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幕間 巨人の伝説
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むかし北の山なみには、巨人たちの国がありました。
山の向こうからやってくる魔族や魔物を追い返し、人間の世界を静かに守ってくれていたのです。
ある日、人間界をまるごと呑みこむような強くて大きな魔物が現れました。巨人たちは力のかぎり戦いましたが、一人、また一人と食べられていき、山はうめき声で満ちました。
その戦いを見ていた山環の神は、とうとう山の一部をすくい上げました。すると、そこから岩と雪をまとった一人の巨人が生まれました。
新しく生まれた巨人は、倒れた仲間たちにかわって魔物へ立ち向かい、ついにこれを打ち倒しました。そしてそのまま山と重なり、身体は峰に、腕は崖に、足は谷になったといいます。
それから北の山なみは高く険しくなり、魔物や魔族はたやすく人間の世界へ降りてこられなくなりました。
今でも北王国の子どもたちは、あの山を見上げてこう教えられます――
あの黒い山のどこかで、巨人はまだ見張ってくれているのだよ、と。
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