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イカれた異世界で生きていくための絶体条件  作者: 夢見羊


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在り来りの王と勇者達?

暗闇。

 目を覚ますと視界を塗りつぶす暗闇。一向に目がなれないことから光が一切差し込まない場所にでも居るのかと思ったが。


 体すら動かない、なぜなにが起きたのか理解できない、なぜこんなに暗いところに居るのか、それも手足に力が入らなくて全く動かない。体が縛られて動けないのではなく、肉体にそもそも力が入らない。

 なぜなぜと思い悩む、そもそもここに来るまえにどこにいたのか思い出してみる。


 …………たしか、そう……自分は学校で登校してクラスで幼馴染みに頬をつねられ、それをクラスメイトの皇さんに助けてもらって……急に光って魔法陣が床に描かれて、それでそれで皇さんを助けようとして手を伸ばしてーー


 なら、ここはーー異世界……なのか?


 相変わらずに暗闇で体には力が入らない。けれど、意識していなかったからか次第に感じる。

 自分が寝ているのが床でごつごつとしていて硬く冷たく少しじめっとした石畳みたいな所で寝ていることに。次は臭いが、音が聞こえて目が開く。


 写るのは見たこともない天井。相変わらずに暗く、視界の端には光が差し込んでおて光は揺らいでいた。炎が揺らぐように。


 目をぱちぱちと開いていると、体にも力が入っていく。血流を手足をグーパーして体の先へと流していくように、たまに朝起きたら腕が全く動かない現象のときように少しづつ動かしていく。

 血流がある程度回ったのか、頭を動かすことができるようになって辺りを見回すと誰かが倒れている。それは内の学校の制服をきた誰か。

 辺りを見回し、次第に手足も動くようになってきて痺れを感じるようになった。


 痺れに屈指ながら、必死に体を動かそうとしていると誰かが気付いたのか、こちらに駆け寄ってくる足音を聞く。

 それと同時に自分の名前を呼ぶ声も、聞き覚えある。それは最後に聞いた声。


「大友くん、大丈夫? 動ける」


 心配そうに声をかけてくれたのは皇さんであり、近寄って自分の顔を上から覗いてみるように顔と顔を合わせる。


 まじまじと見ると顔立ちが整っていて、まつ毛は上に反り返ってぱっちりとした大きなお目目。眉は筆でスッと引いたかのように綺麗であり、大きな黒目がじっとこちらをみる。

 美しい。ただそうと思うしか許されない、長くさらさらとした黒髪と白い肌がより際出せる。


 皇さんに見惚れていると、こちらを覗く彼女は首をかしげ不安そうとも心配そうともした顔でこちらをみる。


 ああ、大丈夫かと聞かれていたことをようやく思い出し。

 体の動きはまだ鈍いものの、動けることを確認確認して、なんて返そうかと考えつつも声がまず出るか不安があったが。


「す、少し、体の動きが悪いぐらいだけど大丈夫かな」


 少し詰まってしまったが、問題なく声は出すことが出来た。

 それと同時に起き上がろうと手足に足腰に力を入れて上半身を起こすが、いきなり体から力が抜けてしまう。まるで体が動くことに馴れていないかのように。

 それを支えるために皇さんは抱きつくように抱えられる。それで地面に体を打ち付けるようなことにはならなかった。


 むにゅっとした柔らかな感触が全身を包む。

 抱きつくように支えられているから当たり前だが、彼女の女性的な部分がダイレクトにあたってしまうわけであり、有り難いと思うと同時に助けようとして善意でしてくれたのに罪悪感を抱いてしまう。

 そんなことを知らないとばかりに、皇さんは自分の顔を覗いて心配そうにいう。


「大丈夫? 身体に不調はない?」


「う、うん、大丈夫。助けくれてありがとう。ただもう離してくれてもいいから」


「そう?」


 離してくれるのかなと思っていたら、力強く不安を拭うように強く強く抱き締められてから、ちゃんと手で体を起こせるように体勢を整えさせくれるようにしてから体を離した。

 体が離れる時に皇さんが見せた顔が少し、ほんの少しだけ寂しさを抱くような憂いた表情になったのは多分気のせいだろう。


 皇さんと自分では釣り合うことなんてない。

 そんな思考を頭から飛ばすように辺りを見回す。

 周りには自分と同じように地面に寝ていたクラスメイトが困惑に満ちて表情で、なにか何でも良いからと情報を得ようと辺りを見回していた。


 そうすると必然に一つの場所へと視線が集まる。先からそこにいながら沈黙を続けている、まるで木偶の坊のように佇む者達。

 だがその者達の先頭にいる二人は服装から別の雰囲気を醸し出している。


 一人は男。おじさんともいえる年齢であり髭が大層ご立派に伸ばして、服は絢爛豪華ともいえる刺繍によってか衣服にデザインされた紋様は複雑でありながらも対照的な紋様。

 一目で偉い人だなと察せられるほど。彼の後ろにいる者達と比べて、豪華さは一つ二つと上でありそこから彼の家臣であると判断できる。


 一方で、その偉い人であろう人物の隣、少し上体を前のめりにしてこちらを爛々と視る。

 偉い人の家臣との服装と比べても質素、単色の白色ローブで身を包む小柄な女性。

 ローブに包まれているがフードは被っていないから顔がよく見えて白と黒が入り交じる髪は程よく長く右側にサイドテールとして纏められている。顔は美人と言っても差し支えがないも、顔色は血色が悪いのか青白くも感じているが死に絶えそうな弱さ貧弱さとは対極に瞳は緋色の満ちていた。

 表情は少し薄く隠すように喜びを隠すように無表情に努めているも漏れて薄気味悪い。


 この二人を見て考えれば、この二人が何者なのかには予想が簡単につく。

 男は王様またはそれに準ずる者、そして女性は魔法使いまたは魔術師とも呼ばれる摩訶不思議をなす者。すこしマッドを感じなくもないが。


 準じ起き上がったクラスメイトが見つめ、相手も自分達を見つめて異様な空気が流れる。どちらが先に切り出すか。

 緊迫さえも感じる中を、クラスの中で一番のコミュニケーションお化けである北風 太陽(きたかぜ たいよう)が春風のように声を掛けた。


「なあ、一つ聞いて良いか」


 皆の視線を一斉に集めても動じず何てこともないように平然と和やかに笑うようにその視線を受け止めている。

 特に返事はないが、それを了承としたのか口を開く。


「あんたらは俺の友達になってくれるのか?」


「「「???」」」


 何てこともないように意味が分からない、いや、意味は分かるが5Wがはっきりとしない。

 いや、いや、まあ北風 太陽だからで全て納得してしまえるが、今は多分自分達は異世界召還されたんだよ? そして王様とも思わしき人がいて普通それ聞くか。


 クラスメイト達全員がいまいち何といったらいいか微妙といった顔で苦笑いすらできなく、いつも北風 太陽の行動をが止めてくれる? 幅田 独裏が隣には居なく止めることもできなかった。隣に居ない幅田(はばた)を探して見れば、噛み殺すように嗤っている。


 だが笑っていたのは一人ではなく、自分達とは違って無表情でこちらをただ見る者達。王様と思わしきの隣にいる白色ローブの女性が吹き出すように笑っている。


「にひ、ひひひ……ああ、面白い」


 面白いとばかりに北風を見つめ、目を細目ていう。


「いいよ、ただ友達に成れるならね」


 そう一層に笑みを強めて北風を見てから、隣にいる王様へと視線を移すと。

 その視線に答えるように王様は頷いてこちらを見て、微動だにしなかった体を動かし表情を動かし、口を重苦しくも言葉をつらつらと語る。


「君達には理解できないだろうが一先ず、君達に謝罪をする、此度のこちらの我が儘にて連れ去ったことを心から申し訳ない」


 頭を下げたあとに謝罪の言葉を言った、その後を追うように後ろの家臣達も頭を下げ。王様と思わしき者の隣にいる白色ローブの女性も同様に。

 深く重くも感じる謝意、だが頭を上げる所は軽くも感じる。


 王様と思わさしき者はこらちを見渡すように見てから、困惑するこちらを無視するかのように話を続ける。


「君達を我が国を助けるために異世界から拉致をした、許されざる事であることを理解しているが我が国の生存のためにいたしかなく」


 クラスメイト達から困惑が広がるのを感じる。動揺、混乱、唖然、怒り、歓喜と。

 自分の隣にいる皇さんはただ王様を、その隣に女性をただ見ている。探るように真偽を真意を無表情で。

 落ち着く暇もなく、言葉を続け話し出す王と思わしき者。


「我が国であるペアニヌ国を、この弱き王であるザォクェホ・ペアニヌに隣国である魔族の国であるパヌア国の戦争に力を貸してほしい、魔族との戦争に参加してして魔王を討伐してほしいのです勇者達よ」


 理解はしていたが、本当に自分達は異世界に勇者として召還され魔王討伐を願われる。

 本当に今日は非日常だ。

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