間話2
バリー・ブレイ視点
事件は主様の息子ウィル殿の新魔法陣開発祝賀会で起きました。
ウィル殿は主様の息子ですが魔法学院主席であり、同級生で友人でもあります。
そんな彼が新魔法陣を開発して賞賛されるのは私も誇らしい気持ちになります。
この祝いの席があと少しで終了すると考えた直後、会場の端で突如眩い光と共に男性が現れました。
何だ?
あの男は?
そう思っているとウィル殿が促されて件の魔法陣を使用するようですが発動しません、一体どうしたのだろうか?
男が何かウィル殿に指摘をしている?
一瞬見ただけで誤りに気づけるわけがないだろうと思ったら指摘された箇所を修正すると発動出来ました。
なぜ分かったのでしょう?
それよりも驚愕の事実がありました、鑑定結果に『召喚されし解析者』とあったのです。
召喚された方が現れると文明レベルが引き上げられる反面、災害が必ず起こるので反応については様々です。
主様が男性に接触を試みようとしているのでいつでも取り押さえられるようお側で待機します。
応接間である程度状況説明した後、主様は会場の騒動を収束させるため部屋を出ました。
その際、主様から柴田様のお目付役という大役を仰せつかりましたので失礼のないように接しなければなりません。
話してみると普通の人と感じます。
この感じなら無害であろうと思った矢先、魔法陣は使えるのかと聞いてきました。
それに魔法は出さずに魔法陣だけ出しておくという聞きなれないことを要求するのです。
出来なくはありませんが、柴田様は魔法が見たいのではないのだろうか。
言われた通り魔法陣を出すと柴田様は触り始めました。
元の世界に魔法陣はないとお聞きしましたので珍しいのだろうかと考えておりましたら急に鑑定魔法陣で出たガラスのようなものがあらわれました。
何やら文字のようなものが出ていますがところどころ読めます。
風魔法や水魔法と…
え!?
魔法の種類と使い方ですとっ!?
驚きすぎて現実逃避をしてしまい主様が戻ったことに気が付きませんでした。
一生の不覚です。
その後、柴田様はお休みになる事になりお部屋までご案内した後部屋の前で警護しているとエディンが来ました。
主様から翌日以降も柴田様のお目付役の命でした。
また、何か驚かされるかもしれないなと思うと同時に高揚感を覚えます。
と思ったら書類仕事をしています。
魔法陣は出しているのですが、読み上げられたものを書き留め魔法陣が消えれば出すという繰り返しです。
手が痛い…
これだけやっても1割に満たないとは…
魔法陣図鑑をまとめた人を尊敬します。
手をブラブラさせていると柴田様から聞きなれない言葉が出てきました。
氷魔法?
魔法学院で3年間ひたすら座学と実習をしましたがそのような魔法は学んでおりませんし、王国立図書館の蔵書である最新の魔法陣図鑑でも見たことありません!
もし、あるとしたら世紀の発見です!
今私がまとめているこの書類は王宮や魔法省で最重要機密情報になるかもしれない!
それどころか世界の歴史に名を刻む所業になる!
こうしてはいられない、主様に報告せねばっ!
そう考えたと同時に体は動いていました。
一刻も早くお伝えせねばという思いと裏腹にこれからの事に期待に胸が高鳴るのは不謹慎かもしれません。
廊下を無作法ながら走って主人様の部屋を目指します。
途中メイドや執事にぶつかりそうになりましたが緊急事態です、あとで謝罪に行きます。
さて執務室に着いたので主様へ報告です。
「主様!!大変です!!」
「今度は何っ!?」




