表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同じクラスのお嬢様が、冴えない僕に構ってくるんだけどどうしたらいい?  作者: Atelier Lotus


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
137/159

第135話 ありがとう

 市民功労賞授与式が無事に終わった。


 講堂の外。


 参加者たちが帰路につく中、正義、栞、凪の三人は楠市長のもとへ駆け寄った。


 三人は揃って深々と頭を下げる。


「ありがとうございました」


 正義が顔を上げる。


「市長のおかげで、エンジェル部は救われました」


 栞も涙ぐみながら続ける。


「本当にありがとうございました」


 凪も力強く頷く。


「感謝してもしきれません」


 しかし。


 楠市長は優しく笑いながら首を横に振った。


「違う違う」


「わしは、事実を伝えただけだがね」


 三人は顔を上げる。


 市長は穏やかな眼差しで三人を見つめた。


「エンジェル部を救ったのは、わしじゃない」


「君たち自身だわ」


 一呼吸置く。


「歴代エンジェル部の皆さんが積み重ねてきた奉仕活動」


「そして、この夏休み、君たち三人が一生懸命積み重ねてきた奉仕活動」


「その積み重ねが、市民の皆さんの心を動かしたんだて」


 市長は優しく微笑む。


「市民功労賞は、奇跡でも特別な出来事でもない」


「君たちが頑張ってきた結果だがね」


「だから胸を張りゃあ」


「君たちは、この街の誇りなんだで」


 三人の目に涙が溢れる。


 もう一度、深く頭を下げた。


「ありがとうございました!」


 楠市長は満足そうに頷く。


「こちらこそ、ありがとう」


「君たちのおかげで、この街は少し優しい街になった」


 そう言って、三人の肩を優しく叩く。


「これからも、この街をよろしく頼むわ」


「はい!」


 三人は笑顔で力強く返事をした。


 市長へもう一度一礼し、ゆっくりと歩き出す。


 その背中は、この夏を乗り越えた誇りと自信に満ちていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ