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異世界で錬金術の現代風メシ  作者: yex
パシフィスト・second編

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第九十七術 オレちゃんが 仲間になった! (一時的にね★)

『トランザ』へ戻ってきた俺たちは、依頼の完了報告を済ませ、宿で夕食を食べることになったのだが……


「あの……なんでいるんです?」

「ええ?いいじゃなーい!オレちゃん達……共に戦った仲だろ?」

「まだ一回しかしていませんが!?」


本当……短い付き合いだったけど、『不思議』って言葉だけじゃ片付けられないな……

俺の世界の物を取り出したり、誰に向かって話しているのか分からない語り方をしたり……

謎が深まるばかりだ……


「それに……さっちゃんの料理を食べてみたいしさ~!いいよね?」

「はぁ……もう、しょうがないな……」


仕方ないので、イールビの分も作ることとなった。


今回はそうだな……ここじゃまだ食べてなかった『生姜焼き』にするか!


まず、オーク肉を薄切りに切って……

フライパンに油を熱し、薄切り肉を焼く。

火が通ったら『生姜焼きのタレ』を加え、からめ焼きをすれば……


――完成!『オーク肉の生姜焼き』!


オマケに、ご飯とみそ汁も作ったぞ。


「ほら、出来たぞ」

『『おお!!』』


生姜の香りがほのかに漂う中、目の前に料理を並べていく。


『『いただきます!』』


そうして、俺たちは一口、肉を頬張る。


「んん!旨いな!」


生姜の香りと、濃厚でありながらさっぱりとした味わいが肉と一緒に口の中へ広がる。

そして、それに米が合う!

やっぱり生姜焼きには米だよな!!


『んん!この生姜という香りがオーク肉と合わさって旨い!!』

『味がさっぱりしてて、いくらでもイケます』

「んん~!旨いわ~!」

『美味しいよ~!』

「そうかそうか……」


そういえば、イールビってどうやって食べるんだ?マフラーで覆っていたけど……


俺はイールビの方を向くと、顔を覆っていたマフラーを鼻まで上げ、生姜焼きを味わっていた。


「……」

「――?どうしたん、話聞こうか?」

「いや……」


そうやって食うのか……てっきり、その隙間から食べるのだと思っていた……


「オレちゃん、ちょっとこっちの事情で顔を隠しているんでね。人前にはあんま肌出さないの」

「そ、そうなんですね」


なんか深い理由があるのか?


「にしても、旨いな~これ『しょうがやき』って言うんだろ」

「ええ、豚肉に使うタレで作った奴です」

「流石日本育ち~意外とグルメなやつなんだな~」

「ははは……ん?」


今こいつ何て言った?


「え、あの今……」

「ん?あぁ、オレちゃんここまでの話まで、『Web』で予習してきたから、あんたの正体も色々知ってるよ」

「『Web』!?」

「そんなに心配しなさんなって~!別に、他の人に言いふらしたりしないからさ★」

「………」


俺は流石に黙り込んでしまう。

ステータスが文字化けしていたり、腕が立つどころか異常なほど強かったり……

本当に何者なのか、気になってしょうがない……


「ところで……さっちゃんは、次の町に行くのか決めた?」

「えっ?………今のところはまだですが……」

「だったら……オレちゃんがいいところを案内してあげるよ!」

「いいところ?」

「そう!その名も───『ラグナロク』!!」

「ら、『ラグナロク』!?」


そこって、確か…… 

この世界に転移してきた葵さんがいる国だったな……


「オレちゃん、そこの出身だし、王女と顔見知りだから案内できるぜ?それに──どうやら、あんたに興味もあるみたいだしね~!」

「は、はぁ……」


おちゃらけた様子で話すイールビ。

興味っていうと、ライトに渡したあれか……

俺も、その人に会ってみたいと思ったし……この機会に行ってみるか。


「丁度いい機会だし……これを機に葵さんに会ってみようかな」

「おっ?乗り気だね~オレちゃん、感激だぜ」


亜人がいっぱい住んでいるんだっけ?

一体どんなところか想像もつかないな……


俺はそんなことを考えながら片付けをした後、眠りについた。


◆side イールビ


さっちゃん達が宿で眠っている間、俺は『ス魔ホ』でとある人物に電話する。

あ、『スマホ』じゃないからね?『ス魔ホ』だから。

これ魔力で動かせる魔道具なんだ~今『エレキトリック』で売られている最新式なんだ♪


『もしもし?』

「もしもし坊ちゃん?おれおれ、あんたのナイスガイなナイトだ」

『……イールビ?今どこなんですか?街の業務ほったらかして……助手さん泣いてましたよ?』


あーあいつに黙って行っちゃったもんな……しょうがないから後で『ハニーバターアーモンド』買ってやるよ。あいつの好物だし。


「あー悪い。あいつに後で『ハニーバターアーモンド買ってくるから』って伝えておいて。あれ旨いよな、作者のお墨付きだぞ?」

『作者って誰かは分かりませんが……早く帰ってきてくださいよ?』

「分かってるって――それはそうと、坊ちゃん。あんたに……あんた達に素敵な知らせだ」

『知らせ?』

「オレちゃん、今さっちゃん……『サカモリ・サチ』と一緒にいるんだよね~」

『……ええ!?』


坊ちゃんは、驚きの声を上げる。


「つーことで……今からさっちゃん達を『ラグナロク』に招待するから、歓迎よろ★」

『ちょっ、ちょっと急すぎじゃないですか!?お母様とお父様にも伝えないと!』

「ちょっとしたサプライズってやつさ★」

『……無責任』

「それがオレちゃんなの♪――つーことで、坊ちゃん。他のメンバーにも伝えてね?イールビの約束だぞ★」

『……分かりましたよ、もう……でも早く来てくださいよ。仕事、溜まっているんですからね?』

「はいはーい。もっちろん!」


そう言い、俺は通話を切る。


「あっそうだ……俺がさっき『坊ちゃん』って言っている人物知らないんだっけ?これを見ている人にはちょっとだけよ★」


そう言うと、オレちゃんは文字化けしているステータスの一部をペリッと剥がす。


【職業】 ●●●●●●●●


これを……


――ペリッ……


【職業】 ラグナロク四天王


こうじゃ!!


そう何を隠そう、オレちゃんは――ラグナロクの四天王の一人なのだ!!

ちなみに、文字化けはオレちゃんしかやってないから。

その方が、受けがいいでしょ♡


つーわけで次回!

パシフィスト・second編、完!!


これが終わったら『ラグナロク編』だぞ★

皆ぜってぇ見てくれよな!!


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