大型ミキサー爆誕
途中で頓挫してしまった魚粉事業がね、ずっと気にかかっていたんですよ。
砕く事がネックなんだよね。そこでブンブンチョッパー方式に、大きさと強度を増してやったらどうかな?と考えて鍛冶屋のスミスさんと武器屋のガンズさんと会う事にした。切れ味のいい刃を、樽などにはめ込んで回転させるというものだ。
2人とも刃を作り樽にはめ込むまでは出来るが、回転させる動力についてはお手上げだという。手動では粉までに仕上げるのは厳しいのだそうだ。うーん、うーん・・・こんな時のお助け人、ニコラスさーん!
ニコラスさん曰く「魔石を使いましょう。」との事。
すぐに実験に取り掛かりたいが魔石もなかなか値か張るし、良い状態のものはすぐには手に入らないと言う。基本どの魔石でも使えるけれど、火に使う魔石は火系の魔物、水に使う魔石は水系の魔物など、使用目的にあう魔石の方がより威力が増し長持ちするらしい。
「このミキサーなら中型以上のグレートボアやレッドベア、ミーノータウロスなどのパワー系魔物の魔石なら相性がいいと思う。でもなかなか出回らないんだよ。」
グレートボアにレッドベアですか・・・あー、あるね、すぐここに。取り敢えずツテがあると言って後日渡すようにした。
さすが変態天才ニコラスさん。魔石を渡した5日後に試験運転しますと連絡があった。
スゲーっ!!
「コマちゃん出来ましたよ。スピードも強度も調整済みです。乾燥させた物なら、ある程度まとめて粉砕できますよ。いやー贅沢に2種類の魔石を使ったら、驚く程スムーズに動いてね〜これは大発見ですよ!」
そう言って大樽ミキサー3台を前にふんぞり返っていた。どうぞどうぞ、貴方にはその権利がありますよ!もっともっとふんぞり返ってください。
これで魚粉の生産も進む!魚や家畜の餌は勿論、畑にもいいと聞いた。使用目的はたくさんあるよ、凄いぞ!それに、刃をかえればすり身の大量生産も可能になるよ!!
グルグルとまわるミキサーを見つめる。ほう〜すごい威力だな。危険だから扱う人以外は立ち入り禁止だね。
グルグルグルグルーグルグルグルグル・・・
これさ、あれに使えないかな。
オーイ、ニコラスさぁーん!あっここにいた。
閃いた道具をゴニョゴニョと伝える。ほうほうなるほどと変態錬金術師が呟く。
「面白そうですね、やってみましょう〜!それで今回の報酬の件なのですがね・・・」
チロッチロッと屋台に視線を向ける。
前回同様、報酬にプラス何がいいかと考えていた所、すり身屋台の奥さんが「先生、最近は唐辛子とチーズの入ったスパイシーすり身がお気に入りですよ。」と話してくれたので、赤いすり身のブローチに食べ放題を付け加えて進呈した。
ホクホク顔のニコラスさんの横で、羨ましそうにブローチを眺める子供達。やってやりますか!
ブローチよりも2回りほど小さく作ったすり身のピンバッチを子供達にプレゼントした。
針があるからくれぐれも注意するように伝えて渡す。目を輝かせて喜ぶ子供達。
「でも食べ放題は私だけの特権だからな!」と言い放ったニコラスさんは随分と大人気なかった。
他にも欲しい!と、ねだられた大人達が、船や魚やバーガーなどのデザインでバッチを作っていた事に目を付けた若者らが、工房を作って量産化した。
これでまたひとつ、ビークの港町の名物土産が生まれた。中でも1番人気は、2位のすり身を抑えてサングラスをかけたツルピカバッチだった。強い!
いつの間にか私の襟には9種類のピンバッチがついていて首元が悲鳴をあげている。
いいよ、楽しいんだけどさ、いただいたら付けないわけにはいけないのよ。特に子供から貰ったものはね。また新たにちびっ子がこっちに向かってくる。
「コマしゃーん、コレあげるねえ。」
えびせん屋台の娘っ子が、ぷくぷくのお手ての上にバッチをのせて持ってきた。ありがとぅ〜・・・あーツルピカですぅ。
9種類といいましたがこれで襟には14個つきました。ツルピカ4個目、、、もっと鳥とか花とかが良かったナ。
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