第86話
晩の鐘が鳴った後は解散となり自室に戻って夕食を済ませ体を休めた。
次の日、『すぐやる課』部屋に行くと2人ともいなかった。
…そうだった、今日は検証をするから庭に直接集合するんだった。
僕は早歩きで庭に向かった。
庭に着くとウィルさんとバリーさんが検証の準備をしているようだ。
「おはようございます、ウィルさん、バリーさん。遅れたみたいで…」
「あ、柴田さんおはようございます。だいじょうぶですよ、そろそろ準備が終わるのでちょうどいい頃合いですよ。」
なんだか準備に参加しなくて悪い気がするな…
今度はもっと早く来よう。
気を取り直して検証だ、まずは『加速』から始めていく。
加速の魔法陣の定義は他と似たものだ。
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/**
* @fn speed_up_magic
* @brief 加速魔法
* @param speed 加速具合(0 ~ 2147483647)
* @return void
*/
void speed_up_magic(int speed)
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そして、昨日ウィルさんが考えたケースでは大まかに言うと。
A.動いていない状態のものに対しての検証
B.動いている状態のものに対しての検証
この2つに分けられる。
また、ものを運動させるには同じ動きをさせなければならない為、球体を下り坂へ転がす方法にした。
実際に検証をする前に魔法陣をかけていない状態で球体を坂へ転がしてみる。
転がる速度などは感覚でだがこんなものか?
スピードガンがあればしっかりとした検証ができるのになぁ…
ないものを強請っても仕方ない、ひとまずは停止状態のAの条件で加速の指定を1で検証だ。
…変わらない気がする、次の検証だ。
それから指定の値を10まで試してみたが変わらないように見えた。
Aの条件だと指定を幾つにしても変わらないのかもしれない、次は動いている状態Bの条件だ。
同じく加速の指定を1で始めていく。
……あれ?Aの条件と同じだ。
何かやり方が違うのか?
まずはテストケースを消化していこう。
加速の指定値を順々に上げていくと値が大きくなるに連れて心なしか下り坂を転がる球体が加速しているように見える。
指定10の時には劇的に早くなっているとは言えないが確かに早くなっている。
指定の値が低いから分かりづらいのかもしれない。追加で魔法陣を用意するか?
「柴田さん、Aについては変化が見られないのでBでもう少し大きい値で再実施しませんか?」
「そうですね、僕も同じことを考えていました。…10では変化が小さいのでここは思い切って一気に50まで上げてみますか?」
「…うーん、大丈夫ですかね?」
「球体が止まる場所は大体同じ位置ですので離れていれば大丈夫かと考えます。」
うん、バリーさんの言う通り球体が止まるまで離れていれば安全だ。
僕は試しに50での指定で魔法陣を用意した。
「では、これが50を指定した加速の魔法陣です。」
「拝見いたします。……はい、いつでも発動できます。」
相変わらずバリーさんは初見の魔法陣を覚えるのが早いな…
この50の指定で球体に変化が見られれば良いな。
ウィルさんが球体を坂へ転がしバリーさんが魔法陣を発動させる。
…明らかに加速しているように見える。
2倍とは言えないが確かに早くなっている。
と言うことはこの加速の指定はどう言う単位だ?
10で早くなっている気がする、50で明らかに加速している…
そうだ、こういう時こそ鑑定の魔法陣だ。
「ウィルさん、僕が球体を転がすので加速の魔法陣をかけられた球体に鑑定の魔法陣をかけてもらえませんか?」
「あ、そうですね!何か分かるかもしれないですね。」
「では、バリーさんまた50でお願いしますね。」
「承知いたしました。」
それぞれ位置に着き僕が始めますと声をかける。
球体を転がしバリーさんが魔法陣を発動させ、続けてウィルさんが鑑定の魔法陣をかける。
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備考:加速の魔法陣かけられている。加速度は50%増し。
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あぁ、加速の指定値はパーセント増しするのか…




