▲終わらせろ▼ - 血濡れのプレゼント
私が目を覚ますと、なぜか私の
家近く…あの祠の前にいた。
夜…こっそり抜け出してきたみたいだ。
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体を借りた。
帰り道は…後ろ右斜めだ
無理なら自宅に帰っても
良いだろう。
我はこの腕輪の中にいる…
力はないが…記憶ごと。
本体の封印の必要はない。
お前以外の
見送りは要らない。
…頼む
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わがままだなぁ…諦神さん…
私は腕輪を…外し
ご神木の上からそれにはめた。
祠の内側の壁についている両側の宝石に手を付け、祈る。
この人を…封印してください…!
強烈な虚脱感と共に、力が抜ける。
私はほこ…
涙が止まらない…
諦神さん…諦神さん…!!
こんなに突然…!!
祠の内側に少しずつ結晶が生え
腕輪を包み込む。
どうか…お元気で…!!!!!
「うううう…すっす…」
義を持て…
私は立ち上がる。
効率を…
握る手を解いて力を抜いて。
己の思うままに…
手を叩き、礼をした。
そして、みぎ…斜め後ろの向こうの森…
ふふ…とおいよ…諦神さん…
私は歩いて、明さんの家に向かって進む。
夜の風の温度はちょうどいい。
涙が乾いて、気持ちがいい。
鼻が少しずつ通ってきて…体に熱がこもる。
その時、私は何かに躓いて、倒れた。
あたたた…
その目線の先には、恩返しの刃と石の山があった。
顔のある…石の山…?
あれ…ちがう…ちがう…!
短刀、足元には諦神さんの…元本体…!?
どういう事…!
ま、まま、まさか…うそ…
私は思わず口を押えた。
悲鳴を出さないように。
ほほ、本体を…殺したの!?
私にレベルを…撃破の祝福を与えるために…!?
それを隠して…そんな…!
力が抜けて…動かなかった。
私のために諦神さんも今までのすべ…全てを捨てるなんて。
全く想像していなかった。
考えてもいなかった。
そんなことはしたくなかった。
息が上がり、気が付いた
さっきより、体が楽なことに。
「ああああ…あああああ…ぁぁぁ…」
大好きな諦神さんが…
「ううう…うううう…ううう…」
ごめんなさい…ごめんなさい…
思い返せば…思い返せば…
本体を腕輪に移すって
どうするんだろうって思ったけど…
なんで祠の前にいるのかって思ったけど…!
どうして!どうして!どうして!
…分かってる、
諦神さんに会えなくなってはいたって…
うっく……うう…
私のレベルアップのために…
命を取ってしまうだなんて…!
…いかなきゃ…
私はもう一度石の山を見て
頭を抱え、座り込んだ。
ダメだ…たてないよ…
でもこんな時…きっと
義はどうした。無駄にするつもりか…って…
私は立ち上がり、短刀を鞘にしまい
手に持った。
ふらつく足で呆然と…それでも
明さんの自宅に戻った。
諦神さんは神様みたいな存在から
勇者に墜ちてくれたんだ…って…
そう思うと、あったかくて、少し救われた。
…ありがとう…ずっと一緒だよ…




