピングに進化したんですけどぉぉぉ!?




