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異世界にコスプレのまま飛ばされました  作者: スイッチマン


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19/30

秘密を話すよ


翌日にはお土産渡して、港町での話もした。現在進行形で動いている事があるから、もう一度戻らなきゃいけない事情を話す。


「そうなの?また行ってしまうの?」


おばあちゃんがほほに手をあててため息をつく。


「ばーちゃん、じーちゃんと一緒に来るか?旅行なんて行った事ないだろ?港のある大きな街だ、俺の仕事場もあるし一度来てみなよ。」


クラっちのその言葉で2人の予定が決まった。


お祭りはまだ先だから、私達は先に戻って準備をし、2人は商隊が村にやって来た際に、一緒に連れて来てくれるようにした。

楽しみだ!俄然、張り切っちゃう!2人には楽しんでもらうっきゃない!拳を空に向け気合いを入れる


「「エイエイオーー!」」


「・・・なんでアンタが知ってんの?」


「信者集団から聞いた。お前が拳を上げた後に、エイエイオーって言うんだって。意味はさっぱりわかんねーけど、きっと神様と交信しているから、自分たちもあやかっているんだって。」


はぁ〜⁈なんだってぇ〜それ全然間違ってるよ!

ただの気合いだよ、景気づけだよ!日本人皆んなやった事あるよ!誰なのさ、そんな事いいはじめたの。私の認識おかしいぞ。



長くは滞在出来ないから必要な事をやっていく。

取り敢えずは畑周辺と森へのパトロール。

畑のデカ蜂結界はどうかな、魔物の動きはどうかなとチェックする。おじいちゃんの話では、ここの所まったく見ていないらしい。

よし、ちゃんと機能しているんだ。実験的にやったけれど、これはかなり効果的なのではないかな。一安心だ。



森に入る前にクラっちに私の事を話そうと思っていた。もう半分は家族みたいなものだし、これからきっと隠したままでは不都合が起きると思ったから。


「ねぇ、クラっち少しいいかな。」


森の手前で声を掛ける。


「んあ〜なんだ〜?」


「私の事について話したい事がある。聞いた後に判断するのはクラっちだけど、信じてもらえたら嬉しい。」


じっと私を見て頷いた。


「私、多分、他の世界から来た。もともとこの世界とは違う場所で生きてきた。突然、気付いたらこの森にひとりでいたの。

名前はメグ。おじいちゃんたちにはそう呼ばれてるでしょ。コマチは冒険者登録した時の別名。

そして風の魔法と収納魔法が使える。それがあったから、この森から村までやってこれたと思ってる。

収納の中には魔物や植物が沢山しまってあるの、出来ればギルドや商人に売って、港の祭りの予算にしたい。だから協力して欲しいんだ・・・驚いた・・・よね?」


扇子に筆で書くと、何故か物体化してしまうアレは言わずにいた。ここぞって時以外は使ってはいけない気がした。


「あー、色々と繋がった部分と驚いた部分があってだな・・・なるほど、他の世界の知識があったから、とんでもない発想がポンポン出たんだな。で、名前はメグでコマチは冒険者名。そして風と収納の魔法ね・・・お前、収納ってどれくらい使えるの?」


「うーん、多分今は家一軒分ぐらいかな。数メートル離れた所からでも収納できるようになったよ。マジックバックってない?それをダミーにしちゃえば目立たないよね」


「マジックバックはクソ高いんだぞ。王族か貴族か大商人あたりしか持ってないな。それに俺の知る一番容量の大きな物でも大型の荷馬車一台分だ。知られたらマズイから絶対に言うな。それと素材の件だが、うちの商会でマジックバックを手に入れる。それに移して持ち込めばいい。売れたらその分は渡してやるよ。」


「よかったよ、信じてもらえて。あと素材が売れた時はちゃんと手数料は取ってね。時間も労力も使わせるからキッチリと。じゃあ、素材のリスト後で渡すね。」


とても軽い気持ちになった。クラっちは意外といいヤツだし頭もきれる。何だかんだと頼りにしてるんだよね。

では久しぶりの狩に行きますか!



「おいっ!聞いてないぞ!何だその風魔法は。中級程度なら瞬殺だったぞ。」


家への帰り道クラっちが吠える。うるさい。


「今日狩った分も一緒によろしく。」


いやー頼れる兄貴だなー



久しぶりの帰省はあっという間に終わってしまった。

4人で囲む食卓は美味しくって、暖かくって、ずっとこんな風に過ごせたらな、なんて思った。


いよいよ港町へ戻る日、朝からおばあちゃんはサンドイッチ2人分を作っていた。


「ここの飯が美味すぎて・・・」


クラっちは泣いた。いい歳した男なのに。


2人にはまたすぐ会えるね、といって馬車に乗り込む。前回同様に豆粒になるまでずっと手を振る。クラっちは前回の事もあってか、私よりも大きく手を振ってまた泣いた。いい歳したー・・・

サンドイッチもモリモリ食べる、指についたソースまでしっかり舐め取る。包紙まで口に入れる勢いだった。うへっ。


「ねぇ、食べながら泣かないでくれる?」


「お前にこの気持ちはわからない。」


あーそーですか。でもよかったね、念願のサンドイッチ。

・・・じっとりと私の手を見る。背を向け無視して急いで残りを食べた。



港町へ戻る道は、意外にも楽しかった。

お互いの蟠りも減ったおかげか、色んな話しをして笑ったり、意見を交換したり、これからの事をたくさん話した。

明日は港町に到着する。ワクワクするけれどちょっとだけ寂しい気持ちになったかもしれない。


お読みいただきありがとうございました。


気軽に楽しく読んでいただけたら幸いです。


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