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この二週間、ヴァルクネアさんと離れて分かったことがある。どうやら私はヴァルクネアさんのことが好きらしい。一人だとあんなに味気なかったご飯が今日は美味しい。別に特別なものを作ったわけじゃない。予定通り鶏肉のピカタとスープとパンだ。もうヴァルクネアさんが傍にいないとダメなのかもしれない。食後にソファに二人で座ってのんびりする。言うなら今しかない。そう思って口を開いた。
「ヴァルクネアさん、あなたが好きです」
「ウメノ」
ヴァルクネアさんはただ私の名前を呼んで抱きしめた。その力加減は優しくて自分がまるで繊細なガラス細工になった気分だった。
「番いたいです、ヴァルクネアさん」
「よいのか?」
「はい」
そう答えればヴァルクネアさんはそのまま私を横抱きにして寝室に向かった。
「あ」
ベッドに横たえられた私はヴァルクネアさんに聞きたいことがあったのだと思い出して声を出す。
「どうした? ウメノ」
「ガイアさんがおっしゃってましたよね、人の理から外れるって。あれ、どういう意味なんですか?」
「番になればその身はもう人のものではなくなる。私と同じだけの寿命を得て生きることになるのだ」
「それってどのくらいですか?」
「あと七百年くらいだ」
「気が遠くなるくらい長いですね」
「嫌か?」
どこか不安そうにそう口にするヴァルクネアさん。返事をする前に祈るように額に口付けられた。
「あなたが一緒にいてくれるなら何年だって生きていきます」
「ありがとう」
そう言って微笑んだヴァルクネアさんは今までで一番綺麗だった。今度は唇を合わせた。なにか熱いものが流れ込んできて体中が熱くなってくる。
「なんですか、これ」
「私の魔力だ。これから魔力を混ぜ合わせて魂を溶け合わせる」
「それって痛かったり苦しかったりします?」
「初めては痛むと聞いたがそれ以外の苦痛はないはずだ」
なるほど、どうやら私はこのままヴァルクネアさんに抱かれるらしい。そしてどういうわけか処女だとバレている。まあそれは置いておいて。
「魔力とか魂とかどうやって混ぜ合わせればいいんですか?」
「全て私がやる。ウメノはただ力を抜いて横になっていてくれればそれでよい」
ならいいか。そう結論づけて体に触れるヴァルクネアさんの手と唇に身を任せた。体中が燃えているようで、ただその熱に翻弄された。




