間話3
フリー・エンエヌ第4王子視点
私は子供の頃から人の考えていることがわかっちゃうんだよねぇ。
しかし、このことを言うと気味悪がられると思い至り誰にも話せず。
この能力は人には話せなかったけど、不穏な考えをする貴族や従者を判別するのに役立った。
不穏分子を見つけると父上である国王陛下に報告をしていた、その度に褒められ嬉しかったなぁ。
この能力は体調の悪い時は使えないけど、自室で休む為さほど問題はなかった。
兄達も私のことを可愛がってくれ、魔法学院ではそれなりに充実した日々を暮らしていた。
同級生達は私に遠慮をしているのか交流が薄かったけどウィル君、バリー君と言うかわいいおもちゃ…もとい、かわいい後輩は気兼ねなく交流を持ってくれた。
魔法学院を卒業し、成人の王族として諜報部隊に入ることを父上と兄達に話した。
魔法学院で機能しなくなった魔法陣に興味を持ったからだ。
機能しなくなった魔法陣はここ200年の間に起きている、過去を遡ればもっと数があるかもしれない。
なぜ諜報部隊かと言うと昔の歴史書には儀式の話などが数多く記載されているが今現在そのような儀式は行なっていない。
因果関係があるかもしれないが確定させる材料がない、ならば秘密裏に調査ができる権力があればと考えた。
最初は反対をされたが説得の切り札であるスキルについて話したら渋々納得してくれた。
可愛い息子、弟のやりたいことを応援してくれるようで幸せです。
決して、スキルの証明に一人ずつ恥ずかしい秘密を暴露したせいではないです。
機能しなくなった魔法陣と教会の関係だけを調査するだけにはいかず、日々国内の不正や不穏分子の捜査、他国の情勢調査といった仕事にも尽力しなければいけません。
そんな日々を過ごしていると部下からハワード邸にて召喚の魔法陣が発動され、異界の者が現れたと連絡がきた。
名は柴田玄、召喚されし解析者かぁ。
ともかく、緊急事態です。
すぐ父上、兄達に報告しに行きました。
さすが父上と兄達です。
情報共有する友好国の一覧化と伝達の準備や過去の召喚に伴う各種資料集め等を無駄のない指示で進めていきます。
私も各地に散らばっている部下に異変調査を指示します、ハワード邸の部下にはそのままメイドとして潜入してもらいます。
次の日部下から驚きの情報が来ました、新たな魔法陣を3つ発見したと。
さらには先日発表された鑑定の魔法陣を一歩進め詳細な情報が映し出され、異界の者は『危険度』という項目で不明と出たと。
…異界の者のスキルは何だ?
それよりも危険性があるのか?
だとしたら直接調査に行かないといけないな。
すぐさま明日の朝食後にハワード邸へ向かうと部下へ連絡をし、父上に転移の魔法陣を明日使うと伝えると『駄目』の一言。
仕方がないので父上が隠している秘蔵の酒の隠し場所をバラすと交渉したら渋々認めてくれました。
そんなに飲まれたくなかったのでしょう。
翌日ハワード邸に転移すると懐かしい顔がありました。
かわいい後輩のバリー君、何で震えているのかな?
その隣にいるのが例の異界の者…柴田君ですね、特段普通の中年に見えるんだけどねぇ。
どうやら新魔法陣の検証をするみたいなのでやってみるように促した。
それにしてもこの異界の柴田君は色々考えるねぇ。
あ、氷の魔法陣成功したようだね。
それから気になった鑑定についても見せてもらった。
鑑定結果は触れるのかぁと思ったが指を滑らせると言葉を失った。
し、賞罰の項目があるってことは40年前に機能しなくなった鑑定魔法陣の代替として使えるっ!?
この柴田君って来て3日目でしょ?
どういうスキルなんだ!?
そしてトドメに何やら文字みたいなものを書いたと思ったら紙が光って魔法陣に変わったのです。
模様が複雑な魔法陣を言葉に置き換える、逆も出来るってすごいでしょ!?
何で平然としているんだ…
ということは私が追ってきた教会との因果関係もわかるかもしれない。
新しいおもちゃの柴田君、逃がさないよぉ。
ウィル君とバリー君もね。




