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第七十六話 ロイヤルコペンハーゲンとただのスリッパ

第七十六話 ロイヤルコペンハーゲンとただのスリッパ

「そうですね。

わかんないですね。」

 

大爆笑になった。

 そもそも、今回の面接は、まともな奴は来てそうでないので、面接官にとってはどうって事ない答えだった。

 

 いっちゃんは続けた。

 

「しかしです、そもそもDYIが普通にあって、プログラムや電子機器や弄れないのはどう言う訳なんですかねぇ〜 パソコンだって、Windows95が出てから一般人に解放されて、自分自身でpopや年賀状なんかを綺麗に作って印刷出来るようになりました。

 プログラムだって同じですよ、意思決定のメカニズムなんて行き着く先は皆同じですよ。音楽や絵画なんかよりもっと近い。英語や日本語の言い回しに著作権がありますか?!一発ギャグとかで著作権もあったらオモロイけど。笑笑。

 もっと、自由に解放すべきなんぢゃないんですかねぇ〜

 オープンソースを公開する事によって、人類は発展するんですよ。

 昔はヴァイオリンなんて貴族の楽器だった。貴族が飽きたから庶民に解放された。

 ヴァイオリンの初期の頃のモデルは、ウインザー城に隠してあるらしいですけど(本当かどうか知らん笑笑(^^))、オープンソースをやんないと人類は進化しないんですよ。

 権力者が全てを庶民に公開する訳ではないので、そんな一気に庶民解放する訳ではないでしょうけど。

 それを待つのか?!解放の先駆者になるか?!

 何でもそうですけど、最初にやる奴は英雄になるか無駄死にするだけですが、自分は先駆者でありたい。

 会社としては、賠償金抱えて、潰されるかも知れませんが、知ったこっちゃない。突っ走るだけですよ。法的な事は全くわからないので、会社としては、制御する部門も必要だと思います、自分は技術力と発想力で勝負したいです。

 技術力はまだ無いですが、発想力は直ぐに使って頂きたい。技術力は何とか追いつきます。


「なるほどねぇ〜 小説を書く程の感性と何も考えずにおねぇちゃんの為に稼いだ金を全額突っ込むくらいの行動力を買えと」

 

 実は、数年前に、

いっちゃんは、早苗ちゃんと知り合う前、超絶美人の中国人の彼女にのめり込み、稼いだ金を湯水のように使い果たした狂乱の日々を、雜雑中(雑談中 笑笑)に笑い話に変えてぶっちゃけていたのだ。

 算額を奉納する知性も、女に金を貢ぐ本能も、俺にとっては同じ「生命のエネルギー」の源で出力先だと。

 

「わかりました。うちも最初からド凡人とるつもりはないんで。

 しかし、プログラムの解放だけでは納得しませんね。所謂巷の自動販売機もカスタマイズしやすくなって、プログラムの修正しやすいです。

 ケーキ屋の前とか、お店が作った商品を夜中に販売する事も出来るようになりました。けれど、それほど売れていますかねぇ〜 自己満ではないですか?!

 パソコンの解放でプリンターも一時期売れまくっていましたが、今は皆んな買わずにコンビニで印刷しています。

 解放後の戦略は、単に突っ走るだけでは足りません。常に変化を掴んで対応して行く力や冷静さも必要です。

 それをカバーする為の秘策とかありますか?!

それとですね。

 あなたの言う『知性の民主化』や『オープンソース』って、自分自身を特別だと認識している自意識過剰と、持てるものの暇つぶしなんぢゃないんですか?!

 貴族と何ら変わりやしないでしょ。


 あなたが290円の互換機で遊んでいる間に、巨大な資本は数兆円を投じて、個人のDIYが入り込めないほどの“ブラックボックス”を築き上げています。

 290円のチップで家電をハックしたところで、それは、システムの端っこを少し汚しただけで、世の中は1bitも変わりませんよ。お遊びですよ。

 

 更にですけど、賠償金を抱えて潰れても知ったこっちゃない......」

 その言葉、本気で言ってます?

会社には社員がいて、その家族がいる。あなたが女に入れ込んで、使い果たした金はあなたの勝手ですが、他人の稼ぎの人生のチップを賭けベットにされては困るんですよ。

 あなたの発想は、ただの“独りよがりの暴走”と何が違うんですか?

 その『生命のエネルギー』とやらを、うちの会社の利益とどう同期シンクロさせるのか。

 具体的なロジックを提示してください。

感情論ではなく、技術者としての『数字』として返ってくる。ベット、お金ですよ。

 

 いっちゃんは、唾と空気と言葉を、同時に喉の奥へ飲み込まされた。

 こ綺麗な暖かいオフィスが、一瞬にして「試合会場」から「氷だらけの冷たい戦場」へと変わったのだ。

 

 

「無茶言うてくんなぁ〜……」

 いっちゃんは、一瞬焦ってしまった。

 

 しかし、

 

「飯食えれば良いんですよ、最低限。

飯くうだけの日銭の商品と、ロイヤルコペンハーゲンの様な高級品も、自分はマルカリで売っています」


 いっちゃんはニヤリと笑った。

「そもそも、社員の生活がどうのこうのって、それこそが、経営者って言うか、選ばれし貴族的な発想ですよね、庶民の生活を舐めちゃいけない。自分は、ロイヤルコペンハーゲンとブランドスリッパ同時に売っていますけどね」(^∇^)


 戦場はもう、ピンポイントの爆撃機を呼んでしまった。


 続く〜

 

 




 

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