↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で錬金術の現代風メシ  作者: yex
ラグナロク編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

110/119

第百二術 地雷

今回はブチギレ幸の戦い方をじっくりやっていくよ。

こういう戦い方もやりたかった感。

俺は、大蛇を馬鹿にされたことに腹を立て――目の前のブリキ野郎(ソー・サリー)を挑発する。


「ぬぅぅ……なんたる侮辱……!いいだろう。貴様に『魔術』の神髄を見せてやろう!」

「……」


俺は地面の一部を握りしめ、『錬金』する。


――バズズ!


手の中の石は徐々に鉄鉱石へと変化し、最後には宝石へと錬金された。


「なにっ!」

「……」


そして、その宝石をナイフの形へと錬金し――ソー・サリーへ向かって投げつける。

火、水、風などの属性を纏った宝石のナイフが、一斉に襲い掛かる。


「ぐっ……!」


――ガガガガッ!


だが、ソー・サリーは結界を展開し、すべての攻撃を防ぐ。


(短時間で、そこら辺の石ころをここまで……!さっきまでの態度とはまるで別人……)

「ちっ……」


やっぱり、その程度じゃ結界で防がれるか……

なら、これはどうだ?


「これ以上、貴様の好きにさせるとでも―――『最大水魔法《ウォーター・オブ・ストリーム》』!」


――ドルルルッ!!


「っ……!」


ソー・サリーの手から大量の水が噴き出し、それがマシンガンのように連続して放たれる。

俺はそれを回避しながら、錬金術でナイフを次々と作り出し、ソー・サリーへ投げつける。


「ふんっ!」


ソー・サリーは当然のように結界を展開し、身を守るが―――


――バキッ!!


「っ!?」

「あ、ああ!あれは……!」


ソー・サリーの結界に、一振りのナイフが突き刺さる。

……おそらく、気づいたはずだ。

あのナイフが何(・)で(・)作られているのかを――


(これは……『ミスリル鉱石』か!しかも、普通のミスリルではない。それも、純(・)度(・)の(・)高(・)い(・)……こんなものまで錬金ができるのか!?)

「……ビンゴ」


俺はすかさず、そこらの石を『ミスリル』へと錬金し、ナイフを次々と作り出す。


「っ……!」


―――ババババッ!!


「ぐぬぬぅ……!」


魔力を受け流す性質を持つミスリル。

そのナイフを次々とソー・サリーの結界へ叩き込み、結界にヒビを走らせていく。

そして、ついには――


――パリーンッ!


……結界が二度も破壊された。


「ぬぅぅ……またしても――舐めるな!!」


ソー・サリーが手を上へ掲げる。

すると、漆黒の炎が空中に浮かび上がった。


「……っ!」

「この魔術で、焼き払ってやる……!――『究極炎魔法(ヒートヘイズ・ノヴァ)』!!」


――グォォォッ!!


巨大な漆黒の炎が、地面へ向かって落下してくる。


「さ、幸!」

『主!』

「ふはは!この地諸共、灰に変えてしまえばいい!!」

「―――『錬金術(アルケミー)』……」


――ビキキッ……


俺は、両手に掴んだ小石を錬金する。

すると、地面に転がっていた小石が次々と浮かび上がり、錬金によって徐々に『ミスリル』へと変化していく。


――そして、それらが俺の両手へと集まっていく。


「なにっ!?」


数秒後――

俺の両腕には、全長5mほどにもなる巨大なミスリル製の腕が錬金されていた。


「……『腕(アームズ)』!」

「あれ、全部ミスリルなの!?」

『あるじ、すごーい!』

「っ!」


――ガシィィッ!!


巨大なミスリルの腕が、ソー・サリーの放った炎の球体を包み込む。


そして――


「――ふんっ!」


――ボシュゥッ!!


ソー・サリーの『究極炎魔法』は、巨大なミスリルの腕によって押し潰され、消滅した。


「馬鹿な……!私の長年研究した『究極』の魔術なんだぞ!それを……こんな凡俗に……!」

「さぁ、くだらない夢から覚める時だぜ……ブリキ野郎(ソー・サリー)」


そう言って、俺はソー・サリーへ向かって一気に飛び出す。

そして両手を合わせ、振りかぶる。


「『錬金術(アルケミー)』……」

「なっ!……くぅ!!」


ソー・サリーがダメ元で大量の魔法弾を放ってくる。

――だが、もう遅い。


「――『斧拳(クリーヴァー)』!!」


――ドコォォンッ!!


「ぐぅおぁ……!?」


思い切り振りかぶった拳で魔法弾ごと弾き飛ばし、そのままソー・サリーを地面へ叩きつける。


「や、やった!」

『お、おお……』

『本当に……あの主か……?今までの弱腰とは違う動きだぞ……』

「……」


俺は腕を覆っていた鉱石を解除し、ふらふらと膝をついたソー・サリーを見下ろす。


「どうだ?ブリキ野郎(ソー・サリー)。極上のミスリルでぶん殴られた感想は――目が覚めるだろ?」

「っ……!ええい、もういい!!」


――ブワァァッ!!


「ぐっ……」


すると、ソー・サリーの身体から謎の風圧が発生し、俺たちの動きを止める。


「これは敗北ではない……力ある者への提案を取り下げただけだ!」


そう言うと、ソー・サリーの周囲の空間が歪み始める。


「貴様が私の手を取らずとも……優秀な臣僕なら他にもおる……!」

「っ!おい、待て!」


ソー・サリーは歪んだ空間の中へ入り、その場から消え去っていった。

――チッ、逃げやがった。


『……ふんっ。負け惜しみを言いながら去るとは……呆れたものだ』

「……」

『あるじ~?』

「っ!……どうした、大蛇?」


ブリキ野郎(ソー・サリー)に対する苛立ちがまだ収まりきらない中、大蛇が俺へ話しかけてくる。


『あるじ……顔色が良くないよ……キリンおばちゃんのかいふく、いる?』

「大蛇~……大丈夫だよ。ちょっと、大蛇が悪く言われて機嫌が悪かっただけだよ~」

『きゅー!』


俺は大蛇を抱きしめながら、頬ずりする。

あぁ~↑ マジで大蛇いい子やわ~


「っ……」

『如何やら、あっちは大丈夫みたいですね』


麒麟たちは安心しながら、俺を見つめるのだった。


◆NOside


「ぐっ……!」

「そ、ソー・サリー様!」


帰ってきたソー・サリーは、早々に膝をつき、荒い息を吐いていた。


「まさか、こいつが想像以上にやれるものだったとは――油断、した……!」


そう言い、ソー・サリーは宝石がついた懐中時計を手に取る。


「……『この力』を温存しただけでも良しとするか……」


懐中時計を見つめながら、ソー・サリーは呟く。


「『この力』は、あくまで最終手段……次はしっかりと準備しなければ……」


そして、側近へ告げる。


「ということで、私はしばし休息をとる。邪魔はするなよ?」

「は、はぁ!」


そう言うと、ソー・サリーは傷ついた身体を引きずるように、自分の寝室へと向かっていくのであった。


「おのれ……今度は別の人材を用意しなければ……例えばそう――銀の龍と同じ、『二つ名』……とかな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。