第51話
その後、晩の鐘がなるまでウィルさん主導で魔道具の講義が始まった。
魔道具の歴史からこれまでの発明された道具について、さらには各国の工房の特色まで。
すごい早口で説明されるので置いていかれそうになったが時折バリーさんが補足のような解説を挟んでくれたので何とかついていけた。
晩の鐘がなったところでお開きとなった。
「では、使っていなかった特製インクがあったかと思うので探してみますね。」
「私は魔物を狩ってきます。」
そう言ってウィルさん、バリーさんが部屋を出ていった。
夜なのにこれから魔物を倒しにいくのか、バリーさん大丈夫なのか?
そして次の日『魔法陣すぐやる課』部屋に入るとウィルさんがいた。
「あ、おはようございます。昨日、部屋を探したら魔道具を作成する一式を見つけたので持ってきました。」
テーブルの上には筆記用具一式が置かれていた。
中にはテンプレート定規のようなものもある。
懐かしい、あれでよくフローチャートとか描いていたな…
[ ガチャッ ]
ドアが開いたと思ったらバリーさんが入ってきた。
レッドアイウルフのミチェラーダも一緒だ。
「遅れました、魔道具なら1年くらいは困らない程度の魔石を用意しました。」
そう言うとバリーさんはゴロゴロと魔石をテーブルの上に置いた。
夜通し狩っていたのだろうか?
「バリー、この大きいのすごいね!ザザタートルにハンターツリー、スティンガーバードの魔石!?どうやって倒したの?」
ウィルさんが魔石を鑑定しながら興奮している。
すごい魔物を倒したのだろう。
「スティンガーバードは私ではなくミチェラーダが仕留めた。スキルの火球を何発も放って確実に当てていた、変異種というのも伊達ではない。」
バリーさんに褒められて嬉しそうだ。
僕からも『すごいぞ』と言っておいた。
「ではこれで準備ができましたね、柴田さん何を作るのですか?」
「そうですね、色々と作ってはみたいのですが最初は風を起こす魔道具ですかね。」
僕は魔法陣を描く道具を貸してもらい、板を1枚もらった。
まずは出来るかどうかだから簡易的にするか。
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#include <stdmagic.h>
int main(void) {
wind_magic(2);
return 0;
}
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バリーさんに見せてもらった魔法陣だ、あの時危険性はないと言っていたから風力的にも大丈夫だろう。
プログラムも書けたから僕のスキルで魔法陣化っと。
…うん、出来た。
スキルの説明は『魔法陣への変換は書いたプログラムに対して触れ、スキル行使を念じます』だったから紙限定ではないんだよな。
「柴田さんのスキルって紙で書いたものじゃないんですか?」
「いやぁ、紙限定となかったので出来るかなとやってみたのですが出来ましたね。」
それでこれに魔石をつけるんだよな?
おかしい?
魔法が発動しない、失敗か?
「ウィルさん、後はこれに魔石をつけるだけですよね?」
「いえ、魔法の出力場所の指定が必要です。少し良いですか?」
そう言うとウィルさんは魔法陣を描いた板を手に取り、両面に何かスタンプのようなものを押した。
すると一瞬だけ淡く光った。
「これで魔法陣に魔石をつけるとこちらの出力から魔法が出ます。」
なるほど、スタンプを押すことによって入力と出力をリンクさせて実行ができる状態にする仕組みか。
まずはやってみよう。
板に描いた魔法陣に魔石を近づけると反対側から風が出た。
「…出来ましたね。」
「出来ちゃいましたね…」
「ま、魔道具職人が幾年もかけて描く技術がスキルで出来るなんて…」
まぁ、そう言うスキルだから仕方がない。
次は出力可変で試してみたい!




