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同じクラスのお嬢様が、冴えない僕に構ってくるんだけどどうしたらいい?  作者: Atelier Lotus文庫


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第149話 作戦会議

 翌日。


 放課後。


 エンジェル部部室。


 部室には、重い静寂が流れていた。


 いつも栞が座っていた席だけが、ぽつんと空いている。


 その光景が、胸を締め付けた。


 正義と凪は、しばらく何も話せなかった。


 昨日まで当たり前だった景色。


 三人で笑い合っていた部室は、一人いなくなっただけで別の場所のようだった。


 やがて、凪が静かに口を開く。


「……寂しいな」


 正義は空席を見つめたまま、小さく頷く。


「ああ」


「静かすぎる」


 再び沈黙が流れる。


 凪は拳を握り締めた。


「正義」


「このままで終わるんか」


 正義はゆっくりと首を横へ振る。


「終われない」


 その一言には、迷いはなかった。


 凪も力強く頷く。


「やんな」


「真理亜さんも言っとった」


「栞は、本当は辞めたくないって」


 正義は静かに立ち上がった。


 昨日の栞の笑顔が脳裏に浮かぶ。


 笑っていた。


 だけど、その笑顔はどこか寂しくて。


 今にも泣き出しそうだった。


「あれは栞の本心じゃない」


「一人で全部抱え込もうとしてるだけだ」


 正義は真っ直ぐ前を見据える。


「査問会議の時」


「栞は、僕たちのために最後まで諦めなかった」


「だったら今度は」


「僕たちが栞を助ける番だ」


 凪も勢いよく立ち上がる。


「もちろんや!」


「エンジェル部は三人でエンジェル部なんや!」


「誰一人欠けたらあかん!」


 正義は静かに頷いた。


「本人が本当は辞めたくないなら」


「僕は絶対に諦めない」


「何があっても、栞を連れ戻す」


 凪は笑顔で拳を突き出す。


「よっしゃ!」


「栞奪還作戦、開始や!」


 正義も拳を合わせた。


「ああ」


「栞を取り戻そう」


 二人の拳が静かに重なる。


 エンジェル部は、まだ終わらない。


 失いかけた大切な仲間を取り戻すため。


 二人は、新たな一歩を踏み出した。

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