↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界にコスプレのまま飛ばされました  作者: スイッチマン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/30

悪者は成敗だよ



「「「グワーッ!グワーッ!」」」


いくつもの黒い影が目の前を横切り、風が舞う。


破落戸は手を頭から離し、宙をナイフで切りながらしゃがみ込んだ。


無数の海鳥達が破落戸と伯爵を襲っている。

容赦なく頭を目掛け攻撃しては威嚇の雄叫びをあげる。上空には旋回しながら激しく鳴き、こちらをうかがう鳥達。


やれ!もっとやってやれ!毟ってしまえ!さっきのお返しと言わんばかりに応援に熱がはいる。




そこに騎士団を伴ったクラっち達が駆け込んできた。


「グリード伯爵と破落戸を捕縛しろ。証拠品も含め全てだ!」


助かった・・・助かったよぉ〜


「オイッ!大丈夫か⁈あぁお前、血が出てるじゃないかぁ。動かなくていいじっとしてろ。」


「クラっちぃーアイツら捕まるよねぇー」


髪の毛モシャモシャ涙顔のまま聞いた。


「あぁ大丈夫だ、もう心配ない。ってかバカっ!お前なにやってんだよ!!女の子なのに!」


「証拠がないとダメと思ったんだもん。あのチョビ髭パンチの手にはしっかり私の歯形がついてるし、それにほら・・・」


ついでにジャケットから引きちぎったカフスボタンを見せた。


「わかったから・・・もう無茶すんな。荒事は男に任せろ、ったく生きた心地がしなかったぞ。傷が残るとばーさん達も、悲しむ。」


クラっちはハンカチを出して、涙も汚れも拭き取ってくれた。


「鳥達がね、助けてくれたんだ。バァーとやって来てさ、アイツら目掛けて攻撃してさ・・・」


空を見上げて説明する。


「ありがとう!助かったよ!チョビ髭の毛は巣作りに使いなよ!そこにもいっぱい落ちてるよ!」


と、言ったら海鳥達はペッと吐き出した。悪食と言われるアオサギでさえ汚物を見るような目で抜けた毛を見ていた。



ゴルさんの代わりに2人の護衛が付いていたらしいが1人は商会へ、もう1人は後を追ってきたんだって。対応が迅速に出来たからすぐに乗り込む事が出来たけれど、それでも私が痛めつけられていたのがキツかったみたいで、暫くは外出禁止と接見禁止を言い渡された。

あの時は興奮して痛みをあまり感じなかったけれど、家に帰ると痛みと恐怖が襲ってきた。

クラっちがおばあちゃんのお茶を出してくれたんだけど、それを飲んだら安心したのかぐっすり眠っちゃった。




「おーい、ご飯だよー!」


魚粉を試行錯誤している頃から、試作品や余った材料のお裾分けを海鳥達にあげていた。

私がいない時は漁師や加工場やレストラン、屋台の人達があげていたからかよく懐いた。

フンはここでやらないでねと言えばやらなかったし、時間を決めればその時間帯以外は大人しいものだった。

魚群の上に集まって漁師に狩場を教えたり、今回のようにゴロツキ達から絡まれると威嚇し、時には攻撃するようになった。ウィンウィン。



あのチョビ髭パンチことグリード伯爵と破落戸集団は、しっかりお咎めがあるそうだ。

伯爵に至っては余罪もあるとかで、罪状マシマシになるみたい。ざまー


隠すのが上手く、なかなか決定打に欠けてた所にこの騒ぎである。ここぞとばかりに屋敷へ強行突入しザクザク証拠品を押収できたんだって。

これでみんな怯えて暮らす事もなくなるよね!

良かった〜



誘拐事件を受けて武器の見直しを図る。

自分用にデカ蜂レイピアに毒蜘蛛の麻痺液を塗り込んだものと、音玉・臭玉・光玉のような携帯出来る物が欲しい。

その名の通りの物で音玉はパンパンと音が鳴り、臭玉は辺り一面に悪臭がする、光玉はフラッシュのように発光するが、これに限っては犯罪に使われそうなので身内のみの取り扱いとかかな。

音玉や臭玉は女性や子供に持って欲しくて量産したいし・・・

アイディアはあるけれど現物化するまでの工程が無理すぎる・・・誰か、

あっ!ニコラスさーん!



ニコラスさん、寝食忘れてた作ってくれた。

何やら現在使われている魔道具の魔法陣を、応用できたからイケると踏んだらしいけど、なんせ小型化が凄く難しかったらしい。

それでもバキバキの目のまま、すり身を片手に実験を繰り返すニコラスさん。

思っていた以上の早さに、クオリティーの高い現物が出来あがって、天才かな?あれ変態かな?って思ってしまった。


ありがとう!ありがとう!大感謝です!


開発にかかった費用と特許権等など含めて、頑張ってお支払いしました。

けれど当の本人は、その報酬よりもすり身食べ放題バッチの方が嬉しかったみたいで、折角のオシャレ服にはいつもすり身の形のバッチが光っていた。



気を付けてはいたものの光玉の存在が破落戸の残党に知れ渡っていたらしく、チロチロニヤニヤと遊ぶ子供達を見ながらそれを寄越せと言ってきた。

そんな事もあろうかと『光』と書いた強力臭玉をいくつか作り


「これは強力な物なので胡桃を割る如く強く指で潰さなければなりません。手に反応するので必ず手か指です。お願いです悪い事には使わないでぇぇ〜」


と渾身の演技をした。暫くしてあちこちで悪臭騒ぎがあったが4度目はなかったという。

通りすがりのフードの男からすごい臭いがしたが、視線に気付くと足早にどこかに行った。

ざま〜。お前らのリーダーの暴言は忘れてないからなっ!

そして子供達や女性には臭い奴には近づくなという金言が生まれた。



お読みいただきありがとうございました。


気軽に楽しく読んでいただけたら幸いです。


ブックマークや☆での評価で応援していただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。