幕間 Exionヒストリー
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>>ARCHIVE FILE:
>>2177-Exion-HISTORY
>>我々はもっと速く、もっと強く作れた。
>>だがそれは、人間を弾として扱う兵器になっただろう。
>>第一世代型戦術強化兵装開発主任
>>エリオット・V・ランバート / Elliot V. Lambert
Exionの歴史は、西暦二一四〇年に始まる。
E.U.Uの工作員カイ・アーディンがその命と引き換えに送信したデータ。そこには人間の半分という|反応時間《Reaction Time》を持つVirethの設計・培養データが収められていた。
対抗する兵器を設計せよ。
構想から第一世代の配備までに許された時間は、わずか五年。
しかし、設計者たちを縛ったものは時間だけではない。
E.U.Uが掲げる憲章――そこに定められた、倫理・記録・生存。
人間を守るための清廉な憲章は、人間を殺すことだけに最適化された怪物を仮想敵としたとき、設計者たちにとって最大の制約となった。
さらに、当時ELOAシステムは小型化に成功していたものの、軍事転用に対する社会的合意は得られなかった。
物理法則、火星環境、そして倫理条約。
それらの制約の中で彼らが導き出した解が、神経接続を用いた戦術強化兵装である。
タクティカル・メモリー・リコンストラクター――TMR。
ATHENAの演算による予測を借り、一秒先の戦場を先読みする。それによって人間をVirethと同じ土俵に立たせるというのがコンセプトだった。
あらゆる制約を抱えたまま完成した機体は、全高三メートル、全重五トン超という常識外れの巨体となった。
限られた状況下で、人類が地上戦においてVirethへ突きつけることのできた、唯一にして脆弱な対抗兵器。
それは、パイロットを「何があっても生きて帰す」と誓った設計者と軍の執念、倍増した整備負荷を引き受けた技術者や整備兵の汗、そして前線に散ったパイロットたちが遺した戦闘データと血の上に組み上げられた。
それが――
第一世代戦術強化兵装GENESIS型である。
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