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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
レッツゴー学園都市!え?違うでござるか?
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イスガルと人外と


信じられないものを見た。


「爺やアレは…」


「人ですな。いえ、人の形をした何かです。」


初めは護衛の一人であるエルフの弓師であるカリューシャと言う名の女子が雲の上に何かがいるといったことが始まりだった。


雲の上といえば一握りの魔法使いと竜種にのみ許された世界、そんな場所に行ける魔法使いの少なさを考えれば恐らく雲の上にいるのは飛竜かはぐれの竜種であるとなる。

執事たる私にできるのは精々雲から出たところをナイフで狙撃する程度です。護衛の魔法使いが防護魔法を張り巡らせると同時に雲が割れ竜が来ると身構えました。


「Gaaaaa!」


「なっ!」


「爺や?」


しかし私の目が捉えたのは剣による一撃を持って竜の首をその胴から切り離し、その死体ごと墜落して行く全身鎧の男の姿でした。


「全員…少し警戒を強めてください。」


「んにゃ?なんでにゃ?」


「いいからいいから、警戒をしておいてそんはないですし。ね?」


そういって護衛として雇った冒険者のリーダーに頼み込み警戒を強めてもらう。

しかしそれでも私の冷や汗は止まりませんでした。


(あの男・・・こちらを見ていた。)


執事の様子を彼の雇い主である公爵家の令嬢は心配そうに見つめていた。なぜなら彼が、30年前の大戦時死神と戦鬼と呼ばれ恐れられていた彼が普段触りもしない剣に手をかけていたのだから。





「2日か3日といったところか、ホーエンハイムは?」


「私はすぐにでも通れるさ、なんせ錬金術師の極致『賢者の石』の保持者なんだから。」


時は戻りイスガル、ここで俺たちがすべきことは出国許可証を発行してもらうことだ。もちろん、俺とホーエンハイムはそれぞれ出国許可証の即時発行が許されているが他の、特に国民登録をし直しまっさらな経歴になってもらった風間とアリス、そして人造魔剣の精霊であるトオカも人型のまま関所を通過してしまった方が苦労も面倒も減るだろうと言うことで正規の発行手段に則って2日3日待つことにした。


「あ、そういえばダーリンちゃん」


「・・・つい最近ヒミツと呼ばれていたような気がしなくもないがまあいいだろう。どうした?」


「ギルド行って来なくていいの?」


何故ホーエンハイムがこんなことを言うかと言うとそれがアーサーとの約束だからである。


「いや、少しアクセサリーか何かを探してから手紙と一緒に一気に送ってしまおうと思ってな?」


「むぅぅ!」


約束といっても簡単なもので各地の各種ギルドのある規模の街に行った時そこから手紙とお土産を送ってほしいと言うもの、やろうと思えば転移魔法やマーリンとの念話を通じて連絡が取れるが何やら遠距離恋愛的なキュンキュンを得たいとかよくわからんことをマーリンから吹き込まれたらしく。


『手紙によるやりとり!そして贈り物!ヒミツからもらうならなんでもいいですがそれはそれ、これはこれです!』


などと言われ結局押し切られた。

その代わりギルドで訓練場の仕様の優先度を上げてもらったり、その話をギルドに通そうと思ったらチェルシーのお母さんに見つかって他のギルドの内情調査や不正の有無などの監査などをできる限りするように言われたり、色々思惑が重なってなし崩し的に決まったこの手紙の定期発送だが、送る以上良いものを選んで贈りたい、そのためには俺以外のできればアーサーと仲のいい女性の助言が欲しいと言うことで宿屋で全裸で寝ようとしていたホーエンハイムに服を着せて街に連れ出して来たのだ。


「私にも贈り物して!」


「お、おう?」


そのためについうっかりホーエンハイムの機嫌を損ねそうになったのは言うまでもないよね!うん!俺ってほんとバカ!



さて、このイスガル実は東の学園国家だけと交わっている訳ではない、あくまでまっすぐ行けば学園国家につくと言うだけで、ここから少し北に行って海から出れば海洋国家、南に行けば平原独特の文化を持つサバンナと言う国があったりとか、様々な国との交点となっている。


「おお…」


「いつ来てもこういうところはいいねぇ」


異国情緒あふれているというか、初めて異世界に来たんだなぁと視覚的に解らされた気がした。

道行く人々の種族の多様さやはなつ匂い、身につけている装束、何処の世界でもあるんだなぁというものから今までに見たことがないようなものまで様々な物もありなかなかに心揺さぶられる。


このような商店や露天の立ち並ぶ道はイスガルの港までくねくねと曲がりくねって続いており、正に文化の交点であり王国最大の貿易都市であるイスガルらしさが全面に押し出された道だと言える。


「すごいものだなぁ」


「人の活力、幸せそして何より欲望にあふれている。いい場所だねヒミツ」


まぁ、隣にいるホーエンハイムの胸が歩くたびに揺れているので俺の心が高速振動しているため感動とともに俺のしょうもなさを感じてしまうのも町歩きのポイントかもしれない。


さて、今回の目的は何と言っても二人にあげる装飾ひ「あ!師匠!」・・・三つかな。まぁとりあえず装飾品な訳だ。

しかし…


「何処から手をつけるべきだろう。」


「確かにこれはまずいねぇ。」


「ん?何がですって…ああ」


この縁日じみた騒ぎがこの先ずっと続いているとして、そこにどれ位の装飾品を取り扱う店があるか想像もしたくないがとりあえず最初は無心で、それでいて全体を眺めるように流してみるしかないだろう。


「行くか…」


「そうだねぇ、あ!参考までに私はね…」

「あ!ずるいです!私も…」


・・・連れて来たのは間違いだったかもしれない

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