第九十五術 大蛇、育成計画完!!
大蛇が強くなったので、ステータスを確認してみると……
【名前】 大蛇
【年齢】 2
【性別】 ♀
【種族】 ブルー・サーペント
【契約先】 酒森 幸
【パーティ】 自由の食旅
【レベル】 40
【ステータス】
・体力 1000
・魔力 900
・筋力 500
・俊敏性 700
・耐久性 480
【スキル】
・念話・危機察知・水魔法・形態変化・音波感覚・脱皮分裂
【個体能力】
・水中適応術
・水泡
レベルが40!?
もうそこまで来たのか……
「凄いぞ大蛇!――ところでこの『水泡』って何?」
なんか見たことない能力があるが……
『『さぁ?』』
みんなが知らないと口を揃える……
俺は思わず、大蛇に聞いてみる。
「ねぇ大蛇?この『水泡』ってなに?」
『うーんとね……なんかすっごい泡が包んでくれるの~』
「へ、へぇ~そうなんだ」
泡?泡を使うスキル?一体どんなものなんだ……
ま、まぁ考えるのは後だな。取り敢えず、此処から脱出しよう。
うん、そうしよう。
「じゃあ、ボスも倒したし、ここから脱出しようか」
『うむ、少々物足りなかったが、まぁ面白いものも見れたし、良しとしよう』
「面白いって……まぁいいけど」
そう言い、俺たちはこのダンジョンから脱出したのだった。
◆
ダンジョンの出口から出た俺たちは、辺りはもうすっかり夕暮れだった。
「もう夕方か……早く終わったな……」
「そうだね~比較的に難易度が低かったから何とかなったけど……」
低いと言っても、他の人からしたら十分に高難易度だ……
普通の冒険者にとって、A+ランクの魔物なんて相当キツいだろう……
「さてと……ダンジョンの素材を買い取ってもらうか……」
「そう?ついて行こうか?」
「いや、ただ素材を渡すだけだから、俺だけで行くよ。ガーネットさん達は先に宿で休んでて」
『あるじ~!』
すると、大蛇が俺の顔へ近づいてくる。
『あーしも、行きたい~!』
「ええ?ただ換金に行くだけだよ?」
『あるじといっぱい話したい~!』
「そう?はは、しょうがない奴だな~大蛇は」
『きゅー!』
そう言って俺は大蛇の顎を撫でる。
こうして俺と大蛇は、一緒にギルドへ換金に向かうことになった。
◆
「おお、よく来たね!今日は何だい?」
「はい、今日はダンジョンへ行ってきたので、買い取りをお願いしたいです」
「おっ、またダンジョンへ行ったのかい?」
「ええ、おかげで大蛇が進化して……」
「ん?……はっはっ!確かに、水色だったのに青色になってやがる!」
『えへへ……』
すると、大蛇が嬉しそうにする。
「それにしても、大きさは『レイク・スネーク』並みだな?」
「ああ、これは大蛇のスキル『形態変化』で小さくなっているんですよ」
「へー……珍しいな」
「え?そうなんですか?」
「ああ、稀に小さい『レッド・サーペント』がいたっていう記録があったほどだからな……やっぱり、サチの『契約獣』は一味違うな~!」
ギャリックさんは豪快な笑い声を上げる。
……やっぱり、銀瓏が言っていた通り、俺と契約したことでステータスに異変が起きているのか?
『……?』
大蛇のはそんなことも知らず、俺を不思議そうに見つめる。
ああ、もう……こういうところも可愛いんだからな~
「で、素材を見せてもらっていいか?」
「はい、今出しますね~」
そう言い、バックからダンジョンの素材を取り出す。
ギャリックさんは、出された素材をまじまじと確認する。
「ほう……前のと比べてやっぱレベルは下がっているが……どれもいい素材ばかりだな」
「まぁ、AランクやBランクもありますからね」
「よく言うぜ。A+の素材もあるくせに」
「ははは……」
俺は苦笑いをする。
「それに……聞いたところだと、大蛇がA+を倒したそうだな」
「ええ、おかげで『ブルー・サーペント』まで進化したんですよ!」
『えっへん!』
大蛇はフンスッと胸を張る。
「はっはっ!そりゃ立派になったもんだな!このまま『シー・サーペント』になるかもな」
「やっぱり、凄いんですか?『シー・サーペント』って……」
「ん?ああ、なんせ『海の怪獣』って言われているからな……噂だと『深海に潜む水蒼龍』と対決したと言われているな……」
「そ、そんなに……!?」
それぐらいの実力があるのか……流石Sランクだ。
「さて……今日はもう遅いし、雑談はここまでだな。後でGに換金しておくから、三日ぐらいまた来な」
「はい、ありがとうございます!」
そうして、俺は宿へ戻り、皆にご飯を作るのだった。
「さてと……今回はダンジョン攻略記念に『古代龍』の肉でステーキにして食べるぞ!」
『おお!『古代龍』の肉か!楽しみだ!』
「ブラックドラゴンのローストも旨かったから、きっとおいしいんだろうな~!!」
「はいはい……ちょっと待ってろよ~」
俺は『古代龍』の肉を厚切りにし、塩胡椒を振る。
そして、強火で一気に焼いていく!
――ジュゥゥゥゥ……!!
肉が焼け、食欲をそそる音が響く。
両面をいい感じに焼いたら、食べやすい大きさに切り分けて、ご飯の上へ盛り付ける。
そして最後に『ステーキ醤油』をかけてあげれば……
――完成!『古代龍のステーキ丼』!!
「ほら、出来たぞ~!」
『『おおっ!!』』
ステーキ丼を目の前に置くと、みんなは早速食べ始める。
『『いただきます!』』
――ハモッ……
「んん!何だこれうめぇ~!」
これが『古代龍』の肉!?
霜降りのような滑らかな食感に、黒毛和牛にも負けない脂の甘み……!
ブラックドラゴンの比じゃない!?
そして、その肉の旨味をステーキ醤油がさらに引き立てて、何倍にも美味しくしている……!
さ、最高だ!犯罪的すぎる!?
『んむ、旨い!これが『古代龍』!!主の世界の『くろげわぎゅう』と同等の味だ!!』
『何千年もの時を超え、旨味を凝縮した味……まさに、味の始祖……!』
「旨い!それしか言えないほど旨い!!」
『お肉美味しいよ~!!』
皆はガツガツと丼を食べ進める。
そして―――
『『おかわり!!』』
「はいよ~」
当然のようにおかわりである。
そうして、食べ進めること数分……全員が満足そうな顔を浮かべていた。
『あ゛あ゛……旨かった』
『あるじ~!今日も美味しかった~!!』
「そうかそうか……嬉しいぞ、大蛇」
さて、大蛇も成長したし、素材の買い取りには三日ほどかかる……
その間は、のんびりするとしますか。
そう思い、俺は片付けを済ませ、その後、宿のベッドへ潜り込み、眠りにつくのだった……




