第28話
ドアが開くとバリーさんが入ってきた。
小脇に何か抱えているなとよく見たら犬っぽい動物だ…
あれが魔物なのだろうか?
何やら尻尾も下がって意気消沈のような感じだが。
「フリー王子、魔物を確保してきました。」
「ご苦労様ぁ、レッドアイウルフだねぇ。珍しいねぇ?」
「防壁を出て少ししたところにちょうどレッドアイウルフを見つけましたので威圧して大人しくさせました。」
バリーさん平然と答えているけど魔物を威圧して持ち帰るってパワープレイすぎるでしょ。
危険じゃないのかな?
「あぁ、レッドアイウルフは一度屈服すると逆らわない習性なんだ。それにウルフ系統の魔物を屋敷において警戒させたりする貴族も珍しくない。それでバリー君は鑑定をしたらこのレッドアイウルフはどうするんだい?」
「屋敷の警備に加えようかと考えております。主様に許可をいただかないといけませんが。」
番犬みたいな扱いだな。
襲われる可能性が無ければいいか。
「それじゃあ鑑定をかけよう。」
そういうとバリーさんは抱えていたレッドアイウルフを床に下ろした。
それを見て王子が魔法陣を発動させた。
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名前:
種族:レッドアイウルフ
スキル:俊足、火球
備考:変異種
1/2
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ふむふむ、火球ってことは火を吐いたりするのか?
元の世界じゃ考えられないな。
変異種ってどういうことだろう?
「…ウィル君、バリー君。レッドアイウルフって火球というスキルがあるのだが知っているかい?」
「…いえ、初耳ですね。生物省に問い合わせしますか?」
「うーん、変異種だからスキルに火球があるのか元々火球があるのか…考えるのは後にして先に鑑定結果の続きをみよう。」
そう言って王子がスワイプした。
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属性:火
知性:高
危険度:なし(バリー・ブレイに屈服済み)
希少度:7
2/2
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「希少度については先ほどの鑑定した愛玩鳥のヤズーが2だったね。あれは一般的な鳥として認識されているということを考えると数字が大きいほど珍しいと言うことになるねぇ。」
火球があるから属性は『火』だよなぁ。
知性の『高』はどれほどのものだろうか?
希少度はフリー王子の考察通り数字が上がれば珍しいのであろうが10段階評価なのだろうか?
そういえば名前が空白だったが名付けすれば表示されるようになるのか?
「バリーさん、その魔物に名付けしますか?鑑定結果に反映されるかもしれません。」
そう言うと少しバリーさんが考え、魔物へ口を開いた。
「今日から『ミチェラーダ』だ。それがお前の名だ。」
魔物はわかったとばかりに『ばふっ』と短く吠えた。
しばらくすると鑑定結果が消えたのを確認して再度王子が鑑定魔法を発動させた。
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名前:ミチェラーダ
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更新されているな。
と言うことはデータ反映については、ほぼリアルタイムで行なっていると断定しても良さそうだな。
僕のスキル『魔法陣エンコード/デコード』の時もそうだったし。
「バリー君の名付けが反映されているねぇ。ミチェラーダはどこから出たのかな?」
「昔実家で飼っていた犬の名前です。しかし、柴田様のスキルの時もそうでしたが口に出すことで変化があるのかもしれませんね。」
おっと、そうだった。
細かい条件として口に出す、出さないの条件は考えないといけないな。
今考えている他に条件が必要かもしれないが、これは別件だ。
ひとまずこれで各鑑定魔法陣の検証はできた。
表示項目についても書き出せたから書式を整えて清書をすれば資料として使えるだろう。
さぁ本題であるウィルさんが書き連ねた鑑定魔法陣の入力仕様について向き合うか…




