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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
御注文はティンダロスですか?
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運命の時(爆)


「えー、これより、第一回対邪神会議を開始します。みなさん頑張って行きましょー。」


はぁ。なんでこんなとこにいるんだか。


ため息を吐くヒミツは王都の冒険者ギルドで内最大規模の作戦会議室で深く、重く、凄まじく面倒臭そうにため息を吐き、何故か俺の後ろに控えるジャンヌと小夜にぶん殴られ、ブロントと神凪がやれやれと行った風に首を振る。


さ、いつも通りミニ回想入りまーす。



魔法陣が破壊されたと言う事実とその異様な破壊され方に即時修復は不可能であると断言された勇者たちは何処か安心した様な、残念な様な雰囲気を出していた。


しかし事態はやはりと言うか、鋭角の悍ましい棘を見た時からなんとなくわかっていたが、どうやら各地の転移施設や転移スクロールまでが不調を起こし、その中でも次元跳躍の系の魔法陣は完璧に破壊されているらしい、


「なぁ、これってやっぱ…」


「ワフ。」

(そうだね、プロテインだね。)


「・・・がう」

(ふざけている場合じゃありませんよ?このクソ駄犬が、あなたの兄様が本格的にこちらへ出て来くる下準備を始めてるんですよ?)


まあ、予想通り彼女らの所属する。尖った時間の方々の仕業だった。俺がマーリンから順次送られてくる情報を確認し仔犬どもの念話を処理していると背後から気配を感じた。と、同時にくる衝撃と俺の骨の軋む音、超人的な踏み込み…鎧越しのため判らないが完全に捕まえられている。


「師匠!これはもしや?」


まぁ、山田だよね、神凪君がベストだったが、足音が左右で違う彼の気配は一瞬でわかるし、狸川は気配を消すと言うことをしようとしていない、そうなると体重とそれが生み出す音から考えて山田か魔法少女の二択になるのだ。・・・・今は関係ないけどな。


「はぁ、今勇者と小夜は何処にいる?」


「みんなですか?今は食堂にいるらしいですが・・・と言うかその黒い狼はあの邪神じゃないですか!」


ナゼワカッタンディス!?・・・いや、気配の読み取りと強者の気配の察知は俺が教えたんだったな、と言うかそれで超級魔道士であるマーリンの解析すら逃れたこいつらの偽装を見破るとかどうなってんだよ。やべえよ。


「・・・有り体に言えばこの前の邪神の領域がもっと大規模にこちらへと侵攻を開始したらしい。」


「!?」


「そう言うわけだ。ま、転移の駄賃だと思って死力を尽くしてもらおうか?」


まず一度佐藤邸にて事情の説明と、的と思われる邪神の攻撃による弊害として次元跳躍や転移の類は根こそぎ使用不可になっていることを説明、その後さらに王城に呼び出されたのでそこでもう一度、そしていま、三度目の説明を王都冒険者ギルドの会議室で説明、現在進行形で各地から集められた超級冒険者の皆さんと仲良く会議しているのである。


と言うか、こんなことをしてる場合じゃないと思うんだが?むしろ俺は早くこの一件を片付けて旅に出たいんだが、あいにく副ギルド長が長ったらしくしゃべっている。と言うか王都の冒険者ギルドと言うだけあって少々格式が高い方らしく無駄に修飾語が多い容量を得ない説明が続き場の空気は最悪に近い。

ま、俺たちを除くとヤンキーっぽいのと魔法使いっぽいの、あとむさ苦しそうな筋肉モリモリマッチョメンが一人くらいでほとんど伽藍堂、いつものことだが常識を投げ捨ててる感じの超級冒険者の多くはだいたい会議とか招集とかにこないか、これない、いつも通りだなぁと思いつつタヌキチを撫でる。


「て言うかあんた、相変わらずフルフェイスなのね、暑くないの?」


「貴女はもう少し副ギルド長の話を聞くべきでは?」


ジャンヌとブロントがヒソヒソと小声で喋りかけてきたり注意したりをしているが、さてはて他の超級冒険者は・・・


「うっせぇなクソジジイが!要件を言え!依頼内容を簡潔に言え!」


怒声とともに長机が宙に浮き元文官だったと言うお飾りの副ギルド長に向かって目にも留まらぬ速さで吹き飛んでいく。

勿論止めるものはいない、と言うかつい何年か前までいた俺が超級冒険者になった時の化け物爺は何処に行ったのだろうか?

そう思っている地机は真っ二つに割れそこには白目をむいて気絶するギルド長カッコカリと杖をつき長い耳をピンと張った耄碌してない系怪物爺が立っていた。


「なんじゃなんじゃ、折角儂が可愛こちゃんとチュッチュしていたと言うに・・・・おぉおぉ、可哀想な副ギルド長めが目をまわしとるノォ。」


そして今度こそは本当に感知できなかったがいつの間にか爺の横には目麗しい秘書風の女性が立っており、流れるように爺に空手チョップをすると気絶した爺二人を会議室の外に投げ捨て、腰を折ってお辞儀をする。


「長らくお待たせいたしました。今回の依頼内容は『魔王』の討伐となります。人類の敵対者たる悪の化身の型を得て現界した邪神ですので注意して討伐に当たってください、場所は迷宮都市、メイズ、だった場所でございます。詳細な説明は現地の臨時ギルドでお願いいたします。」


そう一息で言い切った彼女は颯爽とこの破壊痕が残る会議室を後にし、俺は影に解けるように迷宮都市跡地と言われた場所に影伝いに移動した。


「ふむ、此処がクソバカのハウスね。」


俺は一人迷宮としてとしてそれなりに名を馳せていた一地方都市国家の跡地全てを飲み込んでできたのであろう異様に尖った巨大な塔型の迷宮を見上げ久方ぶりにワクワクするのであった。

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