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氷室の野望(仮)第壱巻 ~戦国突入編~  作者: 和音
本編

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32/50

32 続きからはじめる(1567年9月8日 織田家)【義昭公との対面】


視界に新しい表示が出た。


―京都ルート

―足利義昭との謁見(えっけん)までスキップしますか?(Y/N)


とりあえず保留。

この対処については家臣団とも話しておきたい。

御使者の細川藤孝を下がらせると、改めて皆と話した。



「さて。これから京へ上洛となるが、皆は異論無いか?」

皆を見渡して聞いた。


「恐れながら申し上げます」

丹羽長秀だ。


「上洛するには、浅井と六角が居ります。

いくら将軍家のご要望とはいえ、京までの道のりはいささか厳しいのでは……」


「それについては考えがある」

信広(誠人(まこと))が口を挟んだ。

続ける。

「殿の妹君、お市に浅井家へ嫁いでもらう」


「お市様に……」

柴田勝家が思わず言った。

続きは私が引き継いだ。

「左様。浅井家を味方につけ、六角を討つ。

そのまま京の三好も蹴散らすつもりだ」


史実では三好家は信長の上洛に際し、阿波(あわ)(四国)へ逃げ落ちる。

なので京では(いくさ)にはならないはずだ。

ただ、唯一の懸念材料は、他プレイヤーが三好家に居た場合だ。

可能性としては十分にあり得る。


「いずれにせよ、義昭公が近いうち岐阜に来られる。

仔細は義昭公にお目にかかったのち、改めて詰める」


続けて

「(林)秀貞、(丹羽)長秀。兵糧の手配と陣触れ含め検討に入れ」

「「ははっ」」


「勝家。そなたは市の輿入れの調整と、護衛として近江に同行せよ」

「ははーっ」


「(織田)信広、(竹中)半兵衛。そなたらは状況の整理と戦略の部分を纏めろ」

「「はっ」」


「出陣は最短で来年の春だ。(木下)秀吉と(前田)利家、伊賀守(安藤守就)とも相談し、足軽衆の陣触れをやっておけ。

田植えの時期とも重なるが、少なくとも半数は連れて行きたい」

「「ははっ」」


んー、相変わらず心地よい。


―足利義昭との謁見までスキップしますか?


私はYesを目力(めぢから)クリックで押した。




--------------------------




いつも通り暗転し、目を開くとそこは


『1567年9月8日 織田家――』

場所は岐阜城の大広間だった。


「足利義昭様、参られました」

小姓が伝えてきた。


「うむ」

私はそう言うと上座から降り、大広間中央に移動し座った。

義昭公御一行を待つ。


―さて。どうなるかな……。


史実どおりに進んでいるので、さしたる懸念点はない……はずだ。

ただなぜか胸騒ぎがする。


「入られます」

小姓が言う。

私は頭を下げ、待った。


しばらくすると数人の足音。

座った。


(おもて)を上げよ」

上座から声がかかる。

頭を上げると、目が合った。


「この度はご足労頂き恐悦至極に存じます。

織田上総介(かずさのすけ)信長にございまず」

そう言うと再び頭を深く下げた。


「うむ。大儀である。足利義昭じゃ」

そう言って再び頭を上げるよう促した。


「某は明智光秀にございます。

以後お見知りおきよろしくお願いいたします」

義昭の左側下座に座した武将が言った。


おお。光秀だ。

パラメータは……まだ途上かな。


再び義昭に目をやる。

そして

―何だこのパラメータは……。


統率と知力が90を越えている。

こんなに高かったっけ……?

ふと脇に居る信広に目をやると同じように驚いている。

そしてすぐ、険しい表情に変わった。


「改めまして、この度はこの岐阜までようこそお越し頂きました」

頭の中を切り替えてそう挨拶した。

「うむ。先刻遣わした書状にて事の次第は分かっておるな?」

義昭が言う。

「もちろん承知してございます。

我ら身命を賭して、必ずや義昭様には京へご帰還頂きまする」

そう言ってみたび深く頭を下げた。


「さすがは上総介殿だ。

期待しておるぞ。私に出来ることがあれば何でも言うがよい」

義昭は笑みを浮かべそう述べた。

私は「ははっ」と応じたのち、饗応(きょうおう)役として長秀を命じた。

義昭らは大広間を出て城内にある客間へ移動した。



この場はいったん解散し、信広を伴い私は自らの部屋へ向かった。


部屋に入るとすぐ誠人が口を開いた。

「義昭のパラメータ異常じゃない?」


「ね。凄すぎ。足利義昭って無能じゃないけど上の下か、中の上のイメージだったんだけど……」

90越え能力のイメージは無かった。


「まさか……ね」

誠人が言う。

恐らく同じことが頭に浮かんだ。


――まさかもう一人のプレイヤー?


いや、そんなはずはない。

義昭はこの頃京都ではなく越前に居た。

わずかに史実にズレが生じているとはいえ、前将軍の足利義輝の命を奪った三好三人衆が治める京へどこかのタイミングで行ったとも思えない。


気のせいか……

にしてもやはり、高すぎる。


「歴史が少しズレた事で、何かアイテムを手に入れたのかな。

茶器とか書物とか」

誠人が言う。


「その可能性はあるかもね。

又は、その今のズレが義昭の周りに影響して能力が上がったとか、だけど」

「いずれにしても、プレイヤーなわけないか。何たって越前だし」

誠人も同じ考えだ。


「ま、義昭公についてはとりあえずは様子見で、いまは上洛に専念しよう」

私はそう言って誠人との会話を終えた。





<1567年9月8日時点>

―歴史乖離率:4.1%

―安定化モジュール:通常出力

―現実世界アンカー不安定率:不明(無効化処理済)

―管理者権限保有者:氷室真紀


織田信長【真紀】(33)…統86  武63  知75  政71  魅80

織田信広【誠人】(35)…統35  武66  知71  政64  魅76

柴田勝家(41)…統89  武88  知59  政69  魅81

丹羽長秀(32)…統76  武71  知80  政75  魅72

木下秀吉(30)…統69  武58  知77  政72  魅84

竹中重治(23)…統81  武35  知92  政88  魅82

林秀貞 (54)…統52  武44  知68  政72  魅57

前田利家(28)…統75  武83  知62  政41  魅70

足利義昭【恭祐】(30)…統91  武49  知93  政70  魅79

明智光秀(39)…統75  武77  知80  政71  魅76

細川藤孝(33)…統72  武61  知86  政83  魅79


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