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異世界にコスプレのまま飛ばされました  作者: スイッチマン


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15/28

港街ビーク


さっさと村へ帰ろうと思ったけれど、せっかくここまで来たのなら、いっちょう観光でもやってみるかと思って市場へとやってきた。


お目付け役なのかも知れないけれど、お手伝いさん?のルキさんと護衛のゴルさんも一緒だ。

ルキさんは色白の美女でニコニコと世話をしてくれる。ゴルさんは背の高いマッチョで威圧感半端ない。

驚く事に2人は兄妹らしく元は王宮で働いてたんだって。


見たことない果物や野菜がいっぱいで、どれくらいもつのか、どんなふうに料理するのか聞いていくつか買ってみる。


あとは雑貨屋さんと武器屋さんも見てみたいな。おじいちゃんの畑仕事に使える物や、おばあちゃん用の刺繍糸が欲しい。

良さそうな物にチェックを入れる。フムフムさすが貿易港、物が豊富で迷っちゃうね!


でも、確かに物はたくさんあるし活気もすごいんだけど娯楽がたりないな〜

屋台もバリエーションが少ない。お決まりの串焼きに手軽に食べられるパンね。あとは果実水か。



大きな貿易船や客船が入港できる波止場より、もっと西側に漁港があった。

丸太のような腕の男達が漁獲物の陸上げをし、次の漁の準備に取り掛かっている。海の男たちの声は大きく動きも早い。


活気はあったが一部難しい顔をした男達がいた。

「大漁なのはいいんだけどよ、どうすよるこれ。」

「市場に回して、宿に回して、干物にしてもまだ余るな。」

「漁に出たもんにはちゃんと払ってやりてーしなぁどうしたもんか。」


ははーん、獲れすぎちゃったんだね。冷凍とか出来ないもんね。


「・・・・・。」


いけない、私にできる事なんてたかだか知れている。中途半端に首を突っ込むのは危険だ。


「魚が取れ過ぎても大変なんだね。」


「はい、この辺りはその年で水揚げされる量が大きく変わります。今年はシロイという魚が豊漁みたいですね。」


「この辺りはどんな魚料理をするの?」


「焼きます。」


「他は?」


「塩をふって焼きます。」


「塩焼きだけ?ここでは煮たり、揚げてたり、蒸したりしないの?」


「煮る?揚げる?蒸す?」


あっ、ヤバいかも。


ぐるん。

眉間にシワのコワモテ達の首がこちらを向く。


「おーい嬢ちゃん、その調理法教えてくんねーかぁ。」


「あのぅ〜私もよく覚えてなくて〜」


「覚えてるだけでいい、さっとでいいからよー、そこの加工施設は今つかってねーからそこでやってくんねーか?もちろんお礼はするからよぅ。俺達もうお手上げなんだわ。」


「オイ、無理強いはよせ。」


ありがとうゴルさん、かっこいいよ!


「ああーん、何だオメー。」


眉間皺のつるっぱげが顔を近づけた。


「オレはこの方の護衛だ。このまま無理強いするなら手加減はせん。」


「・・・おい、お前ゴルじゃねーか!俺だよぉライトだよ!」


ゴルさんは怪訝な顔でつるっぱげを観察する。


「ライト!お前何してんだ!」


ベタだが感動の再会である。嬉しそうにしてるな。

コワモテの困り顔で事情を話している。

えーゴルさんの知り合いを無視できる人いる?もう、チャチャっとやって帰りたい。



私はルキさんを連れて案内された加工場へ入る。早速、魚の下処理を手伝ってもらい作業に取り掛かる。


「何か野菜ないですか?調味料とか粉類とか。」


何か使えそうな物を用意してもらいレッツクッキングゥ。頑張ってテンションあげます。

無心でアクアパッツァ的な物、唐揚げっぽい物、白身魚の酒蒸しっぽいのを作る。

こちらの世界の素材も調味料もよくわからないから手探りでかつ大胆に作った。


「はいどーぞ召し上がれ。」


海賊のお頭もとい、ライトさんとその仲間達が食べはじめる。モグモグモグモグ、、、

あれ無反応?やっちゃった?帰っていいかな?


「お嬢、ちょっと待ってくれ、、、待ってくれ。」

「「「ちょっちょっちょっ!!!」」」


そう言ってパイレーツ集団に囲まれた。


「ひぃぃーこわいぃー。」


「違うんだ!こんな美味い魚料理初めて食べた!すごいぞこりゃあー革命だぞ!」

「「「革命だ!!!」」」


そう言ってレジスタンス軍団は雄叫びを上げた。


「頼む!もう一度作ってくれ!」


「しんどいので嫌です。」


「そこをなんとか!!」


「じゃあレシピ書くんでそれ見て作ってもらって下さい」


「お前、レシピくれるのか?いくらだ。」


「んー別にいいです。そんな手が込んでるわけでもないし。」


「お嬢!俺たちの海の女神だな!」

「「「うぉー女神!!!」」」


そう言って信者一団は盛り上がった。



何だかコントじみててノリノリだけど、顔はあれだけど、きっと悪い人達じゃないんだろうね。

その場でざっとレシピを書く。日本語でオーケー?って思ったけどどういうわけか大丈夫だった。


「残った頭や骨は魚粉にしてもいいかもね。」


キランッ!奴らの目が光った。

ヤベッ、早く帰ろう!!!


「「「お嬢!」」」


私のバカっ。


「うる覚えだからぁ〜よくわかんなくてぇ〜。」


もぉ〜また同じようなくだりやるの?


お読みいただきありがとうございました。


気軽に楽しく読んでいただけたら幸いです。


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